【製作秘話】"できない"を"できる"へ。4人のテイラーが想いを繋いで作るロングスカート
2021年4月17日 19:00〜 新商品・ロングスカートの販売を開始いたします。
このロングスカートの製作には、4人のテイラーさんが関わっています。4人のテイラーさんの想いと技術が詰まったとっておきの1枚。やっと皆さまにお届けすることができます。
今回のnoteでは、商品の製作を担当したRAHA KENYAスタッフのリホ(@Rihito_viajera)に製作秘話や商品に込めた想いをインタビューしました。
ロングスカートができるまでの過程を知っていただくことで、私たちが商品に乗せた想いをお届けできればと嬉しいです。
1年越しの想い
ー なぜロングスカートを作ることにしたのですか?
以前から多くのお客さまから「ロングスカートを作ってください!」というお声をいただいていました。RAHA KENYAはお客さまからのお声をなるべくカタチにしようという軸で商品企画をしています。なかでもロングスカートのご要望は特に多く、絶対に作りたいと思っていました。
ー 企画〜完成までどのくらいの期間がかかったんですか?
1年です。
ー 1年!?
実は、ロングスカートの商品企画は私がRAHA KENYAにJOINする前から始まっていました。でも理想のシルエットがなかなかできず、何度もサンプルを作り直している途中で、コロナウイルスの影響による日本への帰国要請があり、ケニアでの製作を中断することになってしまいました。
ギャザーがほとんど入っていない最初のサンプル
昨年12月にケニアに戻る前、日本滞在中にありとあらゆるロングスカートを見てみて、どんな風に理想のシルエットを実現できるか研究し、ケニアに戻ってすぐにサンプルを作り始めました。
ー 製作で一番こだわったのは、どんなところですか?
ギャザーの入れ方です。体型の気になる部分をカバーできるデザインにしたかったので、ヒップをカバーできるようギャザーを入れることにしました。でも、ギャザーを入れすぎるとシルエットがダボついてしまい、ヒップが余計に強調されてしまうんです。
しかも、アフリカ布は固めの生地が多いので、ギャザーをいれるとその分シルエットがダボつきやすく、ちょうどいいギャザーの入れ方を実現するのに苦戦しました。ギャザーの幅を色々調整したり、ジッパーをつけたり、ゴムを入れる部分の長さを調節して、何度も何度も調整して理想のシルエットを実現することができました。
ヒップ部分がダボついているサンプル品(写真左)と完成品の比較(写真右)
4人のテイラーさんの想い
ー 製作担当のテイラーさんについて教えてください。
このロングスカートは4人のテイラーさんが関わっているんです。
ー 4人!?
そうなんです。RAHA KENYAでは今までひとつの商品につき、ひとりのテイラーさんでした。
今回は裁断する人・縫製する人・タグをつける人・フックをつける人が違う人なんです。
ー なぜ4人のテイラーさんにお願いすることになったのですか?
テイラーさんにはそれぞれ得意な技術があり、各々の得意を生かしてチームで製作した方が製作のスピードも上がるので、4人で協力することになりました。
ー 4人のテイラーさんについて教えてください。
サンプルの製作と生地の裁断・最終チェック担当は『フェイス』というテイラーさんです。
彼女は大学でビジネスを専攻、大学院に行こうか迷っていたらしいんです。でも「自分の情熱はテイラーにあるかもしれない」と思って、今はテイラーさんとしてお仕事をしています。
ー 情熱はテイラーにある?
