年末年始も酒を飲む20200105
年が終わり新しい年が始まった。2020年である。
僕はゲームをし、小説を書き、酒を飲んだ。有意義な生活だ。割合としては酒が半分を占めていた気もするが、人の6割は水である。多少酒と水が入れ替わったところで何も問題はないのだ。僕らはみなヒドロキシ基の意志のままに生きていくのである。酒は百薬の長だという。僕は酒飲みだがその言葉があまり好きではない。薬だからなんだというのだ。そいつらは薬だから酒を飲むのか?じゃあ薬飲めよと言う話になる。イチゴ味の風邪薬でも飲んでろと言う話だ。違うだろう。俺たちは酒が好きだから飲むのだ。酔うのが好きだから飲むのだ。そこには楽しむという目的しかあってはならないのだ。
そんなことを述べながら、僕は研究室からの逃避で酒を飲むことが多い。何も楽しくない酒飲みである。
恐ろしく速い手のひら高速回転。俺以外なら見逃しちゃうね。
よくある『飲まなきゃやってらんねぇ』というやつだ。実験がうまくいかないときは学校の帰り道のコンビニでストロングゼロを2本買い泣きながら飲んだ。脳が収縮していき修論なんて書けない人材になることを願って飲んだ。アルコール漬けの体に引火して研究室が爆発炎上することを想像して飲んだ。毎日がつらい。
しかし研究から一時的に解放された年末年始はフリーダムでありユートピアでありブリリアントである。脳を収縮させる必要はない。僕の望む酒飲みがあった。幸せだ。これが幸せだ。まだ見ぬ僕の居場所はきっと酒で満たされた空間に違いない。酒池肉林だ。僕の体に肉はなくとも酒があればそこは桃源郷に違いないのである。乾杯。そして感謝。
そうしてアルコールに支配された哀れな生命体は2020年もおいしいお酒を飲もうと誓うのだった。
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