MISSING YEARS その7~1999年の巻

人脈形成という点ではバラ色の日々の始まり。オールナイトで音楽と娯楽の追求に勤しみ、伝説の世界的名盤を作ったミュージシャンとオフラインで邂逅し…ネットで味わった新しい方法論がリアルに出ていったという点で、およそ20年間失っていたものをやっと取り戻すに至ったようです。その行く先に所謂恋愛まで見えてきました…(汗)

そこまでを導くエンゼルになって下さった一人が、リコーダー奏者の篠原理華さん(2005年没)でした。そんなこともあり、所謂セミクラシック系の音楽を頻繁に聴くようになっていたのですが、その陰にあるものとして大衆音楽の摂取にも再び積極性が生まれました。そして、貪欲に市場を見つめることにも繋がりました。少しずつ、歌作りにも意欲が甦ってきました…そんな1999年のプレイリスト。わがまま言って、締めの曲はアレにしてもらいました。


「曲名忘れてた…今聴くとそこまで陰キャっぽさを感じさせない。根岸孝旨の音、って今だからこそもっと評価されていいと思う。爽快感と抱擁力がある。」


「Bメロまで気付かなかった…この人達の音でしかない。けど、PUFFYとかZARDの時代に同化した音も出しているし、したたかな世渡り術を感じさせるね。この企画、◯ぐさんと一緒にやりたいな、一度くらい。」


「ミッチーかと思った。変態的ニュアンスが出てるところは、この人本来の持ち味かもしれないな。記憶から消えてた曲だ…」


「ゆず…違う、この人達の曲は間違えられないんだよね。レコ社時代、非常にお世話になった方が発掘してきた人達だからね。一回某ライブハウスで演者と一緒にやったことあるから、忘れてた曲ではない。こんな骨太なドラムが入ってたことは忘れてたけど…アレ的問題に悩まされた人たちではあったね。すずとか0930とか聴きたい。」


「2秒で解った。これはリアルタイムでめちゃ興奮した曲。まぁカバーだけどね。オリジナル越え。この後、野口五郎がサンタナの『SMOOTH』をカバーしたりしてね。③なんかもこの曲の影響下でできたのかもしれないね。これに近い興奮が再度来たのが、19年後のあの曲。」


「この傾向のバンドはリアルタイムで全然通ってなかったので、この連なりに入ると新鮮。でも、前回までミッシェルとかブランキーとかフィッシュマンズとかゆらゆら帝国とか流れなかったわけだし、この辺りからメインストリームに同化してきたって感じかな。でも、今40前後の人達の多くって、未だにこのノリに呪縛されてるんかなって思う。メロディ的にはアノラック系の名残もあるね。」(注: 収録の段階でブランキーは未解禁でした)


「(歌い出しでアーティストが解る) こんな曲もあったんだな。90年代初期っぽいテイストがあるな。しかもメロトロン入りだし。『太陽が燃えている』と『LOVE LOVE SHOW』がこのリストに入ってないのはやはり解せない。金字塔だと思ってるので。」


「あれだ。歌い出しで解ったけれど、アーティスト名義は忘れてた(汗)。杏子の安定した歌声が多く聴けるのはいいね。曲長いね。この事務所は、クオリーメンのアルバムを出したことが印象に残ってる。」


「やっぱりきましたね、この人達。ラップ部分で解ったけれど。ここまでの6年間、あの事務所の曲が排斥された故、初めて出てくると新鮮ではある。めいっぱいいろんな展開を詰め込んで、かなり大胆な仕上がりになってるよね。まっすぐなラップもかえって買い。最後にはBSBっぽい感じになるし、名曲。この勢いが20数年続くなんて、当時誰が予想したか…」


「この人の曲でもネタ要素強いものの一つ。めちゃくちゃやってるけど完成度高いし、しっかり自己主張してる。歌謡曲の方向をチラ見してる感じ。今の流行歌はここまで過剰サービスしないからね。」


「1秒で解った…まさに事件としか言いようがない名曲。25年前なのか…アルバム全部名曲だし、今更どうのこうのとも言えないですね。発売ちょい前から一目置いておいてよかった。別格すぎる…(と言って風呂に水を張りに行く)」


