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偶然の引力
2年前の12/4、初めてアイドルとしてライブハウスのステージでお客さんの前に立った。
もう2年か、とも思うし、
とっくに遥か昔のことのようにも思える。
今も握る4番マイク。
たまたまだけど、なんというかわたしにとってはなんだかしっくりくるものです。幼稚園だか小学校だかの背の順も前から4番目が多かった気がするし。
とにかく寝ろと言われて備えたライブ前日、
いつでも(今でも)目を閉じると
(ああ……あそこの振りが……もっとこうした方が……あそこも上手くできない……)といつも
〝始まって〟しまうので、無理やり抑えてシャットダウンした。
部屋を出る時、まだ外は暗かったような気もするし、あたたかな陽射しが部屋に差し込んでいたような気もする。とにかく、今日から始まるんだ……!と思った。
アイドルの荷物、今でも小さくできない。
基本的には衣装と靴。それと化粧品とか髪の毛のアレコレとか特典会のためのグッズ。
いつもリュックに収まらない。これはデカリュックを買うしかないんだと思いますが。
大荷物を抱えて、ライブハウスに向かう。
わたしは高校生の頃からよく東京のライブハウスに遊びに来ていた。
帰りの会が終わったら、走って駅前から高速バスに乗って、片道1時間半の旅。
当時でだいたい1500円。
帰り道は補導されかねないから制服に見えないように上着を持っていく。
終電で帰ると家に着く頃には午前1時だし、
終電を逃したこともある。
それでも高校を休んだことは一度もない。始バスで帰ってシャワーを浴びてまた制服を着て登校した。今思うと元気だなあ。若いなあ。
東京に住めばいつでもライブに行けるんじゃないか?
近隣県民が上京する理由なんてこんな軽いものだ。
フロアから観るステージはいつも眩しくて、
希望をくれるものばかりだった。
いつだって憧れの対象で、すごくすごく遠く思っていた。
だから、ステージに立つ演者としてライブハウスに挨拶をするのも、とても不思議な感覚で、それすらとても嬉しく思った。
お昼はワンマンという名前ではあったけど、
O.A.として事務所の先輩が一緒にライブを盛り上げてくれて、夜のライブは対バン形式だった。
ありがたいことにたくさんの人が駆けつけてくれて、見守ってくれる中、わたしはステージに立つことができた。
対バンの皆様がすごくすごくかっこよくて、音楽とライブとアイドルが大好きなわたしにとって、この上なく幸せなんじゃないか?!と思った。
初日の感想として一番印象に残ったのはこれだった。
記念日とか、そんなにこまめに気にするタイプってわけでもない。
よくいる学生カップルとかの、毎月記念日を忘れていたら怒る/会えないとヒスる彼女とか超めんどくせーじゃん…と思ってしまうような人間である。
(馬鹿正直でごめんなさい笑)
でも年単位ではさすがに大切にしたいと思う。
好きな人たちのお誕生日もちゃんと忘れずにお祝いしたい。
意識的にあまり過去のことは触れないようにしていたけど、
当時在籍していたグループはわたし以外何年もキャリアがあるメンバーばかりで、
初めてステージに立つわたしは何から何まで、
本当に文字通り手取り足取り(物理的に)他のメンバーに教えてもらうことばかりで、初めの頃はいつも申し訳なさばかり感じていた気がする。
ひたすら猛練習の日々だった。みんなとの練習を合わせると週6日は踊り続けていた。
いなくなる方が楽だってわかってたし、わたしがいない方がいいってわかってたけど、そうやって逃げるのは中学校の球技大会で終わりにしたの。
今だって自信があるとはとても言えないけど、
自分の努力に対しての自信だけはついたと思う。
どんなに難しい振付でも、頑張ったらできたからできる!頑張る!と思えるようになった。
本当にそれくらい。
3年目の抱負は?と聞かれて「うーん……しっかりする!!!」としか言えなかったのですが、そろそろ特技:人を褒める、自分を貶す(自虐癖)はやめていきたいな……と……いや、人は褒めたい。
— 夏澄來世@SAZANAMi Λug. (@Raize_SNAG) December 2, 2023
う〜ん。
こうやって、3年目を迎えているわけですが、
人生を延長してよかったのか、まだわからない。
たくさんの人に嫌われて、すべてマイナスからのスタートだと思った。
それでも本当に よかった?
