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茹だるような暑さに「夏」が恋しくなる

私は概念としての夏が好きだ。

子どもの頃、田舎の祖母の家に泊まりに行き、トウモロコシを食べた。
畳の上で、扇風機の風を浴びながら、用意してもらった麦茶で喉を潤しながら、夏休みの宿題に取り組んだ。
プール開放の帰りには氷砂糖をもらって、口に含んだそれがなるべく長く残るようにと転がしながら、サンダル焼けした足を見つめた。

私の子ども時代の夏にはそんな思い出がたくさんあって、それにひきずられるように、私は今でも夏が好きだ。

汗ばんだ腕に張り付く課題のプリントも読書感想文の原稿用紙も、今ではとても尊く、得難い。

もっと当時にこの感情をかみしめておけばよかったと思うけど、当時はその生活が途方もなく続くと思い込んでいた。
でもその裏のない甘い予感も、子どもらしさの特権だよな、とも思う。

郷愁的な気分になろうと思えばいくらでもなれてしまいそうだが、まだ週も半ばの朝である。切り替えよう。

毎年更新する猛暑は今年も例外ではなさそうなので、夏を夏として楽しむためにも、現実的な対策を講じていきたい。

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