編めば編むほど私は私になっていった 三國万里子

10月から始めた仕事を2ヶ月足らずで辞めた。
しかも電話で、その日に。
もう2度と顔向けできないし、関わることが出来ないと思うととても残念な人達ばかりの仕事だった。

面接をしてくれた店長はいい人で話していたら落ち着く。
お客さんも話していたら面白いし、楽しい。

でもとにかく仕事ができなかった。
迷惑をかけてばかりで逃げるように辞めた。

辞めてから2、3日経って、この本を読んだ。

私は小中と不登校だった。
正確に言えば別室登校。
面接の時、部活は何をしていましたか?と質問され家庭科部ですと答えたが、実際は一度も部活動に入ったことはない。習い事をしたこともない。

社会に出て、何度も仕事を辞めてきた。
1番長く続いたものも2年とちょっと。
あとは全部1年未満。

三國さんが父親から自分のことを大器晩成と言われた描写があり、私もいつかは大丈夫になれる日が来るのだろうかと思った。
甘い考えの自分が周りのちゃんとした人達と足を並べて歩ける日は来るのだろうか。

私が学生時代に捨ててしまった貴重な時間はどこかで埋めることができるのだろうか。

この本の中で三國さんは東京に行ったり、親戚のちょっと変わったおじさんに助けてもらったりしているが、自分には東京に行く勇気もなければ頼れる親戚もいない。
自分で何とかするしかなくて、三國さんが少し羨ましい、いやかなり羨ましい。
やっぱり考えが甘くてダメだなと思う。

194ページが好きだ。
もういいよと思う人生だけど、そうなったら凄いと思う。そうなる人生にしたい。

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