療養型病院に勤めた過去と今
理学療法士として働いてはや十数年、成長したのかしないのか、ただ考えは変わったなと思う今日この頃です。
私は新卒で療養型の病院に就職しました。正確に言えば発症からある程度期間が過ぎた方が多くいる病院で、病院に長期に入院する方もいれば、自宅へと退院する方もいました。その頃のリハビリテーションに対する姿勢ってのは私自身、「歩けるようにしよう」とか「トイレに行けるようになろう」とか機能の回復ばかりを考えていたなと今になれば思うんです。更に言うと私自身が良いと思う状態に患者さん自身を合わせていってたなって。家に帰らない方、長期入院の方にもそうしてましたよ。拘縮できないようにとか、良い姿勢を保てれたらとか、車いすに乗る時間が増えたらとか。まあそうですよね、よくする事が仕事ですし、そう教えてきてもらったと思いますし。
そこから、色々と転職などで経験を経て、今また療養型の病院にいてるわけなのですが、ここはほとんどの方が長期に入院し最期を迎える病院で働かせていただいてるわけなんですが。あの頃と違って思うことは、患者さんの話に耳を傾けるようになりました。何を望むのか、何をすれば表情は変わるのか。そして患者さんや家族に何を伝えれば良いのかを意識して考えるようになりましたね。
それで、より一層リハビリテーションの本質に触れた気がするんです。ただ、よりわからなくなってきたのが正直なところです。
これで良いのか?毎日考えるようになりました。あの頃よりもわからない事が増えましたね。きっと経験や知識が増え、自分が大きくなった分、わからないことに触れられる部分も大きくなったんだなと思います。わからない事が増えることは成長したと言うことなのかもしれません。
在宅復帰はもとより、機能回復自体も難しい状況で、20分のリハビリを週に2、3回することに、どんな効果が得られるのかを堂々と答えられるものでもありません。
余命一年の方にリハビリをしますし、余命1ヶ月でも、1週間でも、1日でもリハビリをします。これが正しいのかはわかりませんし、きっと自身を持って答えを出すことはできないでしょう。
ただ、考え続けることに意味があると思っています。答えが出ない問いに挑み続ける重要性はとても大きいものだと最近になって気がつきました。
このような状況に身を委ねることができて、とてもありがたいとも思っています。
拙い近況報告でした。
そいじゃあ、また来ます。
読んでくれてありがとうございます。今の所好きなことしか書いてません。テーマをコメントに書いてくれたら、それについて書きます。その他のコメントも頂けたら嬉しいです。SNSで紹介してくれるとさらに嬉しいです!結局書いたら誰かに読まれたいってもんですからね私。