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小説ジャイアンツ・ナイター

ウルトラシリーズの実相寺昭雄さんとジャイアンツ?と思うなかれ

無題

 ウルトラシリーズの実相寺監督がなぜジャイアンツナイター?と思いつつ読み始めると・・・これは常勝ジャイアンツと高度成長を続けた日本がともに転換期を迎えたころに、ラジオマンたちがナイター中継をめぐって奮闘する姿を描いた企業小説です。そして
 実相寺さんが所属していたTBSがモデルとなっています。

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ジャイアンツ・ナイターが最強コンテンツだった時代

 V9時代のジャイアンツ中継は、ラジオとテレビともに大人気のコンテンツでした。そしてこの小説の舞台となる70年代のラジオは、往年の勢いはを失いつつはあったものの多くの人々に聴かれていて、まだまだビジネスになっていた時代です。
 そのジャイアンツ・ナイターの中継権を球団母体である読売グループから奪われようとしたKXラジオ(TBS)の社員たちが、協力し合って防衛工作を仕掛けていきます。

 実相寺さんの若き日の回想としても興味深く読めます。

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 平成8年の初版。
 でもまあこうして先人達が必死で守ったプロ野球中継をTBSラジオは切り捨ててしまったわけですがね。・・・今となっては、なんつーか。

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