将来の夢を叶えたはずの私がアフリカ布ブランドでインターンする話。
こんにちは、RAHA KENYAに12月からインターンとして参加しているイヌシ(@wpqipiqy)です。
このジョインブログを依頼されて1ヶ月、すぐに書けると思ったのに全然書けませんでした。140字ならすぐなのに笑
まず、自己紹介から。
関西出身在住。大学を卒業してそのまま新卒で証券会社に営業職で入社。社会のルールをみっちみちに教えていただき2年と経たずに退社。ダブルスクールで通っていた服飾専門学校の本科に転科し、小学生の頃からの夢だったデザイナーとして転職。現在は衣料品メーカーでインハウスデザイナーとして勤務しています。
そんな私がなぜインターンに…?
つらつらと語らせていただきます。
なにもできない自分のこと
今の職場はとても恵まれています。
夏季休暇、年末年始の休暇、有給休暇、年2回の賞与、その他の福利厚生などとても充実しています。
形だけでなく、ちゃんと取得できます。(少なくとも私の職種は。笑)
なのになんでインターン?
端的に言うと、
それなりに大きな会社ですべてが整いすぎていて自分が成長している実感が持てないから。
ぜいたくな悩み。わかってます。でも不安が拭えないんです。
いきなり会社名が無くなったら、私は何ができるんだろう?
前職の営業時代にお客様に玄関先で怒鳴られたことを思い出す。
「私は君と契約するわけじゃないんや!その看板を背負ってるから君と話しているだけ!」
私自身にはなにも価値はない、そう痛感した瞬間でした。
ま、新人1年目の新規開拓だったので当たり前のことなのですが。笑
でも今の会社で6年目。なにができる?
大学で勉強したフランス語も、ずっと薄く長く続けている英語も、専門学校で学んだ知識も、前職で身に付けたお金の知識も、
何か活かせてる?
自分だからできたことって何がある?
そう自問自答した時、からっぽだなって思ったんです。
リエさんがケニアに行って現地の人にかけられた言葉と重なりました。
「あなたは何ができるの?」
…なにができるんやろ?
なんでもできるからなにもできない
自分で言うのもなんですが、
過去を振り返ると私、あんまり努力したことがないんです。
当時は頑張っていたのかもしれませんが、今思うと、自分で決めた目標に向かって挑戦して、失敗して、それでももう1回頑張る、できるまで何度も挑戦する、という経験をしたことがない。
ある程度やれば平均的になんでもできたし、
言われた通りに言われたことをやっていればとりあえず及第点が取れて周りが喜んでくれる。(営業ノルマとかは全然だったけど笑)
たぶん、言われたことやできることにしか取り組んでこなかったんだと思います。
それが今の自信のない自分につながっているんだろうな。
そんな自分を変えたいし、もう一度自分の人生をちゃんと自分で選びたい。
RAHA KENYAのインターンは自分で選んで決めました。
最初は返事が保留だったけど、ここで諦めたらまたいつもの自分と同じだと思って、リエさんを困らせるのをわかって自己アピールをし続けました。
そして今、RAHA KENYAに関わってもすうぐ1ヶ月。
中途半端で何もできない私を受け入れてくれたリエさんを始めとするRAHA KENYAメンバーに感謝しています。
ところでなんでRAHA KENYAなの?
それはもう完全にコンセプトに惚れたから。
「女の子らしい服を着ないと」
「もっとかわいい格好しなよ」
「新人らしくないスーツやね」
「金融業らしいスーツ持ってないの?」
私が幼い頃から今まで言われてきた言葉です。
こう見えて私、気が小さいので(ホンマか?)、社会に出てからは比較的言われた通りにしていました。
「このスーツはダメなのか」「変に目立たないようにしないと」「男性から見て印象の良い服を着ないと」「女性に嫌われないようにしよう」
大人になったら好きな服を着れると思ってたのに大人になっても着れる服のルールがあるんだな…いつになったら好きな服を着れるんだろう。
でも、大人になるってそういうことかも。
しかも、そうすることで周りの目が変わってきたのです。
「そういう服着たらふつうやん」「そっちのほうが可愛いで」「社会人らしくなってきたね」
今まで散々「変わってるね」って言われてきたけど、みんなと同じような服を着るだけでみんなと同じに扱ってもらえる。それが嬉しくって。そんな簡単なことなのか!
服を選ぶときに常に「こう見られないと」「この服だったら印象がいいかも」と考えるようになりました。
でも30代を目前にして「あれ?私って何が好きだったんだっけ?」そう思いました。
今褒められている私って本当の私か?
周りに言われたことを受け入れるにつれてどんどん自分に自信がなくなっていることに気づいたのです。
会社でも自分の好きを貫いている人はかっこいいです。
人からどう思われようと堂々としていて憧れます。
…私、あっち側にいたかったな。
自分の本音にようやく気付きました。
うまく立ち居振舞えているように思えていたけどなんて空虚なんだろう。
自分の好きを押し殺してまで周りから良く見られたかったっけ?
そんなとき、RAHA KENYAに出会いました。
最初の控え目な笑顔から、
アフリカ布をまとってどんどん輝いていくリエさん。
トレンドカラー?ニュートラルカラー?
そんなの全く気にしないド派手なアフリカ布。
あ、私に必要なんはこれや。
私もこんな風に自分の好きな服を着て自信を持ちたい。
ていうかそのためにデザイナーになったのになにしてんやろ。
小学校の卒業文集で「服飾デザイナーになる」って書いた私が泣いてるで。
周りから押し付けられる「女の子らしい服」を着るのが嫌でデザイナーになりたかった私。
いつの間に世間の好みに染まってんのさ。
トレンド追っかけて服買ったことなんかないくせに。
なにトレンド語ってんの。
挑戦するなら今が最後のチャンスかも。
そう思ってリエさんにDMを送りました。
で、結局どうなりたいの?
今の会社で働き続けるレールを一旦離れること、
それを自分で選んで、その先で仕事をすること。
それがその先なりたい自分につながっていることを証明したい。
リエさんと話す度に、RAHA KENYAでインターンをしてどうなりたい?って聞かれて口ごもってしまうけど、私にとってこの過程を経験することがなりたい自分になっているんだと思います。
周りから評価される選択じゃなくて、私自身の心が嬉しくなる選択をすること。自分の意志で自分の人生を選ぶこと。
それを良かったと思える自分になりたい。
30過ぎてまで何甘えたこと言ってんのって思われるかもしれませんが。
…とかいつもなら予防線張っちゃいますが、
周りにどう思われるかは気にしない自分になるためにこの選択をしたので、今回はそれは言わないでおきます。笑
どうぞみなさま宜しくお願い致します。
2020.12.25 イヌシ