68【出さなかった手紙】

9月12日
ついに運命の日

朝、3時に目が覚めて
今日の発表の準備を始める

昨日の夜、これで行くと決めた文章を
読み返しながら500円玉の神にきく

これで出していい？
それともダメ？

実は昨夜、公表について相談していた
Kちゃんからあったかいメッセージが届いた

それを読んで、もう一回、
どう公表するか、
自分に問い直すことにした

ガブちゃんがわかってから

誰にいつどう伝えるか問題は
ずっとずっと隣りにいた

なんなら身体のことなんかよりも
重く重くめり込むような感覚

後戻りなしの一発勝負
運命の分かれ道

そこから先の人生、
お前はどう生きるの？

答えのない問いを
ズンズン突きつけられる

ガブちゃんになりました　
場所はここで、ステージは3
5年生存確率は　35％です

でもアタシ負けない、
それはそれは怖いけど
死ぬまで、いまを精一杯、生きます！

うん、そうね
そうだよね

それによって
もちろん、救われることもある
逆に誰かを支えうるかもしれない

だけど果たして本当に
それがありたい姿？

そういう存在としてイキてくことが
この命にカセラレタ使命？

一体むうは
何を欲しがってるの？

一体むうは
なんて言われたいの？

“ワタシ、ガブちゃんです“

と言った瞬間に周りに“ガーン“を広げる

大切に思っていればいるほどの
やむにやまれぬ“ガーン“が

（ほんとこのネーミングセンス
　どっちの意味でもやばい。。）

それを解消するために人は
何かがしたくなる

そういう人として
扱わざるを得なくなる

あの人、これで治ったってさ
ここのこれが効くらしいよ
奇跡は絶対、あるから信じて！

きっとあなたは大丈夫

笑うのがいいんだって！
生活習慣病らしいから
ここをこう変えるといいよ

無理しないでね
元気出してね
負けないで

実は私の彼もね。。。。

全部、欲しくて
全部、いらない

すごく、嬉しくて
すごく、怖い

忘れられてないことで安心して
大切に思ってくれてることを確認して
驚かせてしまったことが申し訳なくて
なんとも思ってもらえなくても辛い

そして現実、
ガブちゃんと向き合ってるのは自分だけで
一人で頑張るしかないことを思い知る

自分も楽しくなりたいくせに
誰かが楽しそうにしてると惨めで
軽く、明日の話をしたり
ポジティブな未来を描けることに嫉妬する

そんないやらしく惨めな自分が辛くて
だからと言って取り残されるのも怖くて

あーあもう、なんなのよ

きっといっぱい投げかけられる
そんないろんなエナジーを
今のむうは受け止められるの？

Kちゃんはむうが気に入ったものだけを
そばに置いておくのがいいよと伝えてくれた

だけど、今のむうにそれができる？

捻くれ者のむうは
あったかい言葉の裏に
かわいそうに、や
残念だけど終わったね、や
悲劇のヒロインになってんじゃないよ、や
そんなネガティブ全開の深読みをしてしまったり

