大学への数学シリーズのススメ

難関大志望者御用達(?)の大学への数学シリーズ。数学が得意ではない人にとっては敷居が高いかもしれない。筆者も中々手を出せずにいたが、使ってみると案外使い勝手が良かったので紹介していこうと思う。

とはいえ筆者は月刊の2023年1月号、微積分 基礎の極意、合否を分けたこの1題 しか手をつけていないので偏った情報になっているかもしれない。早くから大数シリーズの魅力に気づいていれば色々手を出していただろう。


はじめに 大学への数学シリーズの分類と特徴

分類は東京出版のホームページに基づく。

・月刊
分野別で入試問題演習をしたい人、難しい問題で思考力を鍛えたい人におすすめ

お馴染みの月刊大数。
全統模試で偏差値60くらいの人なら特集などの比較的簡単なページに手をつけても大丈夫だと思う。
月ごとに特集が組まれていて、特集だけでも問題量が多い(50題くらいはあった記憶)。したがって、強化したい単元が特集となっているものを買って演習すればかなり力になる。
特集の中でも、ベーシック演習やスタンダード演習は医学部受験生や旧帝大の受験生なら確実に解けてほしい。
日日の演習とか演習(数学1A2B、数学3)あたりも得点源にしたいならやっておくべき。
発展演習、学力コンテストあたりは数学が好きでやりたい人はどうぞ。この辺に関しては筆者はチラ見しただけ。骨のある問題が多く、面白そうではある。お金を払えば学力コンテストの答案に講評を書いてもらえたり、添削をしてもらえるのが魅力的。筆者も時間さえあればやってみたかった。
1つだけ注意点を挙げるとすると、月刊大数は問題数が多く、中毒性の高い問題も存在する。月刊大数にのめり込まないように気をつけたほうが良い。他の教科の勉強も大事。

・増刊号
実際の入試問題で総合演習を積みたい人向け。
入試の軌跡シリーズ、合否を分けたこの1題、新数学演習などが該当。
全統記述模試で偏差値65くらいあると進めやすい。 
ちなみに、合否を分けたこの1題には受験体験記も書いてあって面白い。入試の軌跡シリーズにも体験記は載ってたかも?(本屋で立ち読みした時の記憶)

・書籍
入試問題へのアプローチを学びたい人向け。
1対1対応、マスター・オブ・整数など。
書籍には様々な難易度、テーマのものがあるので使用対象者について言及することは難しい。
1対1対応に関してはFocus Goldや青チャートの例題が終わった後の問題集として適する。
その他の書籍の多くは特定の単元(もしくは出題方法や考え方)の強化に使える。他の出版社の分野別問題集よりも解説がわかりやすく、問題選定も的を得ているように感じた。おすすめ。
月刊は演習メインだが、書籍は基本事項の解説がメインなこともあり(演習メインの書籍もあるかもしれない)そこが差別点。
色々なものがある。気になったらこれを見てみよう。↓

大学への数学シリーズのいい所

問題の難易度、標準的な解答時間が記載してある(一部書籍は除く)
この2つが記載されている問題集は中々ない。難易度や所要時間を知ることで、実際の入試で出てきたらどれだけ取れなくてはならないかを実感しやすい。

大学への数学シリーズの注意すべき所

問題の解説自体は詳しいとは限らない。
講義主体の書籍はまだしも、月刊や演習メインの増刊号の解説は充実していない。ある程度の基礎力がなければ、解説(解答の方針)と解答を読んで理解することが難しい。

おわり