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ごはんの量に翻弄された春の夜


仲のいい友人と久しぶりにご飯に行った。

たまたま空いてて入れたハワイアン。
21時前、ラストオーダー前滑り込みで入店。

一緒に用事を終えてからのご飯だったので、
もう2人ともお腹ぺこぺこ。

メニューを見ると、どうやらここは
おしゃれなプレートセットが定番のご様子。

ガッツリ丼でも食べたかったけど、
まぁそれもありか。

プレートセットの写真に目を写した瞬間。
衝撃が走った。

えっ
思わず小さく声が漏れる。

と同時に向かいの友人からも
同じ驚きの声が聞こえた。

プレートに載っているご飯が小さい。
とても小さい。

遠近法を間違えたのではないかと目を疑う。
隣のハンバーグとの大きさの違いが激しい。
ゴルフボール2個分に見えた。

私「えっと…ご飯少なすぎませんか」
友人「わかる。これは少なすぎて無理かも」

よかった2人とも同じ思いだ!
幻覚じゃないことを確かめ、
意を決してお店の人に聞いてみようとなった。

「すみません。
このプレートのご飯は何gですか」

すぐに確認しますと、店員さんは厨房へ消えた。

「今の質問かなり怪しかったよね」

発言してから、自分達でおかしくなる。
店員さんの目にはどう映るのか。

おしゃれなお店で、ご飯もりもり食べたい
食べ盛りの高校生男子みたいな質問を
してしまったアラサー女たち。

いや、糖質制限に命をかけている
女にも見えるだろうか。見えないな。

私「正直、何グラムまでなら許せるかな」
友人「え、150は欲しいんだけど」
私「わかる!!でもあの写真じゃ40くらいしかなさそうだったよね」

ご飯のグラム数の議論で盛り上がってると
店員さんが戻ってきた。

固唾を飲んで、アンサーを待つ。

「お待たせしました。ご飯140gです!」

またしても
えっっ、と声が漏れる。

今度は喜びの声だ。

「140ならいける…!!」

2人で思わず喜びの拍手。

ご飯の量だけでこんなにも一緒に
一喜一憂できる友を持てて幸せだなと
ふと、おかしくも嬉しくなった春の夜。

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