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【ウィキペディア】ジェンダーに関するトークイベント@福岡市男女共同参画推進センター・アミカス

そもそも


私は常々「誰でも編集できるウィキペディアは、課題解決のツールとして考えることができる」というようなことを言っています。

例えば地域を活性化したいならば、その地域の人たちが地域のことを深く知り、調べて、ウィキペディアに書くことで進む事柄があると思います。

WikiGapと呼ばれる、ウィキペディア上のジェンダーギャップを是正していこうという動きは、とてもシンプルに活躍してきた女性偉人の記事を増やしたり充実させたりすることで、成果としてのジェンダーギャップの是正が残り、かつその過程でいろいろ学ぶことができるというものです。

つまり私自身はジェンダーについての専門家ではありません。
たくさん勉強をしたとも言えません。
WikiGapに携わることで、少し考えることがある、程度です。


2023年7月に、福岡県立図書館でWikiGapを開催しました。

本年中にもう一度編集イベントをやって、継続していこうという動きがあったものの、なかなかスケジュール的に難しかったことから、福岡でのWikiGapの主催者の一人である藤野さんは、WikiGap1.5としてトークイベントを企画してくださいました。
メインのスピーカーは成瀬 穫美さんという前福岡市議会議員の方で、福岡市ので女性の活躍について活動をされている方です。

他方、私はウィキペディアに携わっている一般人ですので、WikiGapにかんするコンセプト、歴史、成果などを紹介しつつ、タイトルにもなっている日本が125位となったジェンダーギャップ指数(GGI) 2023についてや、ほかの指数についても紹介し、ほかの国との比較や順位推移、あるいは各指数が示すところについて、できるだけ私見を交えずに説明しました。

クイズ

また、私自身が、数字をたくさん見ると眠くなってしまう性質を持っているので、
「ノーベル賞を2回受賞した初めての人物は?」というクイズを出しました。

正解は、1903年と1911年に受賞しているマリ・キュリー(マリア・サロメア・スクウォドフスカ=キュリー)です。

2019年にマリ・キュリーを題材にした映画が公開されました。
タイトルは「Radioactive」。放射性という意味です。

2022年。これを書いている時点で去年。
当然のことながら日本においてもジェンダーについてはより多くを考える機会が多くなり、また表現には注意を払うようになっているはずです。
しかし、日本では「キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱」というタイトルになり、ビジュアルイメージも少し異なる形になりました。

マリ・キュリーの夫、ピエールもノーベル賞を受賞しています。一度です。
それでも「〇〇夫人」というタイトルを映画会社が付けてしまうのは、興行的には仕方がないことである・・・という風に片づけていい・・・のかな?ともやもやするわけです。

映画の話を紹介したところで、「ベクデル・テスト」についても触れました。

(ウィキペディアから引用します)

ベクデル・テスト(英: Bechdel Test)とは、ジェンダーバイアス測定のために用いられるテストである。テストではあるフィクションの作品に、最低でも2人の女性が登場するか、女性同士の会話はあるか、その会話の中で男性に関する話題以外が出てくるかが問われる。2人の女性に名前がついていることも時としてテストの条件に付加される。
(中略)
もともとは映画を評価するために用いられ、現在ではあらゆるフィクションにおいて用いられている。現代の映画の半分程度はこのテストをパスしないと言われており、これは映画産業で働く女性の比率が低いことや、業界人の観客の好みに対する想定ゆえであるとされている。批評家はこのテストは総体として考えた場合は有益だと指摘している。

Wikipedia contributors. (2022, May 8). ベクデル・テスト. In Wikipedia. Retrieved 00:04, November 24, 2023, from https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=ベクデル・テスト&oldid=89430325

このような形で、ジェンダーに関する問題を俯瞰で見るトピックを提示しました。

これらを受けての成瀬さんのお話はとても興味深いものでした。
私は成瀬さんが発したワードで、私自身が聞きなじみのないものを検索し、スクリーンに映すなどのフォローもしました。

参加してくださった方は、ジェンダー問題に興味がある方、あるいはウィキペディアに興味にある方などいらっしゃいました。
質疑応答というか、参加者の方々の活発なお話もとても刺激的でした。

次回にまた福岡でWikiGapを開催するときに、新たな盛り上がりがあり、かつ継続していける流れになるといいなと思っています。


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