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母は。


私が9歳の頃、他界してサヨナラしてしまった母はとてもユニークな人だった

本人がそれを意識していたかは
わからないけど紛れもなく明るい人だった

姉は智美という名だけど普段は
「トンコ」というあだなで呼ばれ…

こういうのってノリでなんとなくつけられちゃうんだろうけど
姉は太ってもないし、美が付く名前だし、
なんなら顔立ちも二重パッチリキレイだし

どこにもトンコ感は見出せないけど
幼き頃、なぜだかトンコと呼ばれていた

妹の私は真逆に目ちっちゃ、顔ぼんやり、ぽっちゃりで私がトンコなんじゃないか?って疑いもあったが

あだ名は無く普通に
「リエちゃん」だった。

周りの大人達に愛称でトンコと呼ばれる姉が羨ましかったし、私よりも先に生まれて母達との数年を過ごし

母や周りの人達と大人のように馴染んでお茶を飲みながら談笑している姉がまぶしく見えた

お姉ちゃんってすっごくオトナ…!ってずっと思っていた

母がもし生きていたら

今、どんな声をかけてくれるのだろう

姉にはきっと
「子育て、よく頑張ってきたね。トンコ、立派だよ」

って言ってくれたに違いない

私には
「飽き性のあんたがお店を続けられてるのは皆さんのおかげだね。
よく頑張った」って
言ってくれたら嬉しい。

母に褒められた記憶は無いし
褒められるのに達する前にサヨナラしてしまったから

夢の中でしかもう会えないのだけど

誰の中でも母って偉大であると
個人的には思って生きています

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