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40【それでも空を飛ぶ】

ついたー!!

そこは天空のお社
きんもちいいい気色

上をみあげると
あんなとこまでいくのー?
と思っていたおやまも

一歩一歩足をあげていけば
なんとかたどり着くんだと
教えてくれる場所

何百年も前から
八百万の民が
登って祈ってきた場所

あー
なんだかんだいって
やっぱり登るっていいな

早朝でほとんど人のいない
その聖域はこれから始まる
長い長い道を
指し示してくれてるようで

月並みだけど
来てよかった

ほんと来てよかった
ルウと母と
来てよかった

気持ちの良い山々を見ながら
3人でラジオ体操をして
山をあとにした

宿に戻ると
ノンは起きていて
入れ替わりで入れる
女子用の朝風呂に3人で向かった

朝のすったもんだは
特になにも触れないままに
(女子たちでお風呂で話した様)
ノンの誕生日がはじまった

金比羅山の麓の
お土産ものが立ち並ぶ
商店街をTVのレポーターに
なりきって案内するノン

おもしろいTシャツをみつけて買い
ムウたちも記念に手拭いを買った

ずっと食べたかったという
外国のお菓子をおしゃれなカフェで
堪能し、父母が浜へGO

ノンと二人
海でジャンプする写真をいっぱい撮って
遊ぶ、はしゃぐ、笑う

あー最高、めっちゃ最高

せっかくさぬきに来たんだしと
いっぱいあるはずのうどんやを
つぎつぎ尋ねるもなぜか全部閉まってて

これはうどんに縁ないなー
と笑いながらケーキと

生まれて初めて

100g 1200円

の肉を買って
今日の宿に向かった

遠くに海を望む高台の
一棟貸し切りのコテージ

とっても気持ちいい風につつまれて
わーきゃーいいながら
バースディパーティをした

こんな日が
あとどれぐらいムウ にあるんだろう

そんなことを思うと
ちょっと切なくもなったけど
父の日を選んでうまれてきた
この宝物の道程をこれからも
ずっと見ていたいなとおもった

夢の様な3日間を過ごし
ノンは寮へと帰っていった

もうすぐはじまる
いままでと全く違う日常を

覚悟するための旅


またいつかこんな旅ができますように

どうかどうか
またいつかこんな旅ができますように

忘れてはいけない
まだムウには術式を選択する
というミッションがまっていた

あと数日でムウの人生を
決めなければならない

さぁさぁさぁさぁ
千葉に戻って我に返り
あらゆる文献をあたるのだった

つづく

教訓
:うまい肉はやっぱりうまい
:宿の仕事ってやっぱりいいな
:いつかあんな場所で宿をやろう


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