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「このミステリーがすごい!2020年版」(宝島社)国内編・海外編発表!令和最初の1位はどの作品?

今年も発表されました!「このミステリーがすごい!2020年版」(宝島社)

書評家や書店員たちが投票で選ぶ、このランキング。

早速、<国内編><海外編>合わせてご紹介いたします。傑作揃い、ご注目ください!

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<国内編>

順位  タイトル
1   medium 霊媒探偵城塚翡翠
2   ノースライト
3   魔眼の匣の殺人
4   罪の轍
5   刀と傘 明治京洛推理帖
6   紅蓮館の殺人
7   欺す衆生
8   昨日がなければ明日もない
9   本と鍵の季節
10   潮首岬に郭公の鳴く

1位| 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』/相沢沙呼

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著者: 相沢沙呼
発売日: 2019年09月11日
出版社: 講談社
「死者の提示する謎を、先生が解き明かしてくださいーー」推理作家として難事件を解決してきた香月史郎【こうげつしろう】は、心に傷を負った女性、城塚翡翠【じょうづかひすい】と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていたーー。

2位| 『ノースライト』/横山秀夫

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著者: 横山秀夫
発売日: 2019年08月02日
出版社: 新潮社
一級建築士の青瀬は、信濃追分に向かっていた。たっての希望で設計した新築の家。しかし、越してきたはずの家族の姿はなく、ただ一脚の古い椅子だけが浅間山を望むように残されていた。一家はどこへ消えたのか? 伝説の建築家タウトと椅子の関係は? 事務所の命運を懸けたコンペの成り行きは? 待望の新作長編ミステリー。

3位| 『魔眼の匣の殺人』/今村昌弘

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著者: 今村昌弘
シリーズ名: 〈屍人荘の殺人〉シリーズ
発売日: 2019年02月20日
出版社: 東京創元社
「あと二日で四人死ぬ」
閉ざされた“匣”の中で告げられた死の予言は成就するのか。
『屍人荘の殺人』待望のシリーズ第2弾!
その日、“魔眼の匣”を九人が訪れた。人里離れた施設の孤独な主は、予言者と恐れられる老女だ。彼女は葉村譲と剣崎比留子をはじめとする来訪者に「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」と告げた。外界と唯一繋がる橋が燃え落ちた後、予言が成就するがごとく一人に死が訪れ、閉じ込められた葉村たちを混乱と恐怖が襲う。さらに、客の一人である女子高生も予知能力を持つと告白しーー。残り四十八時間。二人の予言に支配された匣のなかで、生き残り謎を解き明かせるか?! 二十一世紀最高の大型新人による、待望のシリーズ第2弾。

4位| 『罪の轍』/奥田英朗

※未電子化

5位| 『刀と傘 明治京洛推理帖』/伊吹亜門

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著者: 伊吹亜門
レーベル: ミステリ・フロンティア
発売日: 2018年11月30日
出版社: 東京創元社
死刑執行当日、なぜ囚人は毒殺されたのか?
明治の世に京都で生きる人々を活写した連作時代本格推理、堂々登場。
慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。名は江藤新平ーー後に初代司法卿となり、近代日本の司法制度の礎を築く人物である。二人の前には、時代の転換点ゆえに起きる事件が次々に待ち受ける。維新志士の怪死、密室状況で発見される刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人ーー動乱期の陰で生まれた不可解な謎から論理の糸が手繰り寄せる、名もなき人々の悲哀を活写した五つの物語。破格の評価をもって迎えられた第十二回ミステリーズ! 新人賞受賞作「監獄舎の殺人」に連なる時代本格推理、堂々登場。

6位| 『紅蓮館の殺人』/阿津川辰海

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著者: 阿津川辰海
レーベル: 講談社タイガ
発売日: 2019年09月19日
出版社: 講談社
山中に隠棲した文豪に会うため、高校の合宿を抜け出した僕と友人の葛城は、落雷による山火事に遭遇。救助を待つうち、館に住むつばさと仲良くなる。だが翌朝、吊り天井で圧死した彼女が発見された。これは事故か、殺人か。葛城は真相を推理しようとするが、住人や他の避難者は脱出を優先するべきだと語りーー。タイムリミットは35時間。生存と真実、選ぶべきはどっちだ。

