その子が、その子らしくいられるために必要なこと。
この前まで、ちゃんと座ってられたじゃん!!なんで!!??
わたしは心の中で叫んだ。
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少し前に、4歳の息子を連れて美容院にいった。
はじめてその美容院に行ったときは、座っていられるだろうか、大丈夫だろうかと心配しながら行ったのだけど、お姉さんに話しかけられてはにかみながら、カットの30分の間じっと座って鏡を見ていた息子。
お姉さんに「じょうずにすわれるね!」「かっこよくなったね」とほめられて、帰り際にはアメまでもらって上機嫌で帰宅した。
美容院、意外といけるじゃん!
そう思ってから数ヶ月。
何回目かのカットだったその日は、とくだん気負いもなく、さっ美容院いくよ!と声をかけ、慣れてきたし息子のカット中は本でも読もうとリュックの中に読みかけの本をほおりこんで出かけた。
しかし。しかし。
この日の息子は全然じっとしていなかった。
この前まで、お姉さんに話しかけられてもはにかむか、小さい声で答えるかというかわいらしい様子だったのに、話しかけられると大好きなウルトラマンや保育園のことについておしゃべりし続け、質問されるとニヤっと笑って「やだー!」と叫ぶ。
シャンプー台への移動中、気になるものを発見するとタタタッと近寄って「これなあに?」椅子に座っても「くすぐったい~~」と逃げまくる。
まったく本を読めるような状況ではなく、けっきょく美容師さんと一緒にあの手この手でなんとか気を紛らわせながらカットしてもらい、終わったあとはぐったりだった。
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息子をみていると彼が「安全」と「安心」を、感じているのか、いないのか、とてもよくわかる。
彼は赤ちゃんの頃から、場所見知りでおもちゃで初めての場所にいくと絶対にわたしたちから離れない。ひとりで遊び始めたりするには40分くらいかかっていた。
何度もあってるわたしの友人に会うときも、自宅に遊びにくると玄関に迎えに行き、抱っこしてもらい、おもちゃを見せて話しかけたりするけれど、ちがう場所で会うときにはわたしの後ろに隠れてなかなか出てこない。
わたしなんかも人見知りなんだけど、大人になると緊張してもなんとなく笑顔をつくって場に合わせて会話をすることができるようになって、ほんとに人見知り?なんて言われたりする。
だけど、その場に合わせて過ごせることと、リラックスしてその場にいられることって、やっぱり全然違っていて。
安全と安全を確保する努力をしないで、なんとなくその場をやり過ごしてしまうことが多いわたし。
息子をみていると安全と安心を確保することは、その人がその人らしくいられることなんだよなぁと思うわけです。
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