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ペアデザインフロー共有会で「デザイン苦手」を克服した

こんにちは、スペースマーケットデザイン部の新井です。個人のアカウントでは久しぶりの投稿になりますが、公式アカウントの方ではいくつか記事を公開しています。最近だとこのあたりを書きました。

ぜひご覧ください!
では、今回の記事の内容です。

デザインフローの共有を受けて、伸び悩み期を脱した

今回は「ペアデザイン」についての感想を書きます。実は取り組み自体は6月に行ったもので、先輩視点の記事はすでに公開されています。手法や流れの詳細はぜひこちらの記事をご参照ください。

冒頭で「ペアデザイン」とは言いましたが、今回は一緒に作品を作ることよりもシニアデザイナーによるバナーデザインの作業フローを把握することに重きを置きました。理由は後ほど説明します。

・どんな準備をして
・どんな順番で
・どのようにデザインを仕上げるか

上記の内容をFigmaで実演してもらいながら、Slackの通話で解説を受けて質問があれば都度聞くという感じです。

私の中でこの体験が一種ターニングポイントとなって、伸び悩みの状況を抜け出すきっかけになりました。非常に勉強になったので、ジュニア(私)サイドからも感想を書こうと思います。

「ビジュアルデザインがどうしても苦手」だった

私は現在、UIデザイナーになって3年目です。まったくの他業種からデザイナーになったとはいえ、UIデザインに関しては2年以上毎日のように携わってきたので、ある程度力がついた自覚はありました。
しかし、たまに行うバナーやメインビジュアルのデザインは言ってしまえば長らく「苦手」な分野でした。

「こうするともっと良い」というニュアンスのフィードバックをもらえるUIデザインと違い、バナーなどに関してもらえるコメントはどれも初歩的・基礎的な部分の欠如に対する修正依頼ばかり。
数年かけて徐々に良くなってはきたものの、当然上司から成長の遅さを指摘されることもありましたし、毎回レビューがないと外に出せるクオリティーにならない自覚もあり、自分の至らなさを猛省する日々でした。

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克服したい気持ちと焦りから、バナーの事例や勉強方法は山ほど調べました。1年目は仕事帰りに1時間、必ずバナーを1つ以上トレースするノルマを自分に課した時期もありました。ネット上に情報はたくさんまとめられていましたし、結構な時間もかけました。

しかし、克服するには致命的に足りないものがあることに、この時はまったく気づいていませんでした。

なぜ成長できないかが分かっていなかった

結論から言うと、成長が遅かったのは「苦手」の一言で片付けて思考停止していたことが原因です。そんなことか!と思われてしまうかもしれませんが、悲しいことにこれが本当に致命的な原因でした。こういう原因に気が付いていないこと、もしかしたら多いのかもしれません。

しかも「できないね」と言われるのが怖くて自発的に「苦手です!」と言い続けていました。言わなくてもデザイン見れば一目で分かるんですけどね...。これ、自信のない場面でついやってしまうことありませんか?自己嫌悪も助長され、モチベーションも削いでしまうので良くないですよね。もはや言霊の呪いです。

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研究もトレースも、ただ「私はデザインが苦手で、できない。だからやらなきゃ」の一心で闇雲に行っていました。

自分はなぜ苦手と感じるのか・何が足りないのか、原因となるポイントを掴めていなかったせいで十分な効果が得られなかったのだと、今となって分かります。正直この根本的な課題に気が付いていればもっと早く成長できたと思います。現にトレースを繰り返す中で偶発的に気がつく部分やレビューによる指摘の力だけでほんの少しずつ、緩やか〜なスキルアップをしてはいたので。

ただ、勉強もなんとなくやるので当然時間がかかり、しかも不幸なことに時間がかかることでいっちょまえに頑張った気にだけなっていました

救世主先輩「ペアデザインしてみようか」

手詰まり状態に陥ったまま、デザイナー3年目を迎えます。悩みすぎて謎に深夜にスキルマップとか作ってました

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「このままではいけない。でもどうしていいか分からない!」という思いが爆発した結果、先輩に突然「本当に小さなことでもなんでも良いので、どうやってデザインが上達したか教えてください」といった内容の長文Slackを送りました。びっくりしますね。