「美しい声…でも、この辺りからJ-ヒップホップの典型的作り方が確立され始めてるって感じがする。素直な歌をもっと聴きたかったな。ディーヴァ系って一体なんだったんだろうね。2年後、あの人の登場で沈静したのは良かったのか悪かったのか。ラップそのものは単体で聴くには問題ないんだけどね。」


「このバンドも曲そのものが強烈に印象に残ってないんだよね。もっとビートルズ直系かなというイメージがあったけど、直球なブリットポップ系。しかし、3曲連続で二世系がくるってのもおもしろいね。当時色々台頭してたからね、フィル・コリンズの息子とか。」


「胸キュンポップ…え、この人?これ椎名林檎がやったやつか (と、検索する…カップリングの曲の方だった)。ちょっとマニアックな方向に揺れた通受けする曲だよね。『負けないで』の元ネタをさらに因数分解して再構築した感じ。こんな曲最近ないよね。NewJeansが旬な今だからこそ聴かれて欲しい(汗)。ともさかりえ『カプチーノ』も聴きたいな(実はこのプレイリストに入っていたが、26曲目に流れた…)」


「PUFFY…じゃない、この人達の中でも一般受けした曲。シンプルなロックサウンドを保ってるのが意外だけど、聴きやすい。当時大石恵が出したCDも必聴ですよ(汗)。」


「1秒で解った!これは当時即買いました。実はファーストアルバムも名盤だし、色々大胆なことやってて好きなバンドなんだけど、悲劇的に長続きしなかったですよね。どっちのメンバーもその後、近寄りがたい方向に行っちゃったみたいだし。特に男性の方…」


「未だにみんな大好きってイメージ強いバンドですね。個人的にはそこまで深追いしてなかったので、こういう機会に聴けてよかった。イントロ聴いて椎名林檎かと思ったが…(汗)。結構このバンドの残像を追ってるバンドが今も多いなって気がする。syrup16gとかかかるんかな…」


「(歌い出しで) あの人ですね。これの後くらいにどえらいことになってしまって、この曲の歌詞とか危ないって当時言われた。サウンド作りまで含めてトリッピーな感じが確かにある。けど、基本ポピュラーの王道ではありますね。でも、この曲すぐ解ったのに、なんで『ピンクスパイダー』(98年の巻で21曲目以降に流れた)がすぐ解んなかったのだろう。めちゃ反省…」


「カバーですね。勢いで歌い倒してるという感じ。やっぱこの人、どんな売り方されてもああいう運命になっちゃったと思うし、可哀想だった。」

20曲目、一旦別の曲が来て、もう1曲来た後、「やはり締めはこれじゃなきゃ」ということで…


「外せない曲。これをチャート1位にした時代性って、一体なんだったのだろう。これで一旦、CD市場の在り方が変わった気がしますね。『銀座系』ってのが生まれたのも、この曲からかも。一等地でしか売れないアーティストがばんばん出てきてね。代わりに、GIZA系以外のビーイング勢とか、ビジュアル系が終焉を告げることになるのだけど。これを聴きながら、銀座山野楽器CD売場の終了に思いを馳せ、ついつい泣いてしまうのです。合掌。」

「1999 JAPAN TOP HITS」から流れた曲は、この20曲でした。「だんご3兄弟」はやっぱり外してきましたね。そして、avexが全然入ってない…(実際のリストには2曲入ってました)。

①樹海の糸/Cocco
②希望の鐘が鳴る朝に/THE ALFEE
③HEAVEN/福山雅治
④あの紙ヒコーキ くもり空わって/19
⑤GOLDFINGER ’99/郷ひろみ
⑥MIND YOUR STEP/SNAIL RAMP
⑦SO YOUNG/THE YELLOW MONKEY
⑧星のかけらを探しに行こう Again/福耳
⑨A・RA・SHI/嵐
⑩バンビーナ/布袋寅泰
⑪Automatic/宇多田ヒカル
⑫Garden/Sugar Soul (featuring Kenji)
⑬Going To The Moon/トライセラトップス
⑭ジーンズ/広末涼子
⑮Driver’s High/L’Arc~en~Ciel
⑯サニーデイ・サンデー/センチメンタル・バス
⑰スロウ/グレイプバイン
⑱Hungry Spider/槇原敬之
⑲BE TOGETHER/鈴木あみ
⑳energy flow/坂本龍一

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