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【短編小説】友達か? 後編

*今までのあらすじ 
【 スカイダイビングの事故後、森の奥の中にいる豪大こうたと怪我した託未たくみは帰るつもり。暗くなっていく森の中に、豪大こうたは誰かの姿が見える。助けてに来た人…? 】



「おい!待ってくれ!怪我人がいるよ!頼む!」と呼び出した。長い草の中に全力で走って、息が切られた。「せーせめて、救助を~」豪大こうたは急に止まった。彼は向こうの森に入って、もっとはっきり見える。
追いかけた姿は、人間ではなかった。
一匹狼だった。
月の光で、その灰色の毛が照った。黄色目で豪大こうたを見て、鋭い牙を剥いた。目を放せずに、豪大こうたはゆっくりで後ずさった。恐ろしい生き物から逃げきれるか。速く何かしなければ…。後ろ向きに歩いたので、足元をよく見えなかった。豪大こうたは転んでしまった。必死に武器を探していた。近くの石を拾って、狼に投げたが、外した。狼はその大きい人間を恐れずに突っかかった。豪大こうたは狼の攻撃を何とか避けた。「ごめん、託未たくみ。」とささやいて逃げるために、森の奥深に行った。

走って。走って。豪大こうたは足が外れ落ちると思うまで走った。託未たくみのことを思い出した。「ダメだ。今は、彼に戻るはずがない。そして、その怪我は…かなり血がもうなくなった。そのままで、長い時間で生き延びることはできなさそう…そして、この狼が……彼のことを忘れる方がいい」
逃げるために豪大こうたは走り続けたが、狼からじゃなかった。「お前は男だ!男の人にとして、責任を取れ!!」自分の言ったセリフを浮かびあがて、頭の中に響いた。この森を知っていて、小さい川の方に向かっていた。突然足を止めた。豪大こうたの知っていた優しい川は急流になって、化け物のように吠えた。もう逃げられなかった。この激しい流れを渡せなかった。
森に悪意を込めて何かがどこかから彼を見張っているのを感じた。胸の中の恐怖が上がった。パニックしながら、後ろの森に向けた。キョロキョロ見回した。狼のことを完全に忘れてしまった!「どこに行ったか?!」と叫んだが、急流の音がしか聞こえなかった。星空の下で狼の行方をちょっとだけ探して行ったが見つけられなかった。「いないのか?いつ~?」ほっと息をした。
託未たくみくん。おそらく…あの子がすでに死んでいる。彼を見捨てたんだから!」と自分に言って肩を落とした。「せめて、彼の死体を家族に取り戻す…」託未たくみにいる所へ歩き出した。
木がない場所を近づいて、変な音がした。パタパタ。パタパタ。何か大きい物が彼を駆け抜けて、ハイスピードで託未たくみの方へ行った。豪大こうたは木がない場所に走った。
グルル。低い音を聞いたとたん、豪大こうたが木の後ろに隠れた。そこから、覗き込んだ。一匹、二匹、三、四…|託未「たくみ」は狼に囲まれた!その子は草に座って、背中を大きな木によりかかった。狼が何度もその怪我人に近寄って、毎度、棒を手にある託未は弱い振りでその鼻を打った。
狼が豪大こうたをまだ気づけなかった。「おかしい。一匹狼さえ彼に簡単にとどめを刺せるけど、なんで?……そうか。アイツら待つわけだ。エサがそろそろ死ぬのを気づいた。俺は素手に狼に勝のは無理だ。」と隠れ場から思った。

託未たくみの声を出した。「負け犬だ!出て行け!僕の力に対して、お前らはただの弱虫だ‼僕は、そんな簡単にあきらめない!」託未たくみの叫び声が泣きそうな声に変わった「お父さんと違う!僕は僕だ!アイツに比べないで!さ、かかってこい!僕の実力を見せろ!」こう言ったのに、託未たくみの振りはもっと弱くなってきた。
「まったく、お前!」笑いながら、豪大こうたは隠れ場から飛び込んで託未たくみのそばに。その小さい手から棒を取って、狼を追い払うために、あわてて、その方にふった。
「めんどくさい狼やろう!」と叫びながら打った。
豪大こうたさん」託未たくみが声をかけた。声の強さはほぼなくなってしまった。「今日は僕の誕生日ですけど。正直、この大切な日を誰かと過ごしたことはありませんでした。恥ずかしいが、僕は友達を持っていません…豪大こうたさんは、みんなと違います。やさしい人です。」「いや、それは…」託未たくみは口を遮って、話しつづけた。

 「今日、僕は死ぬと思いましたよ。君のおかげで、僕がここまで来ましたんだ。本当に感謝します、豪大こうたさん」まだ狼を戦っていたが、豪大こうたはその言葉で、託未たくみをちらっと見た。顔が青くなって、振りをやめた。「違うよ。俺はそんな立派な人じゃないぞ。すまんない、託未たくみくん。君のパラシュートは…自分で詰めたので、よく知ったんだ。社長のクソガキは会社を継がせなかった。捨てたかったんだよ。君が会社をやめなければ、消す方がマシと思った…この森は人気場所じゃない。狼の存在を知ってた。君を見捨てた。」
その強そうな男の心は壊れていた。涙を浮かべて、狼を見ることが難しくなって。か弱い声で託未たくみはまたしゃべった。話すことは苦しくなった。星空に顔を向いて手を伸ばした。「僕たちは友達になったと思いました。本当に見捨てたら、どうしてここに戻って来ましたのか?」
「…気に入ってしまった、お前。」そこで、託未たくみの腕は自分の体に落ちた。狼は、合図をもらったみたいで、一斉に攻撃を始めた。一匹の狼が鋭い牙で豪大こうたの右腕を噛んだ。「放せ!放せって!」彼は、左手で狼を打ったが、腕から放さなかった。もう一匹の狼が豪大こうたの胸に飛んで彼を倒した。そして、頭をかじろうとした。残りの狼が彼を近寄った。
  バン!バン!
どこから銃声が鳴いた。
狼はそこから逃げた。迷彩めいさいの服を着ている男の人。銃のほのか煙の中にたたずんだ。ただのハイカーじゃない。豪大こうたがゆっくり立ち上がって、流れ血が一目にしみて、閉じた。「俺たちを助けに来たのかい?それは良かった。」でも、返事しなかった。銃を持っている人は二人を見てて、服を付けてある無線でしゃべった「見つけた、ボス。状況は良くない…他の人はどうする?…了解。」彼は銃を上げて二人の方に歩き出した。「ええ?!ちょっと待って、どーどうするつもりか?お前は救助じゃないのか?...…待って、その『了解』ってどこから聞いたのか?…あれ?パイロットさんですか?!?」彼はニコニコして、答えた。「ああ。そうだよ。お前らの飛行機を飛んだ。そこの男の子のお父さんにやとわれた。彼の安全を望んだが…」
シャカ!豪大こうたに銃を狙った。「全てを聞いたぞ。その子を殺そうとしたか?」「ちー違う!たくみ、コイツを教えて!俺たちは友達だ!おい!」手で託未たくみを起こそうとした。彼は目を覚まして、めちゃか弱い声でささやいた「お父さんが言った通りだ。友達なんかいらない。いつも裏切るから。」




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