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将棋ウォーズ対局日誌 その7 終盤は詰めろの見極めこそが大切!

 今回は最終盤の詰めろ(次に手番が来たら王様を詰ますことが出来る局面)にまつわる対局です。

□詰めろに気づかず敗戦

 本局は、10分切れ負けで、横歩取り(本来後手番の4五角戦法を先手番が採用)の乱戦です。私が後手番で画面下側です。

 もう最終盤の局面で、後手がしのぎきれるか、先手が捕まえるかの運命の瀬戸際です。

 いま先手が最後の持ち駒を使って、▲8七桂と打った局面です。私は、この局面になる数手前からの指し手では、後手番がギリギリしのぎきれるのではと期待も込めて指していました。1手さえあけば、△7八竜(次に5八竜迄)や△7七馬(次に△5八馬以下)とかで、今度は、先手玉に分かり易い詰めろがかかります。

 さてこの手は後手玉への詰めろでしょうか?

 正解は上図は分かり易く詰めろでした。▲6三金→△8四玉→▲8ニ竜→△8三歩→▲7三銀までです。

 私は、対局中は最後の7三銀に気づけなくて、詰めろを受けずに別の手を指して負けてしまいました。かなり簡単な詰み筋ですが、現状が先手に持ち駒が無いからや、7三には駒がいて埋まっているから、そこに駒がいなくなり空間が出来て、取った銀を空いた空間に打てるというのをうっかりしたという感じです。

 自玉が詰めろの場合は、相手玉を詰ますか、自玉の詰めろを受けるかしか、勝つ見込みはありません。

 いま冷静に考えると、具体的には、△7五步が、次の▲6三金に△同馬を用意しつつ、場合により7四玉への逃げ道を用意しており、これならば後手が逃げきれたのではないかと思います。

 こういう最終盤で正解の手、勝ちがある局面で、最善手を選べずに負けるのは、力不足とは言え、精神的にかなりへこたれます。もし、△7五步を選べて勝っていたら、会心の1手で最高の気分が味わえますが、選べずに負けたら、痛恨のミスで、最低の気分が味わえます。。うーん、辛い。

 将棋って、結局最後は、イチゼロの怖い世界なんです。

□詰めろを掛けて即詰みで勝利

 次は、10分切れ負けで、相居飛車(後手の袖飛車戦法)の力戦形の戦いでの最終盤です。私は後手番で画面下側です。いま、私が△6九飛車成りと金を取り、相手が▲8ニ飛車と飛車を打って来た所です。ここまで、ずっと苦しい展開で、はっきり1手負けの将棋だったと思います。

 さて、後手は受けるべきか、攻めるべきか、相手玉は、自玉は詰めろなのでしょうか?

 相手は、今打った飛車で3二金取りの王手を狙っていますが、仮にここで金取りを受けるために自陣に金や銀を打って受けると、次に相手にも桂打ちや銀打ちなどでまた攻め駒を足されて、一手一手で受けが無くなり、持ち駒の攻め駒も無くなり負けます。

 実は、私にはここで狙っていた必殺の1手がありました。△6九飛車成りと成ったときに、この手が詰めろのはず、相手が受けなければチャンスと思っていました。そして、きっと相手は気づかないのではとも思っていました。一見では詰めろっぽく無いからです。(かなり強い人は別として、普通の人にはの意味)

 ここで、△3七銀打ちと、打ちました。以下の図です。

 ひと目で好手と分かるような、かっこいい捨て駒です!もちろん、気分も最高です。

 上記で▲同桂や▲同金は、上への逃げ道が無くなり、△3一金打ち以下で、下からの竜と金のコンビで詰みます。ちなみに、この捨て駒の銀を打つ前に先に△3一金を打つと、▲3七玉→△3六銀→▲2六玉→△2五銀打ち→▲3五玉で、先手の王様に上部に脱出され、詰まなくなります。(この普通の攻め方では詰まないから、相手はもしかしたら詰めろに気づかないのではと期待したのです。)

 ▲同玉は、△3六銀以下で詰みます。以下の図が△3七銀打→▲同玉→△3六銀打ち→▲2八玉→△2七銀成りの局面です。

 △2七銀成りは、王手に打ったばかりの銀を玉頭に成り捨てるとても気持ちの良い手です

 このようなかっこいい手を指して相手玉を詰ますときは、最高の気分です。

 上図より、▲同玉→△2九竜→▲2八桂打ち→△3六金打ち(9手詰め)で以下の図となり、先手玉が詰んだ終局の局面です。

 ▲2八桂打ちでは、他の駒を打っても、駒を打たずに▲3七玉と逃げても、同じく△3六金打ちで詰みます。

 このような将棋が指せたら最高に気持ちが良いです!

 相手側からすると、ずっと優勢でおそらく勝ったと思っていた将棋を、この一瞬の自玉の詰めろを気がつけなかったばかりに、負けてしまったという形だと思います。

□今回のまとめ

 私は最終盤になると、相手玉に詰みがあるかどうかで考えがちなのですが、だからこその弱い終盤力であり、きっと本来は、まず何より自玉が詰めろかどうか、そして次に相手玉が詰めろかどうかをしっかり見極めながら、指すべきなんだと今更ながらかなり実感しました。

 最近の対局からのこの実体験の気づきだけで、なぜか終盤が少し強くなった気分がするから、不思議です。

 今年の目標、詰めろを追求し、終盤力を高めます!

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最後までお読み頂きありがとうございました。😊



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