正直わからないんですよね。
期待外れとか、こんな奴入れられてグループが可哀想とか思われたくなかった。
怖くて仕方なかったし、今だって怖い。
![](https://assets.st-note.com/img/1701705465982-yk3tCqm5yy.jpg?width=800)
昨日の撮影、とても寒くて!
ひとりで離れたところで上着を着て震えていたら
メンバーが「おいで〜寂しいよ〜?」と大声で呼んでくれた。
そんな些細な出来事、今日になってふと思い出したらなんだか涙が出てきた。
5人でSAZANAMi Λug.だ って思った。
そんな日だった。
メンバーといること、ライブ、
「思い出作り」にはなりたくない。
それで終わりたくないけど、
5人でもっと思い出残していきたいなって思っちゃった。
わたしたちのこといつも1番に考えてくれているPたちも含め。全部全部ずっと大切にしたい。
12/2にライブがあった。
実質1年と3ヶ月しかライブしてないけど、
一応、2年経つまで最後のライブだったので、
それとなく宣言させていただいちゃったり。
当日、思ってもなかったのに、懐かしい面々が前に集まってくれているのが見えた。
びっくりした。
聞けば、この日だからと集まってくれたらしい。
(勿論対バンの良さのおかげもあると思う。ありがとうございます!)
この日の特典会での言葉もなんだか印象深くて、
「グループに馴染んできたね」とか「昔よりずいぶん成長したね」とか、
「このグループは全員が主役って感じがして良いよね(理想的じゃん!)」とか、嬉しい言葉ばかりいただいてしまった。
卑屈なわたしにもまっすぐ届いてます。
本当にいつもありがとうございます。
本当に、見ていてくれる人のおかげで今のわたしがいると思う。ここに居られて、ステージに立てていると思う。
ライブ中、誰々が好きって言ってくれたから!とか、いつも思い浮かべます。
ひとりひとりのこと、考えています。
温かい言葉にどれだけ助けられてきたかわかりません。
わたしも何かあげられていたらいいんだけど。
お陰様で、わたしは、過去の自分を超えたいってずっと思っていたけど、
もしかしたらとっくに超えられているのかもしれないってちょっと思えたよ。
もしそうだとしたら、お客様含め、まわりにいてくれる人たちのおかげだと思います。
だから、どうしても聴いてほしい観てほしい大切な曲がありまして。
12/10にお披露目になるんですけど。
もしかしたら、いや、もしかしなくても、
この曲が作られた頃にはわたしが歌うことになるとは想定されていなかったであろう曲だけど、
5人の声が乗って完成して、ああ良かったなあって思える曲です。
いつも思うんだ。5人の声が大好きです。
大切な曲、大切な振付、大切なメンバー、
どれも感謝と敬意を忘れずにわたしらしく表現を頑張っていきたいです。
全然上手くできなくて、悔しくて、でも頑張らせてもらえる環境にいるのって当たり前じゃないって知ってるから、なんだか嬉しい気もして、
色んな感情で初めてダンス関連で泣きました。笑
意外とできない!だけじゃ泣いたことなかったんですけど…大人ですのでね…
まあ大人気ないのですぐメンバーの前でも「できない。無理。」とか言っちゃうんですけど。
いつもごめんなさい。人の何倍も頑張らないと何もできないんです。個人練させてください。笑
部屋でちょっと泣いて、がんばろって思った。
そこはできるようになったよ!!!
聴いてもらえなかったら勿体ない!って心から思ってる曲(たち)なので。宜しくお願いします!
それでは3年目も宜しくお願いします!❤️🔥何卒
![](https://assets.st-note.com/img/1701704943992-pwzNW3x2Wa.jpg?width=800)
素敵な偶然と数奇な人生に感謝。
來世
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