見出し画像

コロナからエンターテイメントが得たもの

昨年からのコロナ渦で、ありとあらゆる業界が影響を受け今なおその影響に苦しめられながらも一歩づつ対応策を講じながら立ち向かっている。1年目よりも2年目、2年目よりも3年目…と日々変化するウィルスに対応しながら気長に向かい合わなければ疲弊してしまうから…ただ憂えなければイケナイのは、当初は怖がっていた未知のウィルスに対して乗り越えた感が出て来てしまったのか?気持ちの緩みが出て来てしまった事だろう。まだなにも乗り越えてはいないのに…。

まるで別世界の話しの様なニュースを耳にしながらも豪華客船の時点まではまだどこか他人事だった気がする。みるみるうちに世界中でロックダウンのニュースが駆け巡り次はいよいよ日本だ!と専門家が有識者が毎日テレビで新聞で声を荒げていた。
そんな中で少しづつ狭められていく現実世界。営業時短が、営業自粛になる。活動自粛が活動中止となり必要最低限を求められていった。エンタメ界もご多分に漏れず粛々と影響を受けていった。最終的には撮影がストップして過去の映像を繰り返して蔵出しと銘打つ事になる。
そんな中に思わぬ恩恵を受けて伸びたのが有料の配信サービスである。レンタルショップに行かずに選べる。過去の見逃しなど人気作品が目白押しで契約が増えたらしい。常に新しい作品を求められるメディアと違い、今では観られない懐かしい作品の方が貴重だと歓迎される唯一かも知れない。リアルタイムで見逃したモノをお金を出して見る、無料配信と謳っていても契約にはお金が掛かるから有料には違い無い。その契約の範囲内で無料でサービスする。どれを無料にしてどれを有料にするかは難しい選択であろうが各社それぞれのカラーを出して工夫していたようだ。悩ませて頂きました(笑)

そうした自粛が期間を経て少しずつ活動が再開し始めた梅雨も間近な6月。GW明けぐらいから地域差はあったけれど感染が最小限で済んだ地域から日常が取り戻されていった。学校の再開が一番の復活であったけれど足並み揃えてと云うワケにはいかなかった。リモートを併用しながらも会社の業務が回転し始める。街中の飲食店が営業を再開していく。活気のある生活が戻りだして行きながら数多の業種が息吹きを取り戻した。映像の世界で、舞台で…安全策を講じながらafterコロナを踏み出した。どんなに注意していても、大勢のスタッフやキャストの携わる現場では最善がベストという結果には結び付かない。稽古を再開直後に感染者により中止を余儀なくされる舞台のニュースも連日ネットニュースに流れて来た。ドラマの撮影現場も然りだ。明日は我が身の恐怖との目に見えない戦いである。劇場の収容人数もコロナ対策により半減された。余力のある大きな配給会社は次々に公開延期を発表。比較的規模の小さな映画などはそのまま続行に踏み切りだしていた。その中でも話題になったのが配信サービスを利用しながら劇場公開も同時並行で行った行定勲監督の「劇場」だった。

新型コロナウィルスの変異株などが次々と見つかり確認されている中では、この状況がいつまで続くのかは分からない。いつまた緊急事態宣言が持ち出されるのか予測出来ない世の中では日本のエンターテイメントも新たな次のステージを描いて行かなければ生き抜いていけないだろう。その意味でも行定監督の試みた行動は新たなスタイルとして認められるべきものだと視聴者の立場では賛同したいと思う。同業異種のタッグこそが最大の生き残りのポイントになるような気がする。ずぶの素人の勝手な言い分だが、結局は我々視聴する立場の受け入れる形が一番支持されるべき形と云う事にはならないのだろうか?業界に都合の良い形だけに拘れば近い将来衰退も余儀なくされてしまうのでは無いのだろうか?形式を重んじるばかりで目が開かれていなければ未来は失くなってしまう気がして止まない。

既にコンサートの同時ライブ配信も当たり前の様に成りつつある。
先日まで行われていた「ポーの一族」では舞台上にカメラがあったり、キャストにカメラを装着させてキャスト目線での映像などもあったと聞く。それだけで参加したくなるではないか!舞台も新たな時代がやって来ているのかもしれない。
afterコロナの時代に乗り遅れてしまうのは一体どこなのだろうか?どれが一番観客目線で悦ばせてくれるエンターテイメントを繰り広げてくれるのかお手並み拝見と行こう。


拙い文章への共感やサポートありがとうございますm(_ _)m