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ハナヤマの絶版・立体パズル「ドデカ」の解法ノウハウ。立体的なボドゲ設計にも応用可ですよ

本日は本業のほうが忙しかったので、軽ネタを書くことにします。ただし、明日もどうなることやら。

今回は、正12面体のカタチをしている立体パズル「ドデカ」の話です。そのくせに、立体パズル「ドデカ」の実物写真がなくてすいません。自宅のどこかにあるけど紛失状態です。

正12面体 画像をwikipediaから引用

立体パズルの話題ですけど、立体的なボドゲを作る際に参考になるデータだと思うので、ぜひ、ボドゲマニアさんもお読みくださいませ。

ハナヤマのドデカパズル「(旧)ヒュドラ」とは?
正12面体に「正5角形のタイル」12枚を張り付けます。
このとき、一匹のながーーーーい、トグロをまいたヘビを完成させなさい。
という立体パズルです。

タイルの構成(12枚)をここに示しちゃったり、あるいは解答図をここに示しちゃうのは、ハナヤマさんの保持する著作権から考えて、いかがなものか(いや、どう考えてもマズイでしょ!)と思います。

そこで、私の頭のナカに残っている、うろおぼえのタイル構成を用いて説明します。
解答に至るための考え方・ノウハウを説明するだけなんで、タイル構成が間違っていても支障はありません。

確かこんなでした。・・・全12枚(たぶんタイル構成は間違っています)

ドデカパズル、(旧)ヒュドラはだいたいこんな感じでした

これら12枚を、正12面体形状の「台座」にペタペタと張り付けていくわけです。
*商品は板状磁石になってるので、タイルはピタッとくっつきます。

しばらくタイルを貼ったり・はがしたりしていると、いつまでたっても、何回トライしても、全然完成しないので、次第にイラついてきます。
で、なんで出来ないのかなー。どうして難しいのかなー。と、パズルを難しくしている原因って何だろうと考察してみたのです。

「正12面体の裏側が見えないこと。裏側が今、どうなってるのか覚えていられないこと。」
そのせいで、難しくなってるのです。

正12面体の表側に新しいタイルを貼り付けてる時、それと同時に裏にはどんなタイルが、どの様な向きで張られているかが見えるようにすれば、このパズルの難易度は、超・低下します。
全然ムリ、なレベルから、もうちょっとで解けそうだぞ、までに劇的に変化します。

はい、ということで、正12面体の台座はもう、わきに放置しまして、下のような展開図の上に、12枚のタイルを配置しながら、パズルを解くことにしましょう。

北半球・南半球式展開図
メルカトル式展開図

立体パズルは、展開図にして平面化すると、全然カンタンなものに変化します。
メルカトル式展開図と、北半球・南半球式展開図。お好きなほうをお使いいただければ。です。
いちおう申しますが、展開図において「どの辺と」ー「どの辺と」がお互いにくっつくのか、えんぴつ等で線をひいて、ご自分で理解しやすいようにしてから使用してください。

もういちど12枚のタイル構成を見て下さい。
5角形のタイルの「辺」の性質を分類してみましょう。

5角形の辺の構成は、
ヘビの胴体をつながなきゃいけない辺=36本
胴体がない辺。「海」の辺=24本
となっています。

正12面体が完成した時は、辺の数は半分に減るので、完成時の辺の数はこうなります。
胴体の辺=18本
海の辺 =12本

この数字情報を利用して、完成形を予想してみます。
「海」の辺は、数が少ないから肩身が狭い。タイル12枚すべてを台座に置き終わって完成した時、海の辺は、きゅっとコンパクトに集まって配置される傾向になると予想されます。

従って、正解の時、アタマとシッポは、下図のような位置関係になる可能性がすごく高くなってきます。

アタマとシッポは隣り合うはず。上の図の少なくとも1つが正解。

しかも、アタマとシッポがこういう配置関係になる場合には、アタマとシッポの周囲に「海のほとんど(60%超)」が集まってしまいます。

*ちなみに、ハナヤマの「(旧)ヒュドラ」の正解では、やっぱり予想通りアタマとシッポが隣り合っています。

3Dパズル「(旧)ヒュドラ」の解法としては
1 展開図を用意する。
2 展開図のまんなかへんに、まず、アタマとシッポを隣り合わせて置く。
3 アタマとシッポの周囲に、「海」の辺が矛盾しないようにタイル配置してみる。
4 その後、その他のタイル全てが矛盾なく置けないか?試行錯誤する。

この1・2・3・4を繰り返しトライすると、かなり早く「(旧)ヒュドラ」は解けます。
*「(新)ヒュドラ(6匹のヘビがうにゃうにゃからんでるやつ)」も、同様なお作法により問題をカンタン化できます。

さあ、あなたもやってみましょう!

と、言いたいところですが、ハナヤマのドデカパズルって、「(旧)ヒュドラ」を含む全種が絶版なんです。こういった「立体パズル」って、どれもこれも全て、数年が経過すると廃版になっちゃうので、とても残念です。
何はともあれ、3D立体で困った時は、その展開図を作ってみよう。ということをお試しください。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。