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「スタプラアイドルフェスティバル」の魅力とは

10月30日、スターダストプラネットのアイドルが一堂に会するライブイベント「スタプラアイドルフェスティバル~今宵、2人目のシンデレラが決まる~」が開催されます。

2020年1月19日に初めてされ、幸運にも現地参戦できたファンから大絶賛を受けたイベントの第二弾。

本来今年の1月に開催予定だったのですが、コロナ禍において10ヶ月の延期を余儀なくされたイベントが待望の有観客開催です。(配信も有り)

ただ、このイベントは前回参戦したか、してないかによって、その素晴らしさがなかなか伝わってないのも事実。

そこで今回は、前回現場参戦した1人として、その魅力について語りたいと思います。


イベント開催の経緯

スタプラアイドルフェスティバルは、ももいろクローバーZを始めとしたアイドルの所属する芸能事務所のアイドルセクション、

「スターダストプラネット(以下スタプラ)」に所属するアイドルによる合同イベントです。

しかしこのイベントの発起人はスターダスト側の人間ではなく、ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーでした。

彼はアナウンサーである以前に、自称アイドルファン歴30年のベテランヲタ。

そして近年、ももクロを初めとしたスタプラのアイドル達を特に推していて、

様々なグループのライブだけではなく、インストアイベントなどにも個人的に通うほど。

しかし推しているが故に、スタプラのアイドルが抱える問題点も感じていました。

それは「タレントが多すぎるが故に、なかなか目立てない」という事。

第1回目の開催時において、スタプラに所属するアイドルの総勢は65名。

他の事務所を見渡しても、これほどの大所帯を抱える所は殆どありません。

特にももクロ、エビ中、SHACHI、たこ虹といったお姉さんグループ以外に所属する46名は、

一人一人が他所のアイドルグループならセンターを張れる実力を持ちながらも、なかなか知名度が上がらない状態。

それはスターダストにアイドルセクションが誕生して以来、事務所側もずっと頭を悩ませて来た問題です。

そこで吉田尚記アナウンサーは思いつきました。

「人数が多すぎて目立てないならば、誰か1人にスポットライトを当てるイベントを作ってしまおう。」

それが、パフォーマンスを見た観客が、その日一番輝いているアイドルに投票してシンデレラを決めるイベント。

そのアイディアをスタプラのトップである川上アキラ氏に直談判をし、スタプラアイドルフェス開催の発端となったのでした。


前回スタプラアイドルフェスの概要

そして開催されたのが第1回目のスタプラアイドルフェス。

ただシンデレラを1人決めるだけの投票イベントではありません。

スタプラアイドルを良く知らない人にでも楽しめる、満足度の高いエンターテインメントとなっていました。

ここではその内容をおさらいして見ましょう。


1.妹分グループによるオープニングアクト

本編が始まる前の、客入れの時間を利用しての各グループ15分のライブ。

シンデレラ決定メドレーに参加する8組が出演しました。

出演順は吉田尚記アナの事前配信におけるくじ引きによって決定。

オープニングライブのグループ出演順
①ときめき♡宣伝部 ②ukka
③B.O.L.T ④いぎなり東北産
⑤はちみつロケット ⑥アメフラっシ
⑦ばってん少女隊 ⑧CROWN POP

