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#9 体外受精と人工子宮

体外受精は、いまや一般的な技術として世界中で使われています。

また、近年、サメやヒツジにおいて、人工子宮での飼育が成功したと報告されました。

命の誕生に関する技術は、どこまで進歩するのでしょう?

体外受精について

世界初の体外受精児は、1978年にイギリスで生まれたルイーズ・ブラウンさんという女性です。

ルイーズさんは健康に成長し、自然妊娠で2人のお子さんを出産されています。

日本では、1983年に初めて体外授精によって妊娠・出産が行われました。

現在、体外受精は「高齢の不妊症・両側の卵管が閉塞している・男性不妊症・不妊治療を1年以上行っても妊娠に至らない」という場合に行われることが多いそうです。

日本産婦人科学会の調査によると、2021年に体外受精で生まれた子どもの数は6万9797人で、11.6人に1人が体外受精で生まれたことになります。

計算上、クラスに3人ほどは体外受精で生まれたお子さんがいるということになるでしょう。

人工子宮について

ドイツのバイオテクノロジストによって製作されたCG映像が話題になっています。

未来の出産をイメージした人工子宮のリアルな映像は、映画「マトリックス」を彷彿とさせるものです。

実際にヒトが人工子宮で生まれるまでには、相当な技術革新と倫理に関する話し合いが必要でしょう。

しかし、いつの日か、女性の体を介さずに出産が行われる未来が訪れるのかもしれません。

実際、人工子宮の成功事例がいくつか報告されています。

沖縄美ら海水族館では人工子宮でサメを飼育し、アメリカの研究チームはヒツジの胎児をプラスチック製のバイオバッグで正常に発育させることに成功しています。

【まとめ】未来の子どもたち

10年後か200年後なのかは分かりませんが、人間は命を生物外で生み出すことに成功するでしょう。

まずは畜産の世界が変わり、最終的にはヒトの誕生も政府や企業によってコントロールされる社会になるのかもしれません。

医学やテクノロジーの力を借りることによって、個人としての幸せを得るチャンスは増えてきました。

これからは、ますますそうでしょう。

しかし、「家族とは何か?命は誰のものか?」と、考えずにはいられません。

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