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もだもだとした話

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web夏企画に際して作成した小説とその蛇足
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#平成最後の夏

後顧の憂い

 それは、真夏の日のこと。

 やけに蝉が五月蝿く鳴いていた。じわりと汗ばむ暑さで、さらに熱気を感じさせる。生暖かい風が肌をなでて気持ちが悪い。目の前に、影がひとつのびていた。

「暑い……」

 じりじりと肌を焼き付けるような温度に、不平が漏れる。言葉にすると余計に暑さを感じるが、言わずにはいられないほどの熱気であった。
 目を横に動かせば、元気な子供の声や、たくさんの人が海で楽しんでいる姿を遠

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