オープニングアクトとはいえ、普段のグループでの活動を知ってもらえる大切な時間。

実際、初代シンデレラに選ばれたCROWN POP三田美吹さんは、ここで実力を発揮し注目を集めました。

1番手が若手の中では人気の高いときめき♡宣伝部だったこともあって、

早い段階で客席も埋まり、大いに盛り上がっていた印象があります。

ステージを広く使ったはちみつロケット、何時もよりしっとり目のセトリで攻めたアメフラっシ、

MCなしで4曲ノンストップで詰め込んだばってん少女隊など、各グループの思惑が交錯したステージでした。


2.スタプラ全メンバー参加のオープニングメドレー

ここからがライブ本編。スタプラアイドル総勢65名によるメドレーからスタートしました。

全グループが入り乱れて、全グループの楽曲を歌い継ぐ壮大なオープニングです。

映像化もされている夏Sでのスペシャルメドレーに近いですね。

セトリや歌い分けはこちらから↓

センターステージや外周もフルに使ってのパフォーマンスで、とても見ごたえがありましたし、

普段歌うことのない楽曲を推しが歌うレアな時間を楽しめました。


3.シンデレラ候補による自己PRタイム

シンデレラ決定戦に出場するアイドルが、それぞれ10秒の持ち時間で自己PR。

初見の人達にキャラクターを知ってもらえる唯一のチャンスなので、

シンデレラ決定戦のソロ歌唱並に大切な時間だったと言えるでしょう。

真面目にPRする人、面白キャラで行く人、自己PRじゃなくグループの告知をする人など、

三者三様のアピールの仕方があって面白かったです。

特に「シンデレラになります!」を10秒ひたすら連呼した、いぎなり東北産の橘花怜くんは印象的でした。

またこの時の三田美吹さんのPRがとても素晴らしく、

後のシンデレラに選ばれる大きな布石にもなっていたと思います。(これについては別の機会に↓)


4.お姉さんグループによるライブ

ももクロ、エビ中、シャチ、たこ虹の4組によるライブパート。

通常のライブとは違い、それぞれテーマに沿ったセトリが組まれていて、

各自30分の持ち時間の中で個性を発揮していました。

≪セットリストテーマ≫
◇ももいろクローバーZ「最後、OVERTUREで終わります」
◇私立恵比寿中学「スタダDD 超大変!元気いっぱい!エビマラソン4.2m‼︎‼︎(休憩所あり)」
◇TEAM SHACHI「THIS IS TEAM SHACHI」
◇たこやきレインボー「どやさ!これが新旧たこ虹最強セトリやっちゅーねん!」

個人的に印象的だったのは、シャチのスタプラ地方組のグループをバックダンサーに従えて圧巻のパフォーマンス。

まさにスタプラアイドルが一同に介したからこそ出来る見応えがありました。

それからももクロの、いつものセットリストを真逆にしたパフォーマンスは、

いきなり終わりの挨拶から始まり、Overtureで終わるほど徹底していて笑いを誘い、

佐々木彩夏が喉の調子が悪くて歌えないのもあって、

この日しか見られないスペシャル感がたまらなかったです。


5.若手グループ8組46人によるシンデレラ決定戦メドレー

お姉さんグループのシャチとエビ中のライブの間に挟まれるように、

今回の本編である「シンデレラ決定戦メドレー」がスタートしました。

システムとしては、シンデレラ候補1人1人がお姉さんグループの曲のパートを1箇所もらい、

事前番組でくじ引きした順番でパフォーマンスをしていく形です。

セットリストと歌い分けは以下の通り。

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「これだけの人数がいると出演メンバーの顔と名前が一致しないのではないか?」

そう思うスタプラ初心者の方もいらっしゃるかもしれませんがご安心を。

メインステージにはでっかいモニターの他に、左右と上部にサブモニターがありまして、

メドレーの最中は今歌っているメンバーの番号と名前とアー写が表示されるシステムでした。

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なので顔と名前が一致せず、投票が出来ないということがおこらない。

