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イメージと違った夏目漱石

子供のころ、夏目漱石の肖像を見て、「ザ・文豪」「頭良さそうな人」みたいな印象を持ったことを覚えています。すっごく頭の悪そうな感想…!

初めて夏目漱石の書いた作品に触れたのは教科書でした。
中学高校どちらか覚えてないけど、『こころ』を所々抜粋したものが教科書に載っていたのですが、Kの自殺が衝撃的で…。
『高瀬舟』とかもそうですが、急に重い話を読まされてクラス中が「マジか…」って空気になるあの感じ、学生ならではですよね。

その印象もあって、夏目漱石には長らく重く堅苦しいイメージを抱いていました。
実をいうと、『こころ』はそれ以来ちゃんと読んでおらず…せっかくなので読破したいと思っています。

大人になって趣味で朗読をYouTubeなどに上げ始め、夏目漱石作品もいくつか読んできました。

時代も場所も様々な夢が詰まった『夢十夜

夏目漱石の暮らしぶりが垣間見える『永日小品

謎の音の正体を探る『変な音

などなど、少しずつ漱石の作品を読んでいくごとに、私の中で夏目漱石のイメージも変わっていきました。

意外と喧嘩っ早くて、おちゃめで、軽快な文体が読みやすい…!

世の中には「ギャップ萌え」なんて言葉がありますが、私にとっての夏目漱石は見事にそれで(完全に勝手なイメージなのですが…)、ガラリと印象が変わった文豪の一人なのでした。

文章にはその人の性格がかなり出ると思うのですが、夏目漱石はそれが顕著な気がします。
正義感が強くてせっかちで、頑固だけど憎めない親戚のおじさんが話してくれているような…そんな親しみのある文章が素敵だなあと思います。

今は『坊ちゃん』を読み進めているところなのですが、これがまた面白くて…!
私自身、田舎と都会の両方に住んでいるので、どっちも分かる…分かるよ…と思いながら楽しく読んでいます。

坊ちゃんといえば愛媛、愛媛といえば坊ちゃん団子。
自分にちなんだ銘菓があることを知ったら、漱石はいったいどんな顔をするのかな。
松山を酷評していた漱石が唯一気に入っていた温泉と団子。
なんだかんだと文句を言いながらご機嫌で通っていたのかなと思うと微笑ましいです。
いつかゆかりの地を巡りながら、破天荒な新米先生に思いを馳せたいなぁ。


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