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ランブン雑談・ボドゲ編 その24 テストプレイ反省会【SYMBOL PALLET】

お疲れ様です。ボドゲ工房Rのランブンです。本日は、先日参加させていただいたテストプレイ会での反省、および次回作『SYMBOL PALLET』の進捗状況を気ままに記事にいたします。
早速本題に入ります。


反省その① すぐ反論してしまう

せっかくのテストプレイ会なのに、相手の意見にすぐ反論してしまうのは良くない癖だなと思いました。自身としては「意見されるのは嫌」というわけでは無く「メカニクスを決定した際の思考提示をすることにより議論を加速させる」という意図があるのですが、それでも心象はあまりよくないなと反省しています。これからはその場ですぐ反論するだけではなく、一旦意見を持ち帰るという意識を持ってテストプレイ会に参加したいです。

ちなみに、その場で反論した意見に関しても、実際には持ち帰って再検討しています。何故なら「意見が出る=自身のメカニクス構築思考が間違っている(可能性がある)」ということだからです。もちろん相手の意見を全て受け入れるわけでは無いですが、会場で反論している印象よりははるかに皆様の意見を参考にしています。(というよりも、議論をするには時間が足りなさすぎるので結果的に持ち帰っているというイメージです)


反省その② 具体的な案を出せないことが多い

他の人の作品をテストプレイした際に、問題提示まではできてもそれの解決策を出せないことが多いです。これは私の制作者としての能力が低いのが原因なので改善するのが難しいですが、能力の低さの要因は日頃のインプット不足が起因していると考えられます。自身の作品をより良くするためにも、これからはより貪欲に知識を蓄えていきたいと思います。

また、相手に伝わりにくい言葉を選んでしまうことも多いです。特に多いのが「美しくない」という単語です。これは「問題解決のためにとってつけたルールが存在する(またはそう感じさせるルールがある)」場合に使うのですが、「美しくない」だけだと相手に伝わらないので次からは避けていきたいです。


反省その③ 写真を取り忘れる

私はテストプレイ風景などを積極的に公開するよう意識しているのですが、そのための写真をよく取り忘れます。
なお、私の作品に関しては常にSNS公開OKですので、写真をバンバン挙げてくださるとうれしく思います。


『SYMBOL PALLET』の改善案検討

※ここから先は『SYMBOL PALLET』のルールを知らないと分からない内容となっています。

今回のテストプレイで出た意見は次の通り。

・もう少しタイルを置きやすい方が良い
(コンボが決まるような難易度にする)
(苦しい場面が多い)
・タイルを置けなくなった際の救済が欲しい
・妨害行為が強いのではないか
・手札過多のデメリットが下家に有利になりすぎる
・紫+緑+橙=黒なのに黒-紫-緑=橙が成立しないのはおかしい
・UIが分かりにくい
(混色のタイルに元になっている色を載せるなど。例:緑なら青と黄色)