7位| 『欺す衆生』/月村了衛

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著者: 月村了衛
発売日: 2019年11月08日
出版社: 新潮社
戦後最大かつ現代の詐欺のルーツとされる横田商事事件。その残党たる隠岐は、かつての同僚の因幡に導かれるがまま〈ビジネス〉を再興。次第に詐欺の魅力に取り憑かれていくがーー。欺す者と欺される者、謀略と暴力の坩堝の果てに待ち受ける運命とは。透徹した眼差しで現代の日本を、そして人間の業と欲を徹底的に描破する。

8位| 『昨日がなければ明日もない』/宮部みゆき

※未電子化


9位| 『本と鍵の季節』/米澤穂信

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著者: 米澤穂信
レーベル: 集英社文芸単行本
シリーズ名: 本と鍵の季節
発売日: 2018年12月14日
出版社: 集英社
堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!

10位| 『潮首岬に郭公の鳴く』/平石貴樹

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著者: 平石貴樹
シリーズ名: 潮首岬(しおくびみさき)に郭公(かっこう)の鳴く
発売日: 2019年10月25日
出版社: 光文社
函館で有名な岩倉家の美人三姉妹の三女が行方不明になった。海岸で見つかった遺留品の中には、血糊のついた鷹のブロンズ像。凶器と思われたこの置き物は、姉妹の家にあったものだった。祖父は何かを思い出したかのように、芭蕉の短冊額を全部持って来させると、自らは二月ほど前に受け取った脅迫文を取り出した。三女の遺体が見つかっても、犯人の手掛かりは得られないまま、事件は新たな展開をみせるーー。驚愕の傑作誕生!!


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<海外編>

順位  タイトル
1   メインテーマは殺人
2   拳銃使いの娘
3   ザ・ボーダー
4   イヴリン嬢は七回殺される
5   ディオゲネス変奏曲
6   11月に去りし者
7   休日はコーヒーショップで謎解きを
8   1793
9   愛なんてセックスの書き間違い
10   国語教師

1位| 『メインテーマは殺人』/アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭

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著者: アンソニー・ホロヴィッツ
訳者: 山田蘭
レーベル: 創元推理文庫
発売日: 2019年09月28日
出版社: 東京創元社
史上初めて7冠を制覇した『カササギ殺人事件』に並ぶ傑作登場!
謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ
自らの葬儀の手配をしたまさにその日、資産家の老婦人は絞殺された。彼女は自分が殺されると知っていたのか? 作家のわたし、アンソニー・ホロヴィッツは、ドラマ『インジャスティス』の脚本執筆で知りあったホーソーンという元刑事から連絡を受ける。この奇妙な事件を捜査する自分を本にしないかというのだ。かくしてわたしは、きわめて有能だが偏屈な男と行動をともにすることに……。ワトスン役は著者自身、謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ! 7冠制覇『カササギ殺人事件』に並ぶ圧倒的な傑作登場。

2位| 『拳銃使いの娘』/ジョーダン ハーパー,鈴木 恵

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著者: ジョーダン ハーパー
訳者: 鈴木 恵
レーベル: ハヤカワ・ミステリ
発売日: 2019年01月15日
出版社: 早川書房
内気な11歳の少女ポリーの前に、収監されているはずの父親が現れた。父の敵がポリーの命を狙っているというのだ。父と出た逃亡の旅路で、ポリーは暴力を知り、盗みを知り、いやおうなしに成長していく。数々の人気ドラマを手がけた脚本家が放つ傑作サスペンス

3位| 『ザ・ボーダー 』(上下)/ドン・ウィンズロウ,田口俊樹

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著者: ドン・ウィンズロウ
訳者: 田口俊樹
レーベル: ハーパーBOOKS
シリーズ名: ハーパーBOOKS
発売日: 2019年07月17日
出版社: ハーパーコリンズ・ジャパン