そこで勉強方法や参考サイト、そしてバナーを例とした作成フローを教えてもらい、ここでやっと「あれ?、私は先輩と違ってフローが確定してない。色・装飾や雰囲気以前に初期段階がガタガタなせいで上手くいってないのでは?」ということに気がつきます。

そしてついに「じゃあ一回フローを見せようか」との提案をいただき、ペアデザインの開催が決定しました。

他人のフローと見比べることで、自分の粗さ明確に

プロセスを1から教えてもらう中、自分がいかにフローが確立できていないかに気がつきました。

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先輩の、きちんと工程分けされたフローの説明を受けながら、数年間自分がいかに毎回中途半端で手戻りの多い、要点の定まらない進め方をしていたかを実感しました。

特に初期段階である文字組み・レイアウトを決定する工程を見よう見まねで「なんとなく」行っていたのが一番重大な原因でした。
情報の整理と優先順位付け、デザインを考える上で大切なこの2つポイントを自分の中に落とし込めておらず「なぜこの工程を行うのか」をまったく考えられていなかったのです。

最初のこの部分が確立していないと当然後から修正する羽目になりますし、そうすると適切な位置に置いたはずの装飾なども見直しになります。結果、全体的に効率が非常に悪くなります。

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加えて「俯瞰して見る」ことも十分にできてはいませんでした。デザインは多くの場合俯瞰視することで気づきが得られますよね。
私はすべてがモヤモヤしたフローで定まらない状態のままデザインしていたのでどのタイミングで俯瞰すべきかもあやふやでした。

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また、これは人により方法が異なるとは思いますが最初に(大まかな完成イメージは思い浮かべつつも)白黒で組み、後から配色するという先輩の作成方法も私には合っていると感じました。色の決定についても、その時々によってバラバラなタイミングで行なっていたためです。

などなど、とにかく工程ごとに

確定→見直し(俯瞰)

ができるように「どこで何を・どこまでやるのか」各ステップを明確にする必要があると強く感じました。

このように多くの気づきを得て、2時間弱の勉強会は幕を閉じました。

気づきを反映して、すぐにデザインしてみる

ちょうど直近でバナーを作る予定があったため、上記の改善点を踏まえたフローを意識して挑みました。しっくりこない場合はその工程をやり直して、納得感を得てから次の工程に進みます。すると、各工程のゴールが明確になって迷いが減りました

体感ですが、作業の戻りも少なくなったように感じます。ご参考までに、勉強会前と後のデザインをご紹介します。

Before(4月)

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今見るとだいぶヒエー!って感じですが、まさに一つずつステップを踏めてないせいでラフ感が抜けてないですね...。ここから色々シニアデザイナーにレビューをもらって修正・改善していく、という流れを長いこと繰り返していました。

After(6月)

バルーンcp

受けた後はレビューの指摘が減り、このAfterのデザインはレビュー前と後とでほぼ同じデザインでリリースに至りました。受けた指摘は確か、基本的には背景のグラデーション具合の調整と期間の位置変更だけだったと思います。
これ以降はこのフローを繰り返すことで徐々に方法が確立されていき「スキルが上がったね!」と言ってもらえることも増え、非常に嬉しかったです。

ひとりで限界を感じたら、誰かにアドバイスをもらおう

間違ったやり方で同じような努力をいくら続けても意味がないということを身をもって感じた経験でした。成長できていないと感じた時はやり方を見直し、立ち向かい方を根本から考え直すことが大事ですね。本当に...。

あと自分では頑張って色々調べている・試している!と思っていても伸び悩む時期は目が曇りがちなので、第三者から客観的なアドバイスをもらって初めて気づくことも多いと思います。
月並みな言葉になってしまいますが、同じように悩んでいる方がもしいたら、ぜひどんなことでも一度他の人にアドバイスをもらってみることをお勧めします。

そして、最後に今回私の相談にのってくれて、その上一緒に打開策を探してくれた先輩にはいくらお礼を言っても足りないです...。本当に本当にありがとうございました!

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!




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