【読書】大人は知らない今ない仕事図鑑100(未来は案ずるより生むが良し)

あっという間に2021年が終わるようです。
今年はどんな1年だったでしょうか?
私は娘が小学校に入学したのが一番大きな変化。
そんなに器用な性質ではないし、心配性なので、娘が小学校に入学したら仕事は辞めるつもりでいました。
が、「完全リモートでも良い!」という職場の理解を得て、なんだかんだ働き続けることになりました。
コロナの影響で、在宅だと学校付属の学童が預かってくれないというのが今年の誤算。
そんなに邪魔をするタイプの子ではないので何とかなりますが、それでも夏休みとかはしんどかった。。。
仕事しながら1年生の宿題見たり、休み時間に勉強一緒にやったり、はまぁまぁ大変でしたよ。
という愚痴はさておき。
そんな働き方ができるのも、数年前には想像できなかったくらい、テクノロジーの進歩と働き方の変化は目覚ましいものがあります。
娘たちが大人になった頃は世界はどうなっていることでしょう…?

そんなことをぼんやり思っている今日この頃に目に入った1冊がこちら。

『大人は知らない今ない仕事図鑑100』

中高生向けの本、小学生高学年でも読めるかも、くらいの本でしょうか。
漫画やイラストも多めでさらっと読めるのですが、これが結構わかりやすくて面白い。

AIに仕事を奪われる悲嘆にくれる少年に、未来から来たらしい謎のイルカ先生に「僕たちの将来はどうなるの~!?」という相談をもちかける漫画から本はスタート。
「日本ではあと10~20年で、約49%の職業が、AIやロボットに代替えされる可能性がある。」
「アメリカの2011年度に小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就く。」
そんなことを聞かされると、大人だって子どもだって「将来どうなるんだろう?」と不安になるのは無理からぬことですよね。
でも、この本の良さは、そんな未来を不安に思うのではなく、これから必要な職業ってどんなものだろう。AIにできないことってなんだろう。ということを想像し、未来を創造しようという前向きさにあります。

「SDGs=持続可能な開発目標」
ここ数年で良く耳にするようになりました。
恥ずかしながら、私もそんなに詳しく理解していたわけじゃないのですが、2015年~2030年までの間に達成する17の目標と169のターゲットが定められているそうです(169⁉多くない⁉)
詳細は外務省のHPでもご覧ください。

本の中にはこの17のSDGs目標も踏まえつつ、これから例えばこんな職業が考えられるのでは?という「なんちゃって未来のお仕事」が100個描かれいます。
例えば、ロボットの遠隔操作で、海のプラスチックごみをかき集める「海の洗濯ゲーマー」。
例えば、生ごみ収集でリサイクル促進をする「食品ごみ革命家」。
例えば、高齢者やひとり親家庭、外交人など支援必要者の誰もが家事・育児を共同で協力しあって暮らせる場所を作る「共同生活コミュニティーコーディネーター」。
この問題を解決するためには、こんな職業ができるんじゃないか。
これはできるかもなー、というものから、ちょっと飛躍しすぎでは!?と思うものまで様々ですが、今ある問題あるいはこれから起こると想定される課題を解決するためには、こんな方法が考えられるのでは?という提案を様々な角度からされることで、未来を悲観するよりも、できることを考えようという気持ちになってきます。

また、各章の間に何人かの著名人の「わたしの仕事の見つけ方」というインタビューがはさまれているのですが、こちらも興味深かったです。
老若男女、皆さんがどんな人生を歩まれて、どうやって今の仕事にたどり着いたのか。
未来を担う子供たちへのメッセージも温かみがあって、とても良いインタビューでした。

「現在ここにあるすべてのものは、昔の誰かの夢の形(引用:こころのおくすり/小森まなみ・著)」
という言葉が好きで、新たな何かに出会う度に思い出します。
TVも、飛行機や自動車も、エアコンも。
インターネットも、パソコンも、スマートフォンも。
誰かが想像し、願い、形にしてきた。
その結果便利になった一方で、生まれてしまった弊害もあります。
地球の温暖化などはその最たる例でしょう。
でも、その問題も不安に怯えて暮らすのではなく、解決の手段をを一人ひとりが考えて、できることから取り組んでいったのであれば、未来は暗くはないのかもしれません。

最後のインタビュアーだったAPU学長の出口先生が『未来は、ひとりひとりの意識の持ち方や行動の仕方でいくらでも変わる』と答えてられましたが、本当にその通りだと思います。
未来を悲観している暇なんてない。
何をしていたって、年は暮れて新しい年を迎えて、自分も年を重ねていきます。
望もうと望まなかろうと、世界は変わっていきます。
なら、小さなことでも自分にできることを考えて、やっていけたら良いな、そんな気持ちにさせてくれる1冊でした。

2022年がより良い1年になることを願いつつ。
良いお年をお迎えになれますように。


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