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著者: ドン・ウィンズロウ
訳者: 田口俊樹
レーベル: ハーパーBOOKS
シリーズ名: ハーパーBOOKS
発売日: 2019年07月17日
出版社: ハーパーコリンズ・ジャパン
あらゆる境界/限界(ボーダー)を超えた麻薬との戦いーー
これこそが犯罪小説の完成形。
ーー解説:杉江松恋
エンタメ直球の疾走感と文学の重み… ウィンズロウの3部作はまさに『ゴッドファーザー』と『戦争と平和』のハイブリット版だ。
ーーニューヨーク・タイムズ
グアテマラの殺戮から1年。メキシコの麻薬王アダン・バレーラの死は、麻薬戦争の終結をもたらすどころか、新たな混沌と破壊を解き放っただけだった。後継者を指名する遺言が火種となり、カルテルの玉座をかけた血で血を洗う抗争が勃発。一方、ヘロイン流入が止まらぬアメリカでは、DEA局長に就任したアート・ケラーがニューヨーク市警麻薬捜査課とある極秘作戦に着手していたーー。

4位| 『イヴリン嬢は七回殺される』/スチュアート・タートン,三角和代

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著者: スチュアート・タートン
訳者: 三角和代
レーベル: 文春e-book
発売日: 2019年08月09日
出版社: 文藝春秋
フィナンシャル・タイムズ選ベスト・ミステリ!
コスタ賞最優秀新人賞受賞!
仮面舞踏会の夜、令嬢イヴリンは死んだ。
おまえが真犯人を見つけるまで、彼女は何度も殺される。
館ミステリ+タイムループ+人格転移。 驚異の超絶SF本格ミステリ、登場。
森の中に建つ屋敷〈ブラックヒース館〉。そこにはハードカースル家に招かれた多くの客が滞在し、夜に行われる仮面舞踏会まで社交に興じていた。
そんな館に、わたしはすべての記憶を失ってたどりついた。自分が誰なのか、なぜここにいるのかもわからなかった。だが、ひょんなことから意識を失ったわたしは、めざめると時間が同じ日の朝に巻き戻っており、自分の意識が別の人間に宿っていることに気づいた。とまどうわたしに、禍々しい仮面をかぶった人物がささやくーー今夜、令嬢イヴリンが殺される。その謎を解き、事件を解決しないかぎり、おまえはこの日を延々とくりかえすことになる。タイムループから逃れるには真犯人を見つけるしかないと……。
悪評ふんぷんの銀行家、麻薬密売人、一族と縁の深い医師、卑劣な女たらしとその母親、怪しい動きをするメイド、そして十六年前に起きた殺人事件……不穏な空気の漂う屋敷を泳ぎまわり、客や使用人の人格を転々としながら、わたしはの謎を追う。だが、人格転移をくりかえしながら真犯人を追う人物が、わたしのほかにもいるというーー
英国調の正統派ミステリの舞台に、タイムループと人格転移というSF要素を組み込んで、強烈な謎とサスペンスで読者を離さぬ超絶SFミステリ。イギリスの本読みたちを唸らせて、フィナンシャルタイムズ選ベスト・ミステリ、コスタ賞最優秀新人賞受賞。多数のミステリ賞、文学賞の最終候補となった衝撃のデビュー作!

5位| 『ディオゲネス変奏曲』/陳 浩基,稲村 文吾

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著者: 陳 浩基, 稲村 文吾
レーベル: ハヤカワ・ミステリ
発売日: 2019年04月15日
出版社: 早川書房
雨の大学教室で、学生たちにまぎれこんだ謎の人物「X」を捜す推理合戦のスリリングな?末を描いた「見えないX」、台湾推理作家協会賞最終候補となった手に汗握るサスペンス「藍を見つめる藍」など17の傑作ミステリ短篇を収録。陳浩基デビュー10周年記念作品

