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「完璧(失敗しないこと)」よりも「最善」そして「前進」



2023.5.6 勝利と育成コラムVoL.4

夏が近づく中、熱い試合が県内各地で繰り広げられています。

失敗を恐れずチャレンジし敗れる者もいれば、リスクを犯さず堅実に勝利を手にする者もいます。

そんな中、必要以上に選手のミスを責める声がベンチから聞こえてくることが少なくありません。

指導者の顔色を伺いながら、ご機嫌をとるように失敗から1番遠い選択肢を選ぶ子どもたち。ベンチからの指示がないとパニックに陥り、またミスを繰り返す。そして自分は悪くない、お前のせいだと責任の擦り付け合いが始まります。


ミスをすることはそんなに悪いことなのでしょうか?
指導者は選手に何を求めているのでしょうか?
その要求は選手に伝わっているのでしょうか?


フットボールはミスのスポーツです。


足を使ってボールを操らなければいけません。
メッシだってC・ロナウドだってネイマールだってミスをします。人それぞれできること、できないことも違います。
絶対にミスをしないロボット同士の試合を想像してみてください。恐らく交互にキックオフしたチームが一度も相手にボールを渡さずにゴールを決め続けます。最初は面白いかもしれませんが5分もしないうちに飽きてしまうでしょう。

人間がやるからフットボールは面白いんです。
上手くいかないかもしれないから面白いんです。
難しいことにチャレンジするから面白いんです。
できなかったことができるようになるから面白いんです。
そしてその喜びを分かち合える仲間がいるから面白いんです。


だからこそ僕らは完璧を求めてはいけません。
そんなものは不可能だから。本当に求めるべきものは他にあります。



・挑戦に失敗は付き物。
・成功の反対は失敗ではなく、挑戦しないことである。
・失敗の先に成功がある。
よく聞く名言ですが本当にそうだと思います。

そもそも僕らが怖いのは失敗ではありません。
失敗した後に笑われたり、バカにされたり、呆れられたりなどといった、周囲の反応を嫌っているのです。


私たちは失敗の捉え方を変えなければいけません。


上手くいかなかっただけ。じゃあどうすれば上手くいくのかを考えて実行すれば良いのです。

過去の"失敗したという事実"は変えることはできませんが、その"失敗の意味"はその後の行動次第で変えることができます。

常に選手に伝えていることがあります。
「大事なのは失敗しないことではなく、失敗した後どうするか」

失敗しないようにではなく、
失敗を恐れずに前に踏み出せるような、失敗を糧にできるような子を育てることが大事なのだと考えています。


そして子どもたちには自分らしく輝いて欲しい。
誰かからの100点を貰うためではなく
自分自身の100%を101%に変えるために。