彼女がある日洋画をみていたら、ワンシーンでアフリカンファッションが出てきたそうで。
他の国の人たちが自分たちの国のファッションを素敵だと思って取り上げてくれていることが嬉しくて、誇らしくなり、アフリカンファッションのポテンシャルを信じるようになったそうです。
「自分が作ったアフリカンファッションのお洋服をもっとたくさんの国の人に着て欲しい」という情熱を持っています。
RAHA KENYAは、彼女にとって初めての外国人のお客さん。最初の一歩を共に歩めることをとても嬉しく思います。
ー 他の3人のテイラーさんについても教えてください。
縫製を担当しているのは『ケン』というテイラーさん。いつもニコニコ笑顔。今40歳なのですが、とっても若く見える彼。若々しくいる秘訣は「よく笑うこと」だそうです。
ブランドタグをつけてくれているのは『マイナ』というテイラーさん。現在30歳、テイラー歴7年の彼です。
スカートについているフックをつけてくれているのは『ワンボーイ』というテイラーさん。ワンボーイは手縫いのプロです。
ー 職人さんとの印象的なエピソードはありますか?
たくさんありますが、一番は商品を日本に送る日に起きたエピソードです。
商品が完成して、いよいよ日本に送るぞ!となっている前日にお直しが必要な箇所をたくさん発見してしまって。商品を送る当日の朝6時半から工房にきてお直しをしてくれたんです。
「なんでそんなにも協力してくれるの?」と聞くと「RAHA KENYAのできないをできるに変えることが私たちの仕事だからよ」と言ってくれて。
頼もしくて、カッコ良くて、心意気に感動しました。
結局、荷物を発送する時間にはちゃんと全てのスカートを直してくれて日本に送ることができました。
ー テイラーさんは素敵な人ばかりですね。
そうなんです。フェイスはRAHA KENYAのインスタグラムをフォローしてくれていて。「私たちが作った商品が投稿されて、たくさんの人にみてもらえることがとても楽しみ!」と言ってくれています。
フェイスはホスピタリティに溢れる性格で、工房にいくと必ず「ソーダ飲む?パイナップル食べる?お腹空いていない?」と聞いてきてくれるんです。4人のテイラーさんがいつも和気藹々と仲良く楽しそうに仕事している雰囲気も、心があったかくなります。
ー 製作をしていて大変なことはどんなことでしたか?
ウエスト部分ですね。30枚製作し、29枚検品落ちしたことがありました。ギャザーを入れるために、先に仮縫いをして、ウエストバンドを上からつけたあとに仮縫いの糸を取ります。仮縫いの糸をとる時に、本来取っちゃいけない糸も取ってしまうことが多かったんです。縫い目が抜けてしまっていたり、仮縫いの糸が取れていなかったり、ウエストバンドにまつわる検品落ちがとても多かったです。
ー 反対に楽しかったのはどんなことですか?
製作を進めていくうちに明らかにテイラーさんの技術が上がっていることを実感したことです。私がお直しで指摘したことを修正する力がとても高く、伝えたことを実践する吸収力も高く、検品落ちはどんどん減っていきました。私たちが求めるクオリティに近づけようとする姿勢が伝わってきました。RAHA KENYAの商品を作ることを通じて、テイラーさんたちの技術向上に繋がれば嬉しいです。
ー いよいよリリースですね!お届けしたお客さまに一番伝えたいことはなんですか?
個性的で挑戦的な布から、手に取りやすい落ち着いた色味の布まで幅広くご用意しました。たくさんの選択肢から自分の好きな柄を選ぶワクワクを通じて、新しい自分の発見に繋がったら...と願っています。
作ってくれたテイラーさんは「ロングスカートを身に着けることで、アフリカを近くに感じ、温かみと明るさを感じてほしい。そして、自信で満たされて欲しい」と話していました。
総柄のアフリカ布ロングスカート全9色、4人の職人さんの技術と想いが詰まった作品。
✔︎ S・Mの2サイズ展開
✔︎ウエストの一部分はゴムを使用◎
✔︎サイドにジッパーを使用しているので着脱が簡単!
✔︎体型の気になるところをカバーできるデザイン!
2021年4月17日(土)19:00〜。オンラインサイトにてリリースとなります!
ぜひ、お楽しみにしていただけばと思います。
アフリカ布のお洋服を身に付けて、新しい自分の個性を発見することができますように。願いを込めてお届けいたします。