世間の全てにマウントを取られ
ポツンと一人、置いてかれるような
ひどく侘しい気持ちになるかもしれない

腫れ物を触るように関わらせて
相手との間に越えられない
壁を立ててしまうかもしれない

いいことも悪いことも全部、
いままでの傷と同じように
己に深く突き刺さって
二度と抜けないかもしれない

だったらそんなこと公表なんかしないで
黙って、やり過ごせばいいんじゃない？

わざわざ公表してお涙頂戴して
同情されて、惨めになって。。。

でもね、

何事もなかったかのように
今まで通りの生き方で
これからずっと生きていくことが
正解だとも思えない

ほんとにそれでいいの？
いいわけないよね？

こうなった自分自身を許すためにも
このままの自分を愛すためにも

これがいまのワタシだーー！って
ガブちゃんばんざーーい！って

伝えてみなきゃ味わえない世界もあって

一人じゃできないこともある

助けてもらえることもあって
わかってもらえることもきっと、あるのよ

ただのかまってちゃんの
欲しがりガリガリガリクソンなのかもしれない

でもね
でもね
でもね

そんな気持ちを行ったり来たりしながら
文章を何度も何度も見直した

そしてその度、コインを投げた

許しが出ない

これでどう？
これでどう？

全然、全く許しが出ない。。。

確率論的におかしい位
なんならもう笑えるぐらい
許しが出ない

あ、500円玉の神さまというのは
選択を迷った時にいつも頼りにしてる神様
むうの人生の選択のほぼ全てを
500円玉が決めている

オモテならこれ
ウラならこれと宣言をして　
3回、先に出た方に従う（有無を言わさず従う）


結局、手紙はどんどん短くなって
最終的に許しが出たのは

ガブちゃんだということは
（今は）言わないという選択

その部分をフワッとさせて
あっさり、バッサリ切ったもの

そうと決まればもういいや

500円玉の神様がそういうんだもん

気分は爽快
というか笑えた

これだけいっぱい時間をかけて
むうの中を掘って掘って掘りまくったのに

そうなのね
そこまでバッサリいくのね

ずっと伸ばした長い髪を
あの時、バッサリ切りおとす気分が
ちょっとだけわかった気がした
（髪の毛ないくせに！とかいうなーw）

そうね、もっと、軽く行こう

重く重く深刻に捉えるんじゃなくて
跳ねるように飛ぶように軽く

ガブちゃんをきっかけにして
変わる覚悟と行動を始めたことは
決して間違いじゃないし無駄でもない

だからむうは軽く生きる

むうの背中に羽を生やす！

心の中にはずっしりと重いものがあっても
その羽をつかって
軽く世界を飛び回るもんねーーーーーと

人にとっても
むうにガブちゃんがあるかどうかなんて
3日も寝たら忘れちゃうぐらいのものでしょ
（自分だってそうだもん、自意識過剰よね、全く）

ガブちゃんに気づいてここまで、150日余

重く重く沈んで沈んで沈みきり

やっと
やっと
そこ（底）に着いた

そして

やっと
ちょっと
浮かんだ

そう

やっと
ちょっと
羽が見えた

そんなこんなで
9月12日12時12分
九十九里浜の不動明王を前にして

繋がる人へ「大切なお知らせ」アリーをやめます

として
タイムラインに投稿をした

今日までで
221人の仲間がいいねをくれて

何にもいわず、きかず

むう〜と呼びかけてくれた

むうの大切なことを
このタイミングで受け取ってくれて
それを、大切に思ってくれる人は
全く知らない赤の他人じゃなくて
むうがいままで紡いできた仲間

それはいうなれば
一人一人あったかい
顔の見える大きな家族

むうは顔の浮かぶ
この人たちと繋がっている

今までも今もこれからも

きっとちゃんと支えられてる
もちろんむうもちゃんと大切に思えてる

嬉しい
そこはかとなく嬉しい

むうはむうとして生きる
むうはむうとして生きるよ

そしてあなたがあなたとして
いきてる姿をニヤニヤみてるよ


これを書いている今日は9月19日

やっとこの物語も“今日“に追いついた

むうの中を掘り進み
68回に渡って紡いできたこの言葉と物語は
今日で一旦、ひと区切り

ここまで、付き合ってくれて
ほんとにほんとにありがとう


これからもきっと
いろんなことが起きると思うけど

これまで通り、それをネタにして
面白おかしく生きていくね


何でもなかったような声で

“ただいま“

と言えて

何にもなかったように

“おかえり“

と言える

そんな当たり前が
どんな存在にも確かに
“ある“と信じられる世界に
むうは生きる

そのために残された命とポテンシャルを使う


ホンモノの

“ただいま“

と

ホンモノの

“おかえり“

をいつか言える日が来るまで

いや言わずとも
自ずとあふれ出て
ダラダラこぼれ落ちてしまうまで

だからまだ死ねない

その境地にたどり着くには
まだまだこれからもたくさんの
出会いと別れと経験を重ねて

行ってきーと
行ってらーを重ねて

そこから生まれる
ただいまとおかえりを
増えるシワに刻んでく


むうも明日から久高島

台風一過の久高島

飛行機さんどうかむうを
神様の島へ連れてってね


行ってきます！



教訓
：表現されていることだけがほんとじゃない
：想像できうることだけがリアルじゃない
：あの世で心からのただいまが言えるように
：この世で心からのおかえりを言いまくるもん
：むうはむうを認め、許し、愛す
：それによって全ての存在をWELCOMEするで