以下この意見に対して検討していきます。

・もう少しタイルを置きやすい方が良い
今回のテストプレイでは「コンボを決めにくい」という意見が上がりました。確かにこのゲームで3段目にタイルを置くためには2段目の段階から準備を進める必要があり、これが結構難しいと思います。
けれども、今回の方針としてはこれでいいと私は考えています。その理由は
①コンボを決めにくい方が目指しているゲーム感に近い
(コンボが決めやすい=ソロ感の強いゲームになる)
②ゲーム練度でコンボのルートが見えるようになってくる
③初回のプレイでもそこそこの点数を取れる確率が高い
の3点が挙げられます。
①は目指しているプレイ感が「コンボをどんどん決めて点数を稼ぐ」ではなく「限られた手牌と盤面でせめぎ合う」なので、これ以上タイル配置難易度を下げる必要はないという意味です。また、「簡単における=相手のプレイの影響を受けにくい」ということなので必然的にソロプレイ感が強くなります。世間の流行りとは若干逆行している感じもしますが、ここは私の方針を優先しようと考えました。
②は「上手くなればコンボもできる」という意味です。「3段目に到達自体がそもそもほぼ不可能」という難易度であればゲームとして欠陥だと思うのですが、今の難易度はそうではありません。確かに「最初から誰でもコンボができる」というのも魅力ではあります。けれども、私は「次やればもっと上手くやれる」と思えるゲームを目指しているので、今回はこの難易度でいきたいと考えています。
③は「初心者が圧倒的に負ける展開が少ない」という意味です。①、②の理由からも分かるように、このゲームは「やればやるほど面白いタイプ」です。なので、必然的に初心者と上級者では上級者の方が勝つ確率が高いゲームとなっています。これは言い換えると初心者は非常に負けやすいということです。初心者が負けやすいということは、初回で心が折れてしまう可能性があるということです。これではどれだけ面白いゲームだったとしても意味がありません。けれども、このゲームは最低でも「最終スコアがそれなりに並ぶ」ようになっています。これはゲームの性質上「7~8点までは誰でも取れて、9点以降の難易度が急激に上がる」からです。この性質により、プレイングの差ほどの点数差は出ないようになっています。心の折れる原因は最終的な点数だけではないですが、見た目上で圧倒的な敗北が無いというだけでも、初回で心が折れる可能性は大きく下がると思います。コンボが決まらなくても最低限の点数は取れるため、「初心者救済のためにタイル配置難易度を下げる」という処置は必要ないというのが私の考えです。
これら3点の理由により、タイルの配置難易度はこのままでいいという判断をしました。

・タイルを置けなくなった際の救済が欲しい
このゲームはトークンの移動判断を間違えるとタイルを置けなくなることがあります。タイルを置けなくなると事実上のリタイアなので、確かに体感的によくありません。
けれども、これも私は変更する必要はないと判断しました。理由はタイルが置けなくなる問題はプレイングでおおよそ回避できるからです。
このゲームはタイルがランダムで配られるため、運に左右される要素があります。けれども、トークンの移動に関してはほとんど運に左右されないため、気を付けていればかなりの確率でタイルが置けなくなることを回避することができます。もちろん、救済を用意することは難しくない(ゲーム性を大きく変えないなら救済に大きなデメリットを用意すればよい)ため追加することは可能です。しかし、私は「救済が無いゆえのプレイヤー負荷」よりも「ルールが増えることによるプレイヤー負荷」の方が良くないと考えています。
そのため、救済措置に関しては必要ないと判断しました。ただし、今後のテストプレイでも同様の問題が頻発した場合は再考する必要がある問題だとも思っているので、この意見は貴重でした。

・妨害行為が強いのではないか
タイル置けない問題を受けて、妨害行為が強い可能性があるという意見も上がりました。先述ではタイル置けない問題はプレイングで回避できるといいましたが、他のプレイヤーからの妨害を受けた場合はその限りではありません。トークンの周り4辺にタイルを置けばそれだけで妨害になるので、確かに妨害が成功した場合は相手にトークンを置かせないことができます。
けれども、これは考慮しなくてもいいと思いました。理由は、
①そもそも妨害するメリットが薄い
②妨害が成功するパターンが少ない
の2点です。このゲームはおおよそ8手番回ってくる(妨害行為が目立つ4人プレイの場合)のですが、相手のトークンがあるタイルの2辺を妨害するだけ2手番(3枚置いて3枚引く)ことになります。「ゲーム中の行動の25%を費やせば相手のトークンを一つ潰せる」と言えば聞こえはいいですが、困るのは妨害されたプレイヤーだけであり、残りのプレイヤーはむしろ利益を得ることになります。つまり、妨害するプレイヤーは勝利から遠ざかってしまうということです。これでは流石に妨害行為が強いとは言い難いです。また、仮に相手のタイルの辺を埋めたとしても、タイルを重ねられるルールがある以上逃げられる可能性が高い(むしろ無計画に辺を埋めると相手の手を進めかねない)ため、実際に妨害が成功することはかなり少ないです。
このような理由から、妨害行為に関しては考慮しなくていいという判断をしています。