「すべてのアイドルにスポットをあてる」ことを第一としているスタプラフェスだからこその配慮。

結果、手元に配られてた出演者表と見比べたりもせずに済むため、

観客はアイドルのパフォーマンスを全集中で堪能することが出来ました。

さらにはソロパフォーマンスをしているアイドル以外は、

横浜アリーナの外周をダンスしながら移動するリレー形式をとっていたため、

常に近い位置でアイドルのパフォーマンスが見られるという至福の時間でした。

約20分にも及ぶノンストップメドレーを、46人全員が全力で歌い踊る姿は、全ての観客の心を大いに揺さぶりました。

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先輩たちも頑張る姿に感動して号泣


6.投票タイム

シンデレラ決定戦メドレーの後、観客全員によるシンデレラ候補への投票が開始されました。

不正の無いように、各自入場時に配られた投票用紙に書かれた候補生一覧へ、

この子こそがシンデレラという名前に鉛筆でチェックを入れる超アナログ方式です。

これが結構な手間で、回収までにかなり時間が掛かったのですが、

その間にシンデレラ候補生たちがそこら中の通路を練り歩いてくれたので、

全く退屈することなく過ごせた記憶があります。


7.OVERTURE~シンデレラによるソロパフォーマンス

投票の後はエビ中、ももクロと順にパフォーマンスタイム。

ももクロのライブ途中、舞台裏との中継が繋がりいよいよシンデレラ発表!

…というところでぶつ切りになるといった茶番もあり、観客を大いに笑わせてくれました。

しかし実際に裏側ではシンデレラの発表が行われていました。

その辺りはCROWN POP公式で上げている動画で確認が出来ます。

先程書いたように、今回のももクロのライブでは普段のライブの逆回しセットリスト。

故にライブ冒頭に流れるはずの「overture~ももいろクローバーZ参上!!~」で終わる。

しかしそれによって、overtureがまるでシンデレラが登場するための出囃子のようになって、

イベントのクライマックスを盛り上げる形となりました。

シンデレラがステージにあがると、メインステージでたった1人で1曲歌うことが出来ます。

これはスタプラの楽曲ならば誰の曲でもOKという縛りだったようです。

この日シンデレラに選ばれた三田美吹さんが選んだのは、CROWN POPの「手のひらに青空」。

仲間達への感謝と、これからも変わらぬ友情を誓う歌。

涙をこらえて堂々と歌うその姿はシンデレラにふさわしく、大きな感動を呼んだのでした。


8.最後は全員で大団円

最後は全アイドルがステージに登場。

百田夏菜子からシンデレラへと、ティアラが贈呈されました。

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そしてスタプラのテーマソングである「We Are “STAR”」を全員で歌唱。

涙と笑顔の大団円となったのです。


今回のスタプラアイドルフェスの変更点

以上が、前回のスタプラアイドルフェスの大まかな流れです。

オープニングアクトと合わせて7時間を超えるライブなのでかなりコスパ的にもお得ですし、

ここでしか見られないレアなコラボ、そしてシンデレラ決定戦の緊張感と感動がある。

前回来られなかった皆さんにも、是非とも楽しんでもらいたいイベントです。

さて2回目となるスタプラアイドルフェスティバルですが、前回とは違う見せ場が用意されています。

まずはお姉さんグループのパフォーマンスが、テーマ別セットリストではなく、

事前番組でくじ引きした組み合わせによって、妹分グループがバックダンサーに参加することになりました。

先程書いた、TEAM SHACHIと地方組のコラボライブを全グループでやる形です。

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アメフラっシ、B.O.L.Tといった直系妹分とコラボすることの多いももクロが、

