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もっと信号待ちしたい

信号待ちって絶妙な時間だ。

絶妙に短いし、かと言って
一瞬というわけでもない。

本を読むには短いし、
せいぜいできてスマホをいじるか
ぼーっと青になるのを待つくらい。

日常生活の中で
不可抗力で突然訪れる小休憩。
誰もが平等に足を止めなければならない。

私はその時間が好きだ。

忙しない日常がはたと止まり
ふと空を見上げて、今日が満月であることに
気付いたりするその時間。

人生にも信号待ち的時間が
沢山あればいいのにと思う。

長い休みは
何もしないでいるとサボっているような
罪悪感に駆られるし、
何かしなくてはいけない気持ちになる。

でも信号待ち的休みは違う。

その人の意思に反して唐突にやってくる。
だから休みを取る後ろめたさを
感じなくて良い。

そしてなにより
何かをやり遂げるには短くて、
あれこれ目的を持って活動しなくていい。
ただ次、青になるのを待つ無心の時間。

サボってないもん。
青になるのを待ってるだけ。

例えるなら
会社から突然言い渡させる50分休暇。
もちろん昼休みとは別だ。

映画を観るには短いし、
買い物に出かけられるかも微妙。

でもその時間は大手を振って
仕事を離れ、休むことができる。

周りの人も
〇〇さん今信号待ちだから〜
の一言で理解してくれる。

あぁ、本当はもっとこまめに休みたい。

そんな妄想をしながら
今日も今日とても信号待ち。

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