6位| 『11月に去りし者』/ルー・バーニー,加賀山卓朗

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著者: ルー・バーニー
訳者: 加賀山卓朗
レーベル: ハーパーBOOKS
シリーズ名: ハーパーBOOKS
発売日: 2019年09月17日
出版社: ハーパーコリンズ・ジャパン
1963年、世紀の暗殺事件の秘密に近づきすぎた悪党(ギャング)がいたーー
ハメット賞受賞作。
1963年11月、ニューオーリンズ。暗黒街で生きる男ギドリーは、ケネディ大統領暗殺の報に嫌な予感を覚える。数日前に依頼された仕事はこの暗殺絡みに違いない。ならば次に死ぬのは自分だ、と。仇敵を頼って西へ向かう道中、夫から逃れてきた訳ありの母娘と出会ったギドリーは家族連れを装いともに旅するようになる。だが組織が放った殺し屋はすぐそこに迫っていたーーMWA賞受賞作家の話題作。

7位| 『休日はコーヒーショップで謎解きを』/ロバート・ロプレスティ,高山真由美

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著者: ロバート・ロプレスティ
訳者: 高山真由美
レーベル: 創元推理文庫
発売日: 2019年08月09日
出版社: 東京創元社
お気に入りのコーヒーみたいに、ミステリがもっと好きになる。
『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』の著者の日本オリジナル短編集!
拳銃を持って押し入ってきた男は、なぜ人質に“憎みあう三人の男”の物語を聞かせるのか? 意外な真相が光る「二人の男、一挺の銃」をはじめ、腕利きの殺し屋に次々と降りかかる予測不可能な出来事を描く「残酷」、殺人事件が起きたコーヒーハウスで、ツケをチャラにするため犯人探しを引き受けた詩人が探偵として謎解きを繰り広げる黒い蘭中編賞受賞作の「赤い封筒」など9編。正統派推理短編、私立探偵小説、ヒストリカル等、『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』で人気を博した短編の名手が贈るとっておき! ごゆっくりお楽しみください。

8位| 『1793』/ニクラス・ナット・オ・ダーグ,ヘレンハルメ美穂

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著者: ニクラス・ナット・オ・ダーグ
訳者: ヘレンハルメ美穂
シリーズ名: 1793
発売日: 2019年06月05日
出版社: 小学館
重厚でスリリングな大型北欧歴史ミステリー。
1793年ーーフランスでは革命の混乱が続き、その年、王妃マリー・アントワネットが処刑された。スウェーデンにもその空気は広がっており、前年1792年には国王グスタフ3世が仮面舞踏会の最中に暗殺されている。無意味な戦争と貧困にあえぐ庶民の不満と、王制への不信がマグマのように煮えたぎっていた。
舞台はそんな、混沌とした時代のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。腐食はしていないが、四肢は切り落とされ、眼球をくりぬれ、舌と歯も奪われ、美しい金髪だけが残されていた。結核に冒され余命幾ばくもないインテリ法律家と、戦場帰りの荒くれ風紀取締官がタッグを組んで殺人事件の謎を追うーー。
現代の洗練された美しい都市とはかけ離れた、貧しく、荒々しく、混沌とした18世紀のストックホルムをスウェーデン最古の貴族の末裔が大胆かつ繊細に描く、重厚でスリリングで濃密な、大型北欧歴史ミステリー!!

9位| 『愛なんてセックスの書き間違い』/ハーラン・エリスン, 若島正

※未電子化


10位| 『国語教師』/ユーディト・W・タシュラー,浅井晶子

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著者: ユーディト・W・タシュラー
訳者: 浅井晶子
レーベル: 集英社文芸単行本
シリーズ名: 国語教師
発売日: 2019年09月27日
出版社: 集英社
十六年ぶりに偶然再会した、元恋人同士の男女。ふたりはかつてのように物語を創作して披露し合う。作家のクサヴァーは、自らの祖父をモデルにした一代記を語った。国語教師のマティルダは、若い男を軟禁する女の話を語った。しかしこの戯れこそが、あの暗い過去の事件へふたりを誘ってゆく…。物語に魅了された彼らの人生を問う、ドイツ推理作家協会賞受賞作。


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