地方組のいぎなり東北産、藤井校長組だったukkaとコラボ。

エビ中が地方組ばってん少女隊、芸能二部出身の超ときめき♡宣伝部となど、

普段は余り見られないコラボレーションが楽しめるようになっております。

セットリストもあーりんを始めとしたスタプラメンバー会議で決定し、かなり面白いものになるとの事。

これは見逃せないライブになりそうです。


そして今回のシンデレラ決定戦は、紙によるアナログ投票ではなく、スマホを使った電子投票になりました。

今回は十分な準備期間があったため、公平な投票システムの構築が出来たようです。

それによって現場観戦している人だけではなく、有料配信の視聴者も投票が可能。

会場だけではなく画面の向こうにもアピールする力も、シンデレラには必要になりそうですね。

投票時間や集計時間がかなり短縮されると思うので、イベント全体の流れも大きく変わるかもしれません。


スタプラアイドルフェスの本当の意義

さて、スタプラアイドルフェスの魅力を書いて来ましたが、最後にこのイベントの真の意義。

主催者である吉田尚記アナウンサーが本当に見せたかった物について書きたいと思います。


最初にこのイベントが発表された時、スタプラアイドルのファンからは少なからずネガティブな意見がありました。

それは「投票によって優劣をつける」ということは、必ずしもアイドルにプラスになるわけではないから。

結果を残したアイドルは注目を集めるけれども、それ以外のアイドルは埋もれてしまう可能性もある。

AKBグループの悲喜こもごもな総選挙や、かつてスタプラで開催され物議を醸した「TYNAMITE!!」のように、

悔しくて、傷ついて泣いているアイドルの姿を見たくない。

そういった意見があるのも当然のことだと思います。

しかし、イベントが終了するとネガティブな声は本当に少なく、絶賛する声にあふれていました。

一体何故なのか。

それは、このイベントの本質が「真剣勝負させて他を蹴散らし、1人だけ目立つアイドルを生み出す」のではなく、

「全員で1つの作品を作ることにより、全てのアイドルに等しくスポットライトを当てる」ことだったから。

シンデレラ決定戦メドレーは歌唱順やラップ、サビパートなど、運によって大きく左右される要素はあるものの、

基本的に1人8小節ほどの確実に注目を集める時間を作ることができました。

グループでのパフォーマンスでは、センターや歌割りの多いメンバーに注目が集まるし、

フェス形式においてはどうしても人気グループの影に隠れてしまいがち。

なのでこういった時間を平等に与えられたのは、普段なかなか目立てないメンバーにとって大きなチャンスでした。

そして観客にそれぞれ1票をもたせることによって、パフォーマンスを見る目が変わった。

誰か1人を強烈に推してる人も、誰でも大好きの人も、スタプラアイドルに詳しくない人も、

アイドルの運命を決定づける責任を背負うことによって、

全てのアイドルのパフォーマンスを自然と、真剣に見入ってしまった。

それにより、今まで気にすることも無かった、アイドルたちの新たな魅力に気づくことが出来ました。

その相乗効果によって、全てのアイドルに輝く瞬間が生まれたのです。

結果として、開催前はスタプラの中でも知名度が低い方だった三田美吹さんが、見事シンデレラの座を射止めましたし、

会場にいた多くの人が、新たに複数の推しを見つける推し増し現象が多発しました。(私も三田美吹推しになり、他のグループの配信も多数見るように)

それこそが、このイベントを企画した吉田尚記アナウンサーが感じていた、

「タレントが多すぎるが故に、なかなか目立てない」状況を打破することに成功した証拠。

だからこそスタプラアイドルフェスは現場にいたファンの多くが、

「神現場だった」と後々も語りつぐイベントとなったのです。


最後に

第1回目のスタプラアイドルフェスティバルが終わった直後、世界はパンデミックによって一変。

アイドルの現場はその影響をもろに受け、どのグループも苦しい時代に突入しました。

せっかくスタプラフェスという追い風を受けたスタプラのアイドルたちも、

残念ながら思うように活動することもままならず、解散するグループ、卒業してしまったメンバーも多数います。

しかしようやく感染収束の光が見え始めた今、延期されていた第2回スタプラアイドルフェスティバルがついに開催されます。

この機会に是非、多くの皆さんにアイドルたちの真剣勝負を見ていただき、

大いに楽しんで、もし良かったら推し増しをし、スターダストプラネット全体を盛り上げる力になってもらえたなら幸いです。

既に会場のチケットはソールドアウトし、当日券も出ないという情報が入っていますが、

今回のスタプラフェスは配信チケットによる視聴と、シンデレラ決定戦への投票が可能です。

税込み¥3,500 、終演の24時間後までアーカイブ視聴も出来ますので、興味を持った方は是非とも御覧ください。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。