教師227日目~評価の役割~

スケジュール

8:00~11:00 パフォーマンス課題評価準備
11:00~13:00 部活動
13:00~14:00 初任研レポート作成

今日は特にやることもないので早めの帰宅。

第2回パフォーマンス課題の評価準備をした。
第1回のルーブリックを見て様々な先生が様々なコメントをくださったのでより良いルーブリック作成に励んでいきたい。

もらったコメントをまとめておく。

・ルーブリックは観点別に作るべきではないか。
・尺度は3段階5段階どちらが適正か。

僕らの今回のルーブリックは評価に時間をかけすぎないことを念頭に置いて作ったので観点を分けずに作った。
しかし、他の教科の先生から見るとその形は違和感があったようだ。


今年度は来年度からパフォーマンス課題を成績に入れる為の準備段階だったので、妥当性のある評価基準を作ることが目的であった。
その為、生徒にあらかじめルーブリックを示すことなくレポートを提出させ、そのレポートを見ながらルーブリックを作った(モデレーション)。

そこについても他の先生に質問をされ、あらかじめルーブリックを示すのであれば観点別に示してあった方が生徒も何を求められているのか分かりやすいし、フィードバックもしやすいのではないかという意見をもらった。


物理を教える他の先生とそれについて話したところ

・物理の教員は表現技法よりも内容を中心に評価を付けるので、観点別にすると逆に分かりにくくなる。

という意見ももらった。
確かにどれだけ綺麗に書いてあっても内容がいまいちであれば良い評価は付けられない。

例えば、表現が5で内容面が1ならば表現は1になるだろう。
観点を分ければ分けるほど、フィードバックの質は上がるだろうが、その分最終評価をどうするかの判断が分かりにくくなるし、評価者間のズレも大きくなりそうな気がする。


学校における評価には大きく分けて、2種類の役割がある。

1つは選別だ。
5段階評価を付けることはこれに当たるだろう。

もう1つはフィードバックだ。
生徒が返ってきた評価を見て、次はどうすれば良いか判断する材料になるのがこれだ。

2つとも最終目標は生徒を育てる為に行うのだが、この2つで求められるものが少し変わってくるように感じる。


選別において必要なのが、客観性だ。
なぜこの生徒は3でこの生徒は4なのかをきちんと説明出来ないと成績としては使えない。

そして、フィードバックに必要なのは具体性だ。
どこがどう悪くて次はどうしたら良いのかが具体的に分かることで次に活かすことが出来る。


この2つを両立させることが今回の課題になってくるように感じる。
観点を細かく分けて、それぞれで詳しく評価した方がフィードバックはより良いものになるとは思うがその分評価者におけるズレは大きくなる。
さらに、それぞれの観点についてどれくらいの重み付けを行うかについても擦り合わせが必要になる。

そう思うと、成績付けの為のルーブリックは出来る限り単純にしておいてフィードバックは別に朱書きをすることで代替出来るかもしれないなという感じがする。


次に尺度について。
評価者間のズレが少なくなるとは3段階評価の方だろう。
しかし、5段階で2になる人と4になる人の評価が3段階だと同じ2になってしまう。
また、2が極端に増えてしまって選別の要素が薄まってしまうことも懸念点だろう。
今のところ、5段階は適正なように感じる。

しかし、見る観点を増やして3段階にするのは選別・フィードバックの両方において良い方向に作用する可能性はある。

また、今回はレポートだけをルーブリックを用いて評価したが授業中の活動の様子も評価の対象に入れられると良いのではないかとも感じた。


何はともあれ、第2回のパフォーマンス課題からより妥当性のある評価基準を作り、来年度は成績に含めることが出来るように上記の点もきっちりと議論していかねばならない。
まだまだやることはたくさんあるが、物理の問題だけは解けるが日常生活では全く活かせないような生徒ではなく、学んだことを日常生活に応用して思考を深めていけるような生徒を育てる為に精進していきたい。

物理を教えることが目的ではなく、物理を通して今後の人生で役に立つ知識や思考法を教えていきたい。


終わり。

PS.
僕の研究にツッコミを入れて、思考を深めさせてくれる先輩の存在に感謝。
もっともっと多くの先生が様々なことにチャレンジしてお互いにフィードバックし合うような職場になっていくと良いな。
熱い想いを持っている先生は多いので、その想いをぶつけ合えるともっと良い職場になっていくのになと思う。





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