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食道がん日記#11 放射線治療と転院【覚書⑤】

化学放射線療法で治療を進めることに決めて、転院することにした。した、というか、なってしまったというか。

転院する理由

一番の理由は今まで通っていた総合病院で放射線治療が受けられないからだ。設備の入れ替えのため現在は他院を紹介しているとのことだった。特に病院の指定がなければ近隣の大学病院(当時の主治医の出身大学)になるという。場所が近いということもあるし情報連携しやすいからだ。

放射線治療で重要視したこと

私は医療の素人なので聞きかじった情報を頼りにしているに過ぎない。正しい情報かは断言できない。そんな状況ではあるけど「放射線治療は機器(メーカー)が大事」というのを1つのポイントに置いていた。放射線治療医や技師さんも当然重要なポイントだと思うけど、機器も大きな要素だよな、と。手術でいえば執刀医に値する、というのは言い過ぎだけど、実際に私の身体に施術するのは機器なのだ。

情報収集の難しさ

病院のWEBサイトに放射線機器のメーカーまで記載しているのは少数で情報がない。総合病院の主治医に紹介先の大学病院の機器を聞いてみたが、そこまではわからないという。そうだよね、聞いてくる患者も稀だろう。調べてみたところ、その大学病院は私が望む機器ではないっぽい。ぽいだけで確信はない。また、主治医曰く、抗がん剤は入院点滴ではなく飲み薬になるという。ティーエスワンという飲み薬で、副作用として色素沈着が多くみられるとの説明だった。私は標準的であるFP療法を受けたいと考えていたので、これまた希望とは違っていた。

転院

私はがん専門病院に転院することに決めた。情報収集のために再びセカンドオピニオンに行くことも考えたけど、時間とお金がもったいないし、結論は変わらないような気がしたのでやめた。そのがん専門病院は、他の患者さんの手記から希望する放射線機器があることが確実だったし、抗がん剤もFP療法だ。場所が少々遠いのが難点だけど、通院できる許容範囲ぎりぎり。総合病院の主治医に紹介状を依頼すると、思いのほか賛成してくれた。そこなら間違いないでしょうと言ってくれた。最後に背中を押してくれたんだなと思う。

治療方針と転院を決めるまで

結果的に円満?に転院することなったけれど、主治医に意見することはやっぱり勇気がいると思った。医師の性格や関係性に依ることだけど、総合病院の主治医は結構主張強めだったので当初は意見しづらかった。治療方法に選択肢がない(外科手術のみしかない)ような気持ちなっていってしまった。決して医師が否定的なこと言ってきたわけではない。外科医としての意見を述べていただけで、当然であり正しいのだ。「主張強め」と書いたけど、主張が弱い医師も不安になるよね。治療方法や転院はパートナーと話し合って決めた結論であったし、治療方針に関わる時は同席してくれていた。そのおかげで自分の意見・希望を言い切れたけど、ひとりで考えていたら結論は違っていたと思う。

治療がんばります!