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「砕く・分ける」の大切さ - やりたいイメージをやれる具体に変える

これは丸井グループ・marui unite ・Mutureの有志メンバーによるアドベントカレンダー2日目の記事です。

クライアントワークのPdMの役割を考えてみる

Mutureはクライアント先に伴走する支援スタイルが特徴です。基本的に担当するPJとは深く関わり、長期で組織・チーム構造の改善を図ります。

詳しい内容は会社資料をご覧ください。

このようにMutureでは組織変革のレイヤーをプロダクト単位と会社単位の2つに分類しており、私は主にプロダクトの方を担当しています。

(担当するOMEMIEの支援についての詳細はこちら。)

あくまで主体は支援先(マルイ)の皆さんに置く、というのが大きな特徴です。

大企業の組織変革というテーマのもと、各PJにおけるMutureの役割、関わり方は皆が毎日模索中ではありますが、このOMEMIEのプロダクト・チームの支援で私が今年特に意識するようになったことの一つが「砕く」でした。

日々の悩み。「時間はかかるがやった方が良さそうなこと」はたくさんある

例えばローンチ後数年たったOMEMIEのようなプロダクトでは

・ビジョンの見直し(要否判断含む)
・プロダクト・チームの理想状態と現状とのギャップ言語化
・対象となるお客さま像のさらなる深堀り
・中長期ロードマップのアップデート

など、常日頃からやりたい・やるべきことがたくさん控えています。その他にも目的に合致するフレームワークを使ってみたい、〇〇分析をしたい、など様々ありますが、制約からなかなかやりきることができていないのが現実です。
やりたいね…とたくさんの取り組みを寝かしていても意味がないので、少しずつでも進めていきたいところです。

時間がなくてできない・どうやるかわからなくてできないを解決するために

定常業務や会議の多さから疲弊し、つい「やるべきと思っているが腰が重いこと」が後手に回ってしまうというのはどの会社でもよくある現象に感じます。現にOMEMIEチームでもステークホルダーとの連携、各所への報告連絡など重要業務に追われる多忙なメンバーが多く、まとまった時間の確保が難しい状況にあります。
そんな中では、先ほど挙げたような「やった方が良さそう、でも大変そうなんだよな…。」な巨大タスクはなかなか自力では消化していけません。

今回砕くと言ったのはこの「できない」への解決を試みるもので、つまりはやりやすい粒度に小さく分けて、実践量を増やしていこうということです。

段階別に小分けにする

小さな粒度に砕く際には「次にどのように、どの順番で何をどうすればよいか」を明確にします。
特に抽象的だったり漠然としていてわかりづらい内容は
・段階を分ける
・段階の中のプロセスを小分けにして説明する
・都度現在地(どこまでできた・今からここをやる)を確認しながら進行する
という形でやりやすそうな小さい粒度へ落とし込んでいきます。段階的に進めることで状況が把握しやすくなり、先行きへの不安も軽減できます。

また支援する側にとっても、意義や目的を改めて説明する必要が出てくるので自己理解が浅いままふんわりしたことを言わなくなる(というか言えなくなる)というメリットがあります。

専門用語やフレームワークも噛み砕く

例えばどんなに優れたフレームワークでも、急に他人から「使うと良さそう!」とだけ提案されてもはあまりすぐにやろうという気は起きないと思います。

知識のインプットとして正しい概要の説明も重要ですが、その上で「なぜ今このPJのこの状況に対して、このフレームワークのこのプロセスが必要なのか」「これを使って考えてみることで何が得られ、どのように活用できそうなのか」を状況に合った言葉で伝え、共通の理解と見通しが持てる状態にすることが、支援側ができるサポートなのではないかと考えています。

一番重要なのは「やれる」「やったことがある」を増やすこと

自走できる組織づくりを目的とするMutureの支援には終わりがあります。我々がいなくなった後も支援メンバーがプロダクトの改善を円滑に続けていけるように、チームの引き出しを増やし経験値を上げていかなくてはいけません。
経験の数を増やすにはやはり「取り組みやすい大きさにする」ことが重要です。

私はPdM経験が浅いので、自分自身の経験値を増やす上でもこれは意識してやっています。

今、私が一番恐れているのは「それっぽいことが言えるため、短期的には役に立てている風に振る舞えてしまう」ことです。

これは過去記事からの引用ですが、今も同じ気持ちです…。

また、メンバーが一度も経験がない領域に関しては
・初回はプロセスを説明しつつこちらがやって見せる
・2回目はやってみてもらう(もしくは一緒にやる)

という形式を取ることが多いです。

主体はクライアントと何度も話していましたが、最近は自分で手を動かすことの重要性も強く感じています。
このあたり、伴走支援のスタンスについてはまた別記事で詳しく書いてみようと思っています。

まとめ。アクションができる、しやすい粒度にしていく

・漠然と大きな単位で「やるべきこと」をなんとなく持ち続けても意味がない
「やるべきこと」は「次にどのように、どの順番で何をどうすればよいか」を明確にする、つまり砕くことが重要
・まずは行動のハードルを下げ、実践の数を増やす
・結果として小さい単位で改善を繰り返せるようになり、仮説検証の量が増え、変革のスピードを早められるはず

というのが今回のまとめです。

そして我々Mutureのような存在は特に、目的を踏まえて現場の実行可能性を上げていくことが重要な役割の一つだと個人的には考えています。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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