起業9年が経過した今、10年前の起業する自分にもしアドバイスするとしたら?

起業してからはずっとホントに勉強になる毎日だ。
本やセミナーなんかでも学ぶが、やはり一番学びになるのは、失敗から学ぶことだ。

失敗のレベルが、経営者のレベルだとおもう。

同じような失敗を繰り返しているようなら、成長してないということだし、失敗しても、対応力や仕組みで致命傷を抑えられるなら、察知力が高く、事前対策できる人となる。またそういう中で人は成長できる。

なので、今回は昔の10年くらいまえの自分に当てた文章として書いたが、失敗をゼロにするという意味ではなく、失敗確率を下げつつ、失敗の予測力を高めるという意味でも、書いてみたいと思うし、当時の自分は、この辺りの事をわかっているようで本質的な理解はまだまだ薄かったと反省している。

なので自戒の意味を込めて書いてみましたが、これは起業をこれからする方にも役立つ内容だと思う。

1キャッシュフローと、キャッシュ額へのこだわりを持て

創業当初は実績もなく、単価でいえばほんとうに小さい仕事をしていた。それはそれで良いことで、実績づくりには良い。

だが一方で大きな金額か、ストックで入ってくる商品がなければ、極めて弱い状態で経営せざるを得なくなる。

創業当初は、特に資金の枯渇をできる限り避けたい。なので、キャッシュをしっかり取れる仕事も必要なのだ。

キャッシュが取れるというのは、2つの意味がある。

1つは、キャッシュそのものの額である。要するに、どれだけのキャッシュが得られ、残るのか?を計算しておかないといけない。

もう1つは、ストック、つまり安定収益が得られるもの、である。これは、2回目以降の手間暇が軽減されるようなもののため、このストック収益が多ければ多いほど事業は安定化しやすい。

なのでサービスを考案する際にも、最初は額を取りつつ、ストックを蓄えること。これが大事だ。

2とにかく看板商品を作り込め

商品づくりでは、よくキャリアを考えるときに問われる、自分ができること、したいこと、世の中のためやるべきこと、この3つの視点で考える。

もしアイデアが浮かばないなら、外国に探しにいく感覚も必要だ。外に常に何かのアイデアは眠っている。


そういう中でヒントを得たり、あるいは模倣できるものも得られる。

ヒントは、お客様に喜ばれやすく、売り込みがしやすく、まだ世の中でそこまで普及していないもの、だ。
これからの流れに乗るという意味では、大事な感覚だ。

このように思考しながら、アイデアを得て、そこから形にすること、そして、形は常に変化を遂げていくもの。このように捉え、商品設計図を描くこと。

どのような流れで一連の商品が売れ、お客様がどう使って頂けるのか?このことが重要なのだ。

3契約ごとの重要性をもっと意識しなさい

会社員時代は、会社が緻密に契約書を作り込んでくれていて、対して重要性も感じない。
ただ、独立したら、基本的には自己責任であり、「誰かがやってくれる」、それでは話にならない。

起業するということは、ある意味、自分の身は自分で守ること、だからだ。

なので、最低限の法務知識や、実際に契約する際に行われているような契約ごとについては、少しでも興味を持って触れてみること。

また、内容そのものを理解しない、とか、契約書を読み込まない、ではお話にならない。専門家に任せればいい、という前に、最低限理解することだ。例えば、公正証書って何?とか、遅延損害金がどう、とか、だ。

そんなに難しいものではない。ただ、最低限知っておく事が大事だ。

その上で専門家に相談を仰ぐこと。これが重要となる。

4想定の倍で売れないか?と考えよ

どうしても事業を立ち上げると、価格に自信を持つ事ができなかったりする。

その自信のなさは、商品の内容とリンクしている。

つまり、先ほども言ったような、商品化に課題があったわけだ。

逆に言えばまだ考える余地があるということ。

そうすると、どうせ考えるなら、倍以上の価値少なくとも、2倍の価格でも釣り合いが取れないか?

そう考えてみること。

そうすれば、今の商品レベルやサービスレベルでは売れないことに気づくと思う。

そこに、改善や改革のヒントがある。

多くの場合、安くして売る、デフレマインドを引きずった思考で考えがちだが、その逆をやってみること。そして、それを販売できる方法を考えてみること。これは安くする以上に難しいが、考えるメリットは想像以上にある。

もう一度言う、「倍以上で売れないか?どうすれば売れるか?」これを考えてみること。

5、最小限の組織単位を一度考えてみる。

事業が決まっても、それを実現するには人や組織の力を活用することになる。

講師業など一人でもできるものであっても、営業や事務がいた方が当然動きやすくなる。なので、複数人は最小限度雇用する前提を持て。

そうすると自分の役割は何か?を考えざるを得なくなる。この自分の役割をしっかり考えておいた方がいい。

営業の模範を作るマーケティングシステムを作る、人脈をふやす採用する、銀行融資を頼みに行くetc色々出てくるだろう。

経営するとは、これらの合計点が経営力を決めると言っても過言ではない。

なので、このような視野を持って、まずは最低限の組織で、ベストな役割配置を考えてから動こう。

そして専門家チーム(税理士、社労士、弁護士その他)や、連携チーム(パートナー)も少しずつ作り込んでいこう。



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