#07 [あとがき] 「女王と水の湧く壺」の話をしようか #Trigger
あとがき
いかがだったでしょうか。
この物語は、苦難を乗り越え様々なことを成してきた女王と
「何かを成し遂げたとき」に水が沸く壺を中心に描かれています
結果として壺は枯れ、国そのものが滅んでしまいました。
女王が事を成すことができた理由
女王は多彩な執事の元で育ちました。
本来ならば、執事から様々な知識を教わり、女王は事を成すすべを身につけることができたでしょう。
しかし、その執事は寡黙で人に物事を教えるのが苦手だったことが明らかになっています。
女王が事を成すことができた理由は以下から読み取れます。
執事の「傾聴力」
けして口数が多くない執事でしたが、女王はそんな執事に対して「私の心に寄り添ってくれた」と感じていました。
女王にとって唯一の理解者であり、いつでも話を聞いてくれる人。
それが執事だったわけです。
執事は女王を信頼しており、けしてアドバイスをすることはありませんでした。これによって女王の心は満たされ、壺から多くの水が沸くようになりました。
壺から水が沸く条件は「何かを成し遂げること」ではなく、「人の心が満たされること」でした。
人は「人に知ってもらう」ことで満たされ、「不安を拭ってもらう」だけで前進できるということです。
旅人の正体
話の終盤で滅びた国に旅人がやってきて、執事のてがみを読むシーンがあります。
旅人は女性です。そして、城や壺の存在を知っています。
祈りを捧げていたその行為から、「壺の意味」を知っていたのでしょう。
最後に彼女は泣き崩れ、壺から水が湧き出ます。
「最後に書かれた執事の名前」を見たことで、彼女の心は少しだけ満たされたことがわかります。
きっと、執事に関わる重要な人物なのでしょう。
さて、日が上がってきたので私はそろそろ散歩にでることとしましょう。
お話の続きはまた数日後…!!