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わたしのかみさま

18歳になっちゃった、もう特別じゃなくなっちゃった。おとなになりたくなかった、こどもなのに頑張ってる、達観できてる、環境さえ違えば、そう言われ続けたかった。おとなになってしまうのがこわかった、助けて貰えなくなるのがこわかった。16歳のころわたしはおかしかった、自分でもそう思う。毎日薬を飲んだ、なんども未遂をした、入退院を繰り返して、処方箋も飲み干した。そうしないと逃げられなかったんだよね、苦しかったんだよね。入院中も受付でもらう薬を口に隠して貯めてたよね、どうしても自分を傷つけたくてなんども皮膚をえぐったよね。だけど、今は違う。きみが、光を見せてくれたから。本気で悲しむ人がいるって、わかったから。きみのおかげなんだよ。もう半年近くODはしてない、自傷行為だって。あ、でもきみと別れるかもって思った時すごく苦しくて切っちゃったな、やっぱりだめだよね。わたしの神様、宗教はきみです。唯一の救いなんです、きみが褒めてくれて、すきだといってくれて、はじめてわたしがわたしとして生きていけるんです。お願いだから見放さないで。

やっぱり変わってないね、成長したわけじゃない、見放されないために嫌われないために飲んでないだけ。きっときみが居なくなったら元の生活に元通りだよね、だって心地がいいから。何も考えなくていいんだもん、クソみたいな客も、いつも付きまとってくるあの男も、ヒステリックを起こすままも、ぜんぶ怖くなくなるんだもんね。いまでも、恋しくなっちゃうよ。だけど、きみがいてくれたら、頑張れるんだよ。だからきらわないで、はなれないで。きみがため息つく度、口数が減る度こわいんだ、沈黙が続く度なにかしゃべらなきゃって焦っちゃう。ねえ、わたしのことすき?絶対離れない?望む返事がかえってくるようにいつも聞くの、だってきみは優しいから違うなんて言えないよね。わかってて聞くの、ちょっと寂しいけど、しんじていたいから。わたし、ままの誕生日もおともだちの誕生日も覚えてられない。だけどね、きみとの誕生日きみの記念日、きみが言ったこと、酷いこともぜんぶ覚えてられるんだよ。きみがお風呂に入る時間もごはんを食べ終わるまでにかかる時間も全部知ってるよ。すごいでしょ、だってだいすきだもん

お酒のんだらすぐ目が赤くなっちゃうね、ちょっと危ない性癖もあるよね、わたしのこと所有物みたいにめちゃくちゃにしたいんだよね、些細なことで怒っちゃう時もあるよね、わたしには求めるのに自分はできてない時多いよね、だけどそんなとこもだいすきだよ。たまに、もう無理かもっておもうよ、もうやだって、だけど、それでも、きみと一緒にいたい。だいすきだいすきだいすき!わたしのこと別れてもわすれないで。やっぱりわたしかわってないや、おかしなままだったね。

18、おとなになった。だけど何ひとつかわってないよ。まだこどもだよ、まだ優しくされたいよ、おとなだけど抱きしめて欲しいよ。だけど頑張らないとだよね、あかるいところに行きたいね、わたしにはわたしだけの神様がいるよね。しんじて、いきていくよ、まだ大丈夫だよね、ね?どうかわたしを見守っていて。わたしの行く道を君の光で照らして。きみを感じさせて、わたしを生かして

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