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君はいつも温かい

山の夜は長い
ごうごうと風は吹き抜け
雪が窓枠に張り付きながら積もっていく
窓や扉は硬く鍵をかけられたように
凍りついて動かない

山の朝は短い
燃え上がるその一瞬を逃すまいと
ズブズブと雪をかき分けるが
朝焼けのピークは超えていて
穏やかな顔をした山が柔らかく
こちらを見ている

あー今日も言い訳に
スキマを与えてしまった
明日こそは君と共に
雪上を滑るように走る
たとえ
頰がかじかんで鼻水が凍っても

明日もまた
君に会えるだろうか
君はいつも温かくそして優しく
包み込んでくれる