うぬぼれ自作ボドゲ紹介~第十回 テムポー!!~
閲覧ありがとうございます。ボドゲ工房Rのランブンです。
今回は『テムポー!!』について記事にしていきます。
ゲーム概要
・ゲームタイプ
半アブストラクト(基本アブストラクトだが一部隠匿要素あり)
2人用、30分程度
プレイ難易度★★★
・設定
プレイヤーはある民族の一員です。プレイヤーはトリや猿など様々な万物をモチーフにした木彫りの像『テムポー』を動かして、自身の一族の伝承を表現しましょう。
・システム
6×6の盤に置かれた6種類の駒を交互に動かし、自身の勝利条件を満たすことがゲームの目的となります。
ゲームの最初に各プレイヤーに『伝承カード』が2枚ずつ配られ、そのうち1枚を選択してゲームがスタートします。
プレイヤーは手番に駒を1回動かすことができます。動かし方は
・各駒の特有の動き
・8方向いずれか1マス(相手の駒がある場合に限る)
のどちらか一方を選択します。
また、動かしたい方向にすでに駒が存在する場合、条件を満たせばその駒の上に積み重ねて駒を移動させることができます。ここでは詳しい説明は避けますが、
・相手の駒に重ねる→一時的に妨害ができる
・自身の駒に重ねる→一度に多くの駒を動かせる
といったメリットがあります。
このようにして互いに駒を動かしていき、相手よりも先に『伝承カード』に書かれた条件――例えば「駒を4つ以上積み重ねる」「相手の駒の上に3つ以上自身の駒を載せる」など――を満たしたプレイヤーの勝利となります。
制作意図
『うぬぼれ自作ボドゲ紹介~第九回 簡易麻雀(仮)~』で書きそびれてしまったが、『簡易麻雀(仮)』同様にゲームマーケットにおいて需要のあるゲームを制作したいという考えのもと設計を行った。具体的には
・少人数で遊べるゲームであること
・テーマにフックがあるもの
・短時間かつ運や勝負の揺らぎが存在するもの
といった内容である。そして、それとはまったく別に「トーテムポールがバラバラになって動くゲーム」という案を考えていたため組み合わせてみたというのが今回の経緯である。
また、このような駒を動かすタイプのゲームにおいて隠匿要素を追加する場合、「駒を隠匿にする」という手法が多く取られる(例えば『ガイスター』など)が、今回はそれを避けるため勝利条件を「駒を取る」以外とし、その他の部分で隠匿要素を追加するといった方針でルールを考えていった。
さらに、トーテムポールというテーマに即するため駒のやり取りのルールも「取る、取られる」ではなく「乗る、乗られる」とし、平面の概念だけではなく立体的な概念を取りいれている。加えてこの概念を取り入れることにより盤面に必要なコマ数を減らすことに成功し、短時間で楽しめるゲームという条件をクリアしている。
問題点や改善点
まだテストプレイが進んでいないが、想定される問題としては
・勝利条件の隠匿が駒の動かし方の思考に影響を及ぼさず、結果としてただのアブストラクトゲームになる可能性がある
・強すぎる動きや攻略法が発見される可能性がある
の2点が挙げられる。どちらの問題もテストプレイヤー自身のプレイヤースキルが高くないと検知すらできない問題なので、今まで制作したゲームよりもより慎重かつ幅広いプレイヤー層にテストをしてもらう必要がある。
また、コンポーネントの観点から、そもそもトーテムポールを模した駒の制作が行えるのかという問題がある。このゲームは冒頭でも述べたように「トーテムポールを動かすゲーム」である。ルール的には将棋の駒のような薄い板で行うことが可能であるが、それではこのゲームのテーマの面白さを十分には表現できない。つまりは円柱の駒、しかも側面にはしっかりとトーテムポールと分かるような装飾がなされていなければならず、果たしてこれを個人の制作で作ることができるのかという問題が存在しているのである。もちろんゲームそのものが面白くなければ意味がないのでまずはテストを重ねることが重要であるが、最終目標が出展である以上はこの問題を考えておかなければならない。
現在の進捗状況と今後の展望
まだまだ試作段階である。ただ、今回のコンセプトやルールとテーマの噛み合い方が好印象、かつ現段階において既にまとまりが良いため面白いゲームになりそうな予感がしている。けれども、テストプレイ難易度の高さやコンポーネントの問題などから、最終的な形になるには時間がかかりそうであることも事実であり、今まで以上に印刷会社等を模索する必要がある。
最後に
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事に限ったことではありませんが、意見や質問などがありましたらコメントしていただけると助かります。この記事がボードゲーム制作者の方々に少しでも参考にしていただけたら幸いです。
『チキン・ラン』
多人数短時間(4~7人、20分)、自由な交渉とシンプルな数比べ
プレイ難易度★★★
キャッチコピーは「―破産か、罵倒か―」
【紹介動画(YouTube) URL】
https://youtu.be/1C1C3qeQsl8
【ボドゲーマ通販 URL】
https://bodoge.hoobby.net/games/chicken-run
『B級映画制作委員会』
多人数軽量級(3~6人、10分)、リレー式大喜利ゲーム
プレイ難易度★★
キャッチコピーは「限られた予算と時間の中で『俺達の最高傑作』を作れ!」
【紹介動画(YouTube) URL】
https://youtu.be/m1iDNyYKa1w
【ボドゲーマ通販 URL】
https://bodoge.hoobby.net/games/b-kyuu-eiga-seisaku-iinkai
ゲームマーケット2021春
『Mole in the Cult』出展しました。
【ルール解説note URL】
https://note.com/ranbun_bdgcobor/n/nfb098775d4d6?magazine_key=m04f7ef0d353e
多人数中量級(4~8人、60分)、じっくり遊べる正体隠匿系ゲーム
プレイ難易度★★
キャッチコピーは「裏切者には粛清を」
【ボドゲーマ通販 URL】
https://bodoge.hoobby.net/games/mole-cult
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