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新しくなる神宮球場、反発の声が根強く「外野席せますぎ」「オシャレ感はいらない」公開されたイメージ動画に

 神宮外苑再開発で建て替えが計画されている明治神宮野球場。新球場に期待する声もある一方、公開されているイメージに対して「なんか、金持ち優先が露骨」「外野狭すぎ」「歴史に敬意を払い継承していく神宮球場を」などと、反発の声は根強い。
 球場の公式X(旧ツイッター)アカウントは18日、新球場の新たなイメージ動画を公開した。3月末に公開された動画と比べて大きな変更点は見られないが、やはり今回も多くの意見が書き込まれている。
 内野席の後方にはホテルが併設され、メジャーリーグの球場を思わせるデザインに「球場だけではなく周辺施設を含めたポールパークとして楽しみ」「エスコンを超えてくれ」「こんなカッコ良いスタジアムの片隅に、競馬新聞を読んでるペンギンがいるのか」と好意的な反応はある。また、現在の球場で課題となっているスペースの狭さに「席と通路を広くして頂くだけで良いです」と改善を求める声もある。
 一方、公開されたイメージ動画では、内野席と外野席の間に広いスペースが目立つ。ファンからは「外野応援席削るとか改悪でしかないぞ」「せっかく外野で応援っていう日本独自の文化があるのに」「内野と外野の分断はやだなぁ」「外野席減らして客単価上げるつもりだな」などと不満を訴える声が多い。また、100年近い歴史がある神宮球場に対して「今の神宮が好きなのに」「デザイナーのエゴの塊のようなデザイン。いまの球場をベースにしてほしい。オシャレ感は要らない」「伝統が全てじゃないけど、神宮と甲子園に限ってはそこに拘っていいんじゃないかな」と、もっと伝統をリスペクトすべきという意見も相次いでいる。
(後略)

https://www.chunichi.co.jp/article/900513

 神宮球場は甲子園球場同様、その姿とイメージがファンの脳内で理想としてゴリゴリに固まっている存在なので、オシャレだろうが武骨だろうが、今の姿と少しでも違えばどこからか必ず文句は出る。人気漫画やアニメを実写化する際に誰をキャスティングしても誰かが文句を言うのと同じである。
 個人的には、神宮球場が備えた、威厳とか風格のある姿を保ってくれれば良い。要は安っぽくなければ良い。外壁に煉瓦を使い、記事にある通り外野席の縮小は反対。プロ野球の文化というものを理解して欲しい。今の神宮球場の姿のまま大きくし、座席に幅とゆとりを持たせ、センター寄りの位置からの死角をなくすためバックスクリーンを撤去してくれれば十分なのだが。
 不思議な事に、都市には古色蒼然としたボールパーク、自然豊かな山間地には前衛的な近代建築みたいなのが似合う。ボールパークというのは「神宮」のイメージには凄く合っている。
 もっとも希望するのが「総天然芝化」なのだが、神宮のこなす試合数を考えたら無理か。だからこそ以前から、「神宮を補完する」球場の存在が必要だと言っているのだ。神宮第二球場がなくなった今ではなおさらで、ある意味神宮本体よりも興味がある問題なのだが、駒沢球場の全面改修時に外野の拡張がされなかった事には実にがっかりした。
「築地の新球場」というのもそれと性質が違う。東京の野球場インフラの貧弱さは、2013年東京国体の高校野球でメインに八王子市民球場が使われた時に露呈している。東都大学リーグだって、当事者はどう思っているか知らないが平日に遠慮がちにやるよりも土日に堂々と六大学の向こうを張ってやって欲しいのだ。「新神宮球場」はそれを補完する存在とセットで計画しないと、「新神宮球場」本体がすぐに疲弊するだろうという話。

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