おみくじに関する証明

皆さんは、おみくじをひくのは好きですか??

私は、普通。

友達とお寺に行ったときに、ワイワイと楽しむのは好きだけれど、

そもそもそういうものは信じない。

おみくじには、自分の運勢が書いてある。

ある時私は思った。

おみくじをひいたからこの運勢になるのか?

それとも、おみくじをひく前から運勢は決まっていて、ひくことによって、文字としてそれを見ることができるだけか?

さて、「運勢」というものが本当にあると仮定して、以下の通り場合分けで考える。

①おみくじをひいたらその運勢になる場合

この場合、おみくじをひくプレッシャーは物凄く大きい。偶然ひいたおみくじの結果次第で、商売は上がらず、病は長引き、待ち人は来ない人生になってしまうかもしれない。それこそ、その年の人生を賭けたギャンブルということになってしまう。

②おみくじをひく前から運勢は決まっていて、ひくことによって可視化される場合

この場合はおみくじをひいてもひかなくても同じだ。運勢は決まっているのだ。つまり、おみくじは、自分の運勢を可視化してくれる、物凄いツールだということになる。

ここで問題が生じる。①の場合、「おみくじをひかなかった人」には運勢がないことになってしまう。人間には運勢があることを条件としている本問において、矛盾が生じてしまっているため、①の定義は誤っていることがわかる。

…ということは、②なのだ。

おみくじは、運勢可視化装置。物凄いツールなのだ。

と結論付けるのはまだ早い。もしそうであるならば、②の場合、何度おみくじをひいても同じ結果がでるはずだ。ところがどうだ。

「あっちで凶が出て最悪だったから引き直したら大吉が出た」というのはよくある話だ。

もし運勢可視化装置なら、何度ひいても同じ結果が出ないといけない。

①も②も誤りだ。となると誤っているのは。

仮定だ。「運勢というものが本当にあると仮定」したことが誤っている。

運勢なんて本当はない。これが証明の答えだ。

だから私はおみくじが好きか嫌いかと問われれば

「普通」なのだ。

#ショートショート #ひとりごと #文系の証明の解き方


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