#211 ありたい目標は「セリフ」でゴール設定する 24/7/1
みなさん、こんにちは。
今日は、目標やゴールの設定を考えます。
個人としてのキャリアゴール、組織・チームとしての目標と、目標やゴールの設定は活動の指針として取り扱うことが多いと考えます。そして、その実現に向けて、日々の仕事に取り組みます。
(実例を基に編集しています)
中でも今日は、わたしの所属する人事部門が従業員育成の取り組みを取り上げてみます。事業のライン部門と人材育成の今期のゴール設定を定義する場面があります。
まず、一般的によくある人材育成の取り組み、わかりやすい研修を題材にしてみます。研修の効果をゴール設定する際に、どのようなゴール設定をされるでしょうか。
わたしが見てきた経験からは、8~9割は、研修受講者の満足度評価です。研修の目標設定を満足度〇ポイント以上や、ポジティブ解答比率〇%以上がよくある目標です。中には、研修受講率〇%以上、研修デリバリー数(実施回数)をゴールにしている人事部門や企業も見られます。
はっきりいうと、この目標・ゴール設定はレイヤー1のレベルです。なぜなら、結局人事部門が主語だからです。それから、人材育成がなされる・促進されるのが研修の目的であり、この目標設定ではズレているからです。
繰り返しですが、このレイヤー1の達成を研修のゴールに設定している人事、企業は多いのが現実です。
では、どんな目標を立てるとよいか、といえば受講者の行動が変わることまでを目標・ゴールに設定することと考えます。なぜなら、受講者自身の明日らかの行動に何かの変化をもたらすことが、仕事の質を上げたり、定量的な成果や財務的な価値を大きくしたり、の第一歩だからです。
たとえばリーダーシップ行動についての研修を実施したとします。リーダシップとは何か?自社なりの定義はどんなことか?といった座学的なことをインストールするだけでは、お勉強的に学びました、で終わってしまいます。明日からその座学を基軸に、リーダーシップ行動が変わる人は、ごくごく稀少な少数にとどまります。1~2%でしょう。ですから座学的なことは最小限にとどめます。
話が本筋から逸れつつあるので戻します。
行動を変えていくための研修にするに、1つはリーダーシップならその行動についてワークを取り入れながら、座学的な知識も共有していくことが考えられます。そして研修の最後に今後取り組むこと的な宣言を可視化し、研修参加者同士で言い合いっこをして、自分のコミットメントを高めるプロセスを実行することでしす。これは悪くはないものの、異なるアプローチを考えたいところです。
そこで、研修受講者のありたい行動の姿を提示することと考えます。ありたい行動の姿は事前に事業部門の責任者と意識合わせをしておき、共通の認識にしておきます。そのうえ、そのありたい姿に行動を変える、行動を変容することを目標・ゴール設定とします。
研修を受けて、現場で行動が変わる、そこまでをできるゴールとして人材育成の、人事部門の、目標・ゴール設定とします。それを最終的には、研修受講者の上長やチームメンバーに定量・定性調査して測定します。
ここでポイントは定性調査も加えておくことです。
ありたい姿の行動がどのように変わったか、ヒアリングします。研修対象者、あるいはその上長が、どのように回答したらOK(行動が変わった)とするか、です。
それを回答者のセリフで作っておきます。
「○○××だね」、
これを事前に目標・ゴールの測定基準として定義しておきます。
このように、目標やゴールを設定するときに、定量的なゴールとともに、定性的な状態をセリフで決めておくのがキモです。
お客様の満足度を定量ゴールとするときも、お客様に自社のサービス評価を聞いたときに「○○だね」と、どんなセリフが返っていくるかイメージしておくと、解像度が高まります。何より、情景イメージができ、チームメンバーで目指したい光景を共通化することに役立ちします。
さて、みなさんは目標・ゴール設定時のどのような工夫をされていますか。
それでは、また。
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