1回生のまとめ

ずっと目標にしていた大学に入学し、やりたかったことがいくつかできたのでそのまとめをします。

数学

微積

学部1回生が習う標準的な微分積分学を勉強しました。実数の構成をしたり、極限の厳密な定義から連続性や一様連続性、微分可能性、リーマン積分をやりました。関数列や関数項級数の一様収束を定義してベキ級数について詳しくやったり、多変数関数の微積分もやりました。名前だけ知っていたヘッセ行列とか、ヤコビアンがわかって嬉しかったです。教授が面白くて大体毎回出席しました。

線形代数

これも標準的なやつをやりました。ベクトル空間についていろいろやったり、固有値と固有ベクトルについて調べたり。特にいうことはないです。あんまり授業は行かなかったです。

数理論理学

なぜか文系科目として授業がありました。命題論理から述語論理までやって、最終的にはゲーデルの不完全性定理を証明しました。全然授業に行ってなくてテスト前に急いでやりましたが、めちゃめちゃ面白かったです。これはやってよかったと強く思います。

複素関数論

コーシーリーマンの式から始まり、留数定理くらいまでやるという標準的な授業でした。いままで勉強したものの中で1番綺麗でしたが、正則という仮定が強すぎて当たり前のような気もします。実践的には、いろんな複素積分ができるようになったのが良かったです。

整数論(ゼミ)

院生の方と一緒にやるゼミです。雪江先生の「整数論1」を読みました。最初の初等整数論は飛ばして、群論、環論、体論、ガロア理論を一気にやり、代数的整数論の入口をやりました。最後にp進数を定義して終わりました。最後の方の理解がまだ追いついてないのですが、抽象的に定義した性質を具体的な例に応用する過程がおもしろかったです。

多様体(ゼミ)

サークルの友達数人と最近始めたばっかりです。位相空間論は特別勉強したわけではないですが、微積とか代数学でちょくちょく出てきたのでさらっと必要なところだけは用意でき、多様体の定義や接ベクトル空間、接ベクトル場の定義を確認するくらいまではやりました。まだ理解が全然できていませんが、微分形式のところも一応読みました。


物理

力学/力学続論

力学はシン・ウルトラマンの物理監修をされた橋本先生が担当で、いままで受けた授業の中で1番面白かったです。保存量があると1回積分できることとか、ニュートン重力が修正されたら惑星の軌道はどうなるかとか、空間はなぜ3次元なのかとか、非常に面白い話題をたくさんんできて楽しかったです。力学続論は座標変換で現れる慣性力を見たりとか、剛体の力学とかでした。テストがはちゃめちゃに難しかった。

熱力学

教授の熱意がすごくて、毎回楽しみに出席していました。あまり先まで立ち入らず、エントロピーが断熱過程で増加する(ある意味で)唯一の量であることを示したり、ヘルムホルツの自由エネルギーが完全な熱力学関数であることからゴムの弾性について調べたり、自然な変化の方向について考えたりしました。とても面白かったです。来年はこの教授の統計力学をとるぞ…

電磁気学

最後にマクスウェル方程式を導出するタイプの授業でした。この授業は電磁気学というより、ベクトル解析の方が勉強した気がします。レビ・チビタ記号を使っていろいろ計算できるようになりました。最後に、マクスウェル方程式のアンペールの式に電化保存則からマクスウェルの補正項がつくところとか、電磁波の方程式を導出したりとか、ポインティングベクトルを定義してエネルギーの流れを議論したところが特に面白かったです。

物理学実験

あんまり言うことない…ただ、辛かった

現代の素粒子像

素粒子論の触りを勉強する授業でした。特殊相対性理論、量子力学、場の量子論を4回で終わらせるスーパースピードで始まり、ヒッグス機構による質量の獲得やニュートリノ振動など、ワクワクする話題をちゃんと数式を使ってやりました。

宇宙科学入門

文系も取れる授業なのであまり数式は使いませんでしたが、惑星系形成の標準理論や宇宙誕生の理論を定性的にやりました。

相対性理論

授業ではなく、1人で読んでるやつです。せっかく多様体を勉強するので、一般相対論をちょっとずつやろうかなと思ってるくらいです。まだ全然やってません。


とりあえずこんな感じです。来年はもうちょっと物理に力を入れたいです。

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