・手札過多のデメリットが下家に有利になりすぎる
「手札のタイルが4枚を超えた場合、3枚になるように選択し残りを次のプレイヤーに渡す」というルールがあるのですが、これが下家に有利すぎる、上家のプレイヤーの状況に勝利が左右されすぎるという意見を貰いました。この意見に関しては当日は反論しましたが、現在は再考しています。
このルールは、タイルの引きすぎにデメリットを与えるために存在するルールなのですが、様々な解決策の中でも
①なるべくルールを増やさない
②情報過多による長考が起きない
を重きに考え採用しました。もちろん、このルールは座り順とプレイヤーレベルが直結する形となっていますが、それは許容した形です。しかも、タイルは渡す側が選択できるため、見た目ほど渡すデメリットは大きくないのが事実です。
けれども、その事実が正しくプレイヤーに伝わるとは限りません。事実としてはそこまで下家のメリットになっていないとしても、プレイヤーが「下家にメリットありすぎ」と感じてしまったら、それはそのプレイヤーの中では事実となります。実際には公平でもプレイヤーに公平じゃないと思われてしまったらそれは結局プレイヤー負荷となります。理論としてはこのルールが間違っていなかったとしても、それによりプレイヤーが不快に思っては意味がありません。
よって、この手札過多のデメリットルールは考え直そうと思っています。結局は「このルールによるプレイヤー負荷」と「他のルールを採用してのプレイヤー負荷」との比較の問題なので、ここはテスターの感情を素直に取り入れようと思った次第です。

残りの2つの意見
・紫+緑+橙=黒なのに黒-紫-緑=橙が成立しないのはおかしい
・UIが分かりにくい
(混色のタイルに元になっている色を載せるなど。例:緑なら青と黄色)
はこの記事では省略します。


最後に

今回は『SYMBOL PALLET』テストプレイの感想を書かせていただきました。様々なことを書きましたが、とりあえず言えることは「自分自身はプレイしていて面白い」ということです。対人でテストプレイする前に「この作品で出展する」と決めたので正直不安も多かったのですが、その問題が解消されただけでも今回のテストプレイは良かったと思います。
これからもできる限り『SYMBOL PALLET』の情報を上げていきますので、興味のある方は是非とも応援していただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回も楽しみに待っていただけたら幸いに思います。

『チキン・ラン』
多人数短時間(4~7人、20分)、自由な交渉とシンプルな数比べ
プレイ難易度★★★
キャッチコピーは「―破産か、罵倒か―」
【紹介動画(YouTube) URL】
https://youtu.be/1C1C3qeQsl8
【ボドゲーマ通販 URL】
https://bodoge.hoobby.net/games/chicken-run
『B級映画制作委員会』
多人数軽量級(3~6人、10分)、リレー式大喜利ゲーム
プレイ難易度★★
キャッチコピーは「限られた予算と時間の中で『俺達の最高傑作』を作れ!」
【紹介動画(YouTube) URL】
https://youtu.be/m1iDNyYKa1w
【ボドゲーマ通販 URL】
https://bodoge.hoobby.net/games/b-kyuu-eiga-seisaku-iinkai
ゲームマーケット2021春
『Mole in the Cult』出展しました。
【ルール解説note URL】
https://note.com/ranbun_bdgcobor/n/nfb098775d4d6?magazine_key=m04f7ef0d353e
多人数中量級(4~8人、60分)、じっくり遊べる正体隠匿系ゲーム
プレイ難易度★★
キャッチコピーは「裏切者には粛清を」
【ボドゲーマ通販 URL】
https://bodoge.hoobby.net/games/mole-cult

ゲームマーケット2022春
『SYMBOL PALLET(シンボルパレット)』出展予定
【作品の概要note URL】
https://note.com/ranbun_bdgcobor/n/n0075ccbaec61#JlQmU
少人数中量級(2~4人、30分)、タイルを置いていく陣取り系ゲーム
プレイ難易度★★
今後の情報にこうご期待

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