見出し画像

卒業写真

冷たい雨の中出かけて買ってきた電球の種類が間違っていて、ショックでぼーぜんとしていたとき、頭の中にユーミンの「卒業写真」が流れた。

♫ 悲しいことがあると、ひらく革の表紙 ♫

いや、それほど悲しいって訳じゃないって。なんで卒業写真??こんなの即座に出てくるか!頭の中で一人で突っ込んでぼけてるうちに、凹んだ気持ちがなくなった。

そんなんで思い出した卒業写真の歌。あの頃はわがままな歌だって思ってた。人混みに流されて変わっていく私をあなたは遠くで叱ってって、自分だけ変わっても相手は変わっちゃいけないのかよと、理不尽だと思ってた。

でも、今だったら叱ってくれるのは、写真の中のあの人なんだろうなって思う。あくまでも思い出の中の人。こんな風に感じるのは年取ったせいなのかもしれないけど。おばさんになって、おっさんになったあの人に叱ってもらいたいとは思わないもんね。会いたいとも思わん。あの頃の若いまんまのあの人になら叱ってもらってもいいなあ。

電球が違ってて凹んだだけで、ここまで頭の中で誘導されるとは、ユーミンの歌って(昔聞いた他の歌もそうかもしれないけど)潜在意識?記憶にすり込まれてるんだな、自分と歌詞って一体化してるんだなって思った。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?