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フリースクール&憩いの場を開くまで【3】

2,   「ママ、いつもと何か違う。」


 
 
入学後に通った日数に比べて、長い長い夏休みが明けました。
ようやく一年生が本格的に始まります。
 
無事に玄関から送り出し、安心したのも束の間…
後になって父親から連絡が入りました。
 
次男が昇降口から一歩も動こうとしないと言うのです。
 
小学校は集団登校でしたが、1人で班の子たちと歩くのが不安な様子だったため、毎朝父親が付き添っていました。
 
ただ、この日だけは到着しても昇降口に座り込んでしまい、全く動こうとしなかったそうです。担任の先生が声を掛けてくれても無理でした。
 
ひとまず次男と電話で話してみたところ、「ママ、いつもと何か違う。」という言葉が返って来ました。
 
慌てて学校に駆け付けると、確かに昇降口から一歩も動こうとしません。
頼りにしていた担任の先生も、すでに教室に上がってしまい、戻ってくる気配がありません。
あの手この手で必死になだめながら、最後には一緒に教室に上がりました。そして、その日は本人が納得の行くまで付き添うことにしました。
 
クラスで親が付き添っているのは我が家だけ。
他の子たちは全く平気な様子で登校しています。
 
最後まで付き添おうと決めたものの、次男の気力が途中で切れたため、始業式の日は早退しました。
 
予想外の出来事にぐったり疲れたのと、「これからどうなるのか?」といった先の見えない不安、「そうは言っても明日になれば変わるだろう。」という期待が入り混じった複雑な心境になりました。


『学び舎 もりのはらっぱ』でいただいた手作りおやつ。
場所をお借りしているNPOのお母さんが心を込めて作ってくれます。

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