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会社員時代にできなくて後悔したことを、思う存分やってやった。

就職を機に上京した私は、いわゆる激務と言われる会社に入った。

有給は比較的取りやすかった。取りやすいといっても、"期限までになんとか消化はできる"の意味であって、"好きな時に好きな長さで取れる"という意味ではない。

空気をよんでプロジェクトへの影響が一番少ない期間にとるのが、言うまでもない暗黙のルールだった。

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物心がついたころから、私は生粋のおじいちゃんっ子であり、おばあちゃんっ子だった。(せっかくなので最盛期の写真を添える。笑)

実家からかなり離れたとこに住んでいるので、会いに行ったりもするけど、年に1度実家に遊びに来る2人に会うのが楽しみでしょうがなかった。

社会人1年目の冬。
大好きな2人が、実家に一か月ほど遊びに来た。

金曜の終電で地元(奈良)に帰り、土日一緒に過ごして、月曜の始発で出社(東京)。奈良に帰る日は、普段は寝ている時間に2人ともが、私が帰宅するまで待っててくれた。

本当は1週間ぐらいゆっくりしたかったけど、繁忙期だったのでそういうわけにもいかない。

「おじいちゃんたちが給料払ってあげるから、もう少しいれないの?」

そう聞かれたときは、冗談半分で「会社はそんなに甘くないよ!」っと言ったけど、内心苦しかった。

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東京に戻り、2人の実家滞在も終わった日、母からこんな話をきいた。

「おじいちゃん、帰るとき泣いてたよ。もうれいか(私)に会えないんじゃないかって。おじいちゃんが泣くなんて、珍しいからびっくりした。あんなに体ピンピンしてるのに、何言ってるんだか笑」

私もあまりに驚いて、いろんな想像をしてしまったりして、電話を切ったあと、泣いた。


仕事はしなきゃいけないかもしれない。
でも大切な人との時間を犠牲にしてまでか?

甘いといわれるかもしれないけど、それ以来、常に仕事にたいして疑問を持っていた。

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おじいちゃんは自分の体が弱っているのを多分感じてたんだと思う。
実家に来るたびに、"もしかしたらこれが最後なんじゃないか"って感じてたんだと思う。

そんな最愛のおじいちゃんは、もういない。
そしていま、おばあちゃんが1人で3年ぶりに実家に遊びに来ている。

私はいま、フリーランスだ。
働く場所と時間が選べる。

2週間ほど実家でおばあちゃんと過ごして、今日は2人で丸一日手つないで奈良を散策してきた。

仕事はあっても、家に帰れば会える。
なんなら家にいながらでもできる仕事がある。

好きなだけ一緒に入れる。思う存分時間が使える。

決して楽ではないし、悩むことも山ほどあるけど、大好きな人と好きなだけ一緒に入れるだけでも、私はフリーランスになってよかったと心から思った。

会社員のときに出来なかったことを、いま思う存分やってやった。

今日は、とても幸せな1日だ。

サポートすっごく嬉しいです、元気出ます(´;ω;`)ありがとうございます!