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#9 気になるニュース④/GEC 1on1

2023.05.17
2023年前期に留学生のチューターをしています。留学生と1on1で学んだ記録をしていきます。
週2回1on1の時間をとっていますが、毎回留学生と気になるニュースをシェアして、日本語で紹介し合う時間をとっています。


石井の#気になるニュース

「うちは紙ストローは作りません」岡山の日本一のストロー会社が「脱プラ運動」に真っ向から対抗した結果

「ストロー発祥(はっしょう=最初に生まれた)の地」の岡山県浅口市にある、国産の業務用(レストランなどで使われる用)ストローで50%のシェアのあるシバセ工業(こうぎょう)についての記事です。
シバセ工業では2018年頃から世界的に脱プラの動きが活発になり、G7で「海洋プラスチック憲章」が採択される中、迷わずプラスチックストローの生産を続けることを決めました。

脱プラ
プラスチックの使用を減らすことや、プラスチックごみ問題に対する取り組みのことを指す言葉。
1.プラスチック使用の削減(使い捨て製品の廃止、ビニール袋の有料化)
2.プラスチックごみの削減(分別・回収)
3.サステナブルな代わりとなる材料の開発(バイオプラスチックなど)

脱プラ運動が始まったきっかけは、中米コスタリカで米テキサスA&M大学の研究チームが保護した1匹のウミガメの動画。1本のプラスチックストローが鼻に刺さり苦しそうな様子をしているものです。

この動画が注目されるようになってから、スターバックスやウォルトディズニー、マクドナルドなどの大きな企業がプラスチックストローの使用をやめることを決めました。

このような世界的な動きに対して、シバセ工業はプラスチックのメリットを維持しながら、環境にやさしい生産に取り組んできました。
工場では、「Co2フリー化」が進められ、使う電力は太陽光発電(solar power)と水力発電(hydro power)にしています。2023年からはバイオマスプラスチックのストローにも取り組み始めました。化石資源(fossil resources=石油から作られた材料)に代えて植物から作った材料でも分解されないプラスチックにこだわり使いやすさを重視しているそうです。

そもそも問題となった海洋プラスチックについて、そのうちのストローの割合は重さの比較で0.0025%でとても少なく、プラスチックの製品のうちのストローの割合も0.1%だけです。この割合であれば、飲み物をおいしく飲んで満足できる生活を大切にしてもいいのでは、とシバセ工業では考えています。
また、プラスチックが自然の中に捨てられることが問題のため、作ることよりもどのように捨てるかに注目し、リサイクルを進めることが大切であることも指摘しています。
さらに、プラスチックストローの代わりに使われている紙ストローも結局は燃やして処分されるため、プラスチックの方がコストが安く効率がいいとも考えられます。そして紙ストローはプラスチックストローよりも重いため、運ぶためにより多くの燃料が必要になりCO2が増えることも指摘されています。

きづき

日本はごみになったプラスチックを処理してもらうために、中国や東南アジアの国々に輸出していましたが、2017年にリサイクル資源としてのプラスチックごみの輸入が中国で禁止されました。これによって、ごみになったプラの行き場がなくなるなど、回収していたとしても処理の段階で問題が起きています。
だからこそ、プラスチックの利用を減らしてプラスチックのごみの量を減らそうという動きには納得していました。でも、この記事を読んで、それぞれの会社で作った製品がどのように環境に影響を及ぼし、または配慮しているのかを見ていく必要があると感じました。そうしなければ、プラスチック製品を生産しながらも生産するところで再エネを活用したり、バイオプラスチックを開発するなどプラスチックを使いつつ持続可能な生産をしようとしている工場の方々の存在に気づけないと思わされました。また、海洋プラスチックの問題に関してはプラスチックの製品を作る人ではなく使う人の行動が結果として出てくる部分が大きいので、改めて自分自身の行動を見つめなおすきっかけにしたいと思いました。

海洋プラスチックが問題になっているからプラスチック製品を悪いものとみるのではなく、作る人の立場にも立って両方の視点で考えられるようになりたいと思いました。

留学生の#気になるニュース

「韓国、世界最低出生率なのにノーキッズゾーン500ヵ所」

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ノーキッズゾーン

ワシントンポスト(WP)は12日、主要国(しゅうようこく)で起きている関連議論(ぎろん)について報道(ほうどう)し、韓国に500の「ノーキッズ区域(くいき)」が存在すると報じました。
wpは「ノーキッズゾーンが韓国に限(かぎ)られる問題ではない」と指摘(してき)し、「アメリカをはじめイギリス、カナダ、ドイツなどでもこの問題で議論(ぎろん)が起きている」としました。実際、グローバル航空(こうくう)会社が乳幼児(にゅうようじ)と離れた座席(ざせき)を選べるオプションを提供(ていきょう)し、12歳未満の子供は搭乗(とうじょう)できない区域を設(もう)けました。 また、アメリカとヨーロッパの一部の博物館(はくぶつかん)や図書館は、子供の入場を禁止する「ノーキッズデー」を運営(うんえい)しています。これは差別と権利(けんり)の間で微妙(びみょう)な論争(ろんそう)を引き起こします。 ノーキッズゾーンが少子化に影響を与え、児童(じどう)を差別してはならないという主張(しゅちょう)と、施設(しせつ)の雰囲気が売上(うりあげ)につながる事業主(じぎょうぬし)の立場では正当(せいとう)な権利行使(けんりこうし)だという反論が対立しています。
出産が選択の問題とされている現在では、「ノーキッズ文化」の拡散(かくさん)が出産を選択しない、もう一つの根拠(こんきょ)になり得ます。WPは「世界最低の出産率を見せている韓国で、これは特に重要な問題だ」として「公共(こうきょう)の場所での子供の出入りを制限(せいげん)するのは育児(いくじ)に対する困難(こんなん)を強調(きょうちょう)し、子供を産むことを一層(いっそう)はばかる恐(おそ)れがある」と指摘(してき)しました。

https://m.khan.co.kr/politics/politics-general/article/202305041916001

ーこの記事の背景を留学生が教えてくれました

(ノーキッズゾーンは)昔からもあった問題だけど、出産した国会議員のヨン・ヘインがノーキッズゾーンが多いから出産鬱病がもっとひどくなるとリポーターの前で話したことで話題になった。「ノーキッズゾーン」の問題は5年前ぐらいからあった。
最近は、一人っ子が多いから親たちが子供を甘やかすことが多く、子供たちが礼儀がなくなって食堂の中で走ったり大声を出したりするようになった。ノーキッズゾーンは20代30代が行くようなお店や、高いお店に多く、みんな子供の問題じゃなくて親の問題だとしているけれど、親があまり変わってない。大体ノーキッズゾーンは親が行きたいようなカフェとかだから子供よりも親の方が不便になっている。

ーノーキッズゾーンについてどう思う?

まだ自分に子供がいないから静かにしてほしい場所に子供がいないのはいいけれど、親の立場では一緒に行く場所が少なくなってしまう。店の主人の立場もあって、グラスが割れて子供が怪我したら店の主人の責任にもなってしまう。みんなも子供の時があるから、ノーキッズゾーンはなくなる方がいいと思う。


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