#18 気になるニュース⑧/GEC 1on1
2023.06.14
2023年前期に留学生のチューターをしています。留学生と1on1で学んだ記録をしていきます。
週2回1on1の時間をとっていますが、毎回留学生と気になるニュースをシェアして、日本語で紹介し合う時間をとっています。
石井の#気になるニュース
シェアサイクル、利用者数トップは愛知・岡崎の経路 その理由とは
最近日本では、「シェアサイクル」と呼ばれるサービスが増えてきています。
「シェアサイクル」は、街中(まちなか)に設置(せっち)された自転車(じてんしゃ)を、誰でも他の人とシェアしながら利用できるレンタルサービスです。登録(とうろく)や支払い(しはらい)をスマートフォンで行い、自分の好きなタイミングで自転車を借りることができます。その手軽さ(てがるさ)を活かし、通勤の間だけの移動や、観光スポットめぐりなど、色々な目的で利用されています。
日本では、2020年時点で170の都市が取り入れています。
そして、今回のニュースでは、利用者が一番多い場所について取り上げられていました。
「ハローサイクリング」を運営する、「シェアストリート」によると、利用者が一番多かった経路(けいろ)は、愛知県岡崎市(あいちけん おかざきし)にある名古屋鉄道(なごやてつどう)の東岡崎駅前(ひがしおかざきえきまえ)ポートで借り、同じポートに返す人だったそうです。2022年で最も多かった月には、284人が351回利用していました。
この経路が多かった理由について、「人気ユーチューバー東海オンエアの『聖地巡り(せいちめぐり)』で利用されているのではないか」と推測(すいそく)されています。
東海オンエアは、岡崎市を拠点とする人気ユーチューバー。動画によく登場するお店が、東岡崎駅から1キロほど離れたエリアに点在しているそうです。
「シェアサイクルはタクシーより安く、バスほど時間に縛られず、目的地のすぐ近くまで移動できます。メンバーの名前をラッピングした『東海オンエア号』もあり、推しの自転車に乗りながら聖地巡礼する人も多いです」
きづき
松本市でも、2019年3月からハローサイクリングが導入されていて、最近では、信州大学のキャンパス内にも、ポートが設置されました。松本は、車通りが多くて道も狭いという車が運転しにくい点がある他、面白いお店や地元の人しか知らない人気の小さなお店が点在します。
車では通り過ぎてしまうところでも、自転車を使えば出会えるので、より、シェアサイクルの利用が広まることで松本の魅力も感じてもらえたらいいなと思います。
ユーチューバーがきっかけとなり聖地巡礼を目的とした利用者が増えた、ということですが、松本は映画の街で、「Orange」や「流浪の月」、「神様のカルテ」などの舞台になっているので、同じようにきっかけ作りはできそうです。
留学生の#気になるニュース
ネイバー・ウェブトゥーン挑戦漫画「AIウェブトゥーンボイコット」
クリエイターと生成型(せいせいがた)AI間(かん)の葛藤(かっとう)が深まっている。 アマチュアウェブトゥーン作家たちはAIウェブトゥーンボイコット運動(うんどう)を始め、イラストレーター、ウェブ小説、放送作家(ほうそうさっか)たちもAIに反対する動きを見せている。 彼らはAIが著作権(ちょさくけん)を侵害(しんがい)しない方法を議論(ぎろん)しなければならないと主張(しゅちょう)している。
4日、業界によれば2日から3日の間にネイバーウェブトゥーンの「挑戦漫画」には「AIウェブトゥーンボイコット」という掲示物(けいじぶつ)が61編掲載(へんけいさい)され、該当作品(がいとうさくひん)を誰が製作(せいさく)したかなどボイコット運動の開始主体(かいししゅたい)は知らされなかった。
ボイコット運動の主張はAIが絵を無断盗用(むだんとうよう)し、したがってAIが作り出した絵は著作権(ちょさくけん)で安全ではないということだ。 また、ネイバー・ウェブトゥーンにアップロードされた作品も今後AI学習に活用できるという憂慮(ゆうりょ)が提起(ていき)されている。
ネイバー・ウェブトゥーンは挑戦漫画、ベスト挑戦、公募展出品作(こうぼてんしゅっぴんさく)などを自社(じしゃ)のAI学習に活用せず、クリエイターの著作権(ちょさくけん)を侵害(しんがい)しない方式(ほうしき)で活用する予定だと明(あき)らかにした。
しかし、複数(ふくすう)の絵を同意なしに集めて組み替(か)えるAIの表紙は,同じクリエイターとして警戒心(けいかいしん)を持たなければならないという理由で,ウェブトゥーン界(かい)だけでなくイラストレーター,放送作家,ウェブ小説業界などでAI反対運動を繰(く)り広(ひろ)げている。
一方、米国でも作家組合(さっかくみあい)(WGA)がAI使用制限(しようせいげん)を要求(ようきゅう)してストライキ中だ。 AIが作成(さくせい)した台本草案(だいほんそうあん)を作家に渡(わた)し、修正(しゅうせい)・補完(ほかん)だけを指示する場合が多くなり、補助作家(ほじょさっか)の働(はたら)き口が減ったというのが彼らの主張だ。 これに対し、一部の受容者(じゅようしゃ)もAI創作物(そうさくぶつ)に対する拒否感(きょひかん)を示(しめ)している。 国内でもネイバーとカカオがウェブトゥーン公募展(こうぼてん)でAI使用を禁止することにした。 専門家たちは生成型(せいせいがた)AIを活用した創作(そうさく)はすでに逆(さか)らえない流れだと指摘(してき)しており、AIボイコット運動参加者たちは倫理(りんり)ガイドラインのような議論(ぎろん)が先行(せんこう)されなければならないという意味で対抗(たいこう)する。
きづき
石井が、AIに関する授業を受けていたということで、AIに関する記事を選んだそうです。
TwitterでAIボイコットを訴える写真の投稿を見たことがあり興味を持ちました。最初はAIが自分で絵を描いたのが不思議で、作者の立場ではコピーライトが問題になると思いました。
最近韓国で話題になっているのは音声合成AIで、それにも関係があると思って調べました。音声合成AIでは、声はアイドルの声を真似してアイドルが歌ったことがない曲を歌わせています。自分自身は面白いと思っていたけれど、一部のファンたちは問題ではないかと言っています。
石井:
日本でも、音声合成AIでは賛否の分かれた事例がありました。美空ひばりさんの歌声を再現するAIを生成して、新しい曲を歌わせるというプロジェクトです。
このプロジェクトでは、美空ひばりさんの家族がプロジェクトの推進を認めているので、著作権など法律の問題にはなりません。美空ひばりさんのファンからは歓迎される声が多い一方で、亡くなった人のことを大切にしないことにならないか、と批判がされました。AIを作るまでの過程を明らかにしたうえで演奏がされたときには、作成者の苦労まで含めて共感する人が多かったですが、紅白歌合戦で、演奏だけがなされたときには批判が多かったです。このことから、AIがどのように作られたのかまで知らなければ、突然人間の能力を持つ機械が出てきたと思い恐れられるということを感じました。
留学生:韓国でも、韓国の24時間テレビのようなドキュメンタリー番組で、亡くなった娘をVRで再現して、声や姿がそのまま見えるようにした企画がありました。この企画はドラマにもなるほど、韓国では好意的に受け入れられていました。