見出し画像

『R-TYPEみたい』なデザインとは?

皆様こんばんバイド、STG仕事人のライニックです。
R-TYPEの造形美に魅入られた私は、レトロゲーム系Vtuberのご近所さんがやってる配信の賑わったコメント欄を見てて、「( ,,`・ω・´)ンンン?」と思うことが稀にある。
それは、生物的なグラフィックを体内に蓄えたSTGがキャプチャー画面に現れ、視聴者のうち数人の脳を刺激した時に生み出される感情…
そう、『R-TYPEみたい』である。
「…え?ちがくね?」と毎回心の中で違和感を覚えていたのだが、誰かからこう言われた気がしたのだ。
『じゃあどんなデザインだとR-TYPEみたいと言えるんだよ』と。
言った誰かとは私の思考に対する自身の疑問、すなわち自問自答する私であった。
今回のnoteは、R-TYPEの地形と敵デザインの観察、見た目の要素を探り、他タイトルと比較し、R-TYPEみたいなデザインとはどういったものかについての考えをまとめたものである。
なお筆者は造形も生物学もド素人なのでそこはご了承頂きたい。あくまでド素人なりの視点で書いてみたものだと捉えてくれれば幸いである。

生命体とメカの融合

バイドのデザインをバイドたらしめている要素は何か、もとい『バイドっぽい造形』とは何か。
一般的に「生物と機械が融合したデザイン」と挙げられることが多く見受けられる。これに関しては私も同感で、バイドの設定である、あらゆる物体を同化させるバイド化はこれに後付けしたものでもあると考えられる。

造形としてはドブケラドプスがわかりやすい。

画像1

生命体である宿主の胴体の側面に機械類が露出しており、それを廃棄コロニーの土台から伸びるパールのような球体が巻きつけている。文字通り生命体と機械の融合である。シリーズの顔であるキャラクターが、この要素を多大に孕んでいるのだ。

バイドの種類によって生命体と機械の比率は大きく変わってくる。各作品の2面でみられるような、生物としてあるがままの姿をしたバイドがいる一方で、機械のみで造られたロボット兵器を手足のように操るバイドがいたりもする。生物と機械の融合だけで見れば、その中間にあたる造形のキャラクターがバイドらしいと言えるだろう。逆に言えば片方の要素しか持たないキャラクターはバイドらしくないと言える

しかし、先程"生物と機械の融合だけで見れば"と書いたように、片方の要素しか持たないバイドの中にも、バイドらしさを二十分に持っている種類がいるのでここ辺りの細分化は下記で展開していく。

H.R.ギーガー

生物と機械が融合したデザイン」というと、映画『エイリアン』のクリーチャーデザイナーであり、そのほか幅広い分野で作品を展開したスイスの造形作家H.R.ギーガーの作品が脳裏に浮かんだ読者もいるのではないだろうか。「バイオメカノイド」と呼ばれる彼のスタイルは、頭骨や脊椎などの肉体のパーツと、蛇腹状のチューブなどを融合して構成されており、これは紛れもなく生命体とメカの融合と呼べるものである。先ほど例に挙げたドブケラドプスの後方に膨らんだ頭部は、少なからず彼が創り上げたエイリアンの影響を受けたものだと考えられる。

ギーガーの作品の傾向としてよく人間の性器がモチーフになるが、これはバイドでも見受けられるものであり、有名なのがゴマンダーとバラカスだろう。この二種はバイドの中でも特に攻めたフォルムをしている。マイナーなものだとFINALに登場するドブケラドプス・マットウシスの口から伸びる弱点等だろうか。

画像5

しかし、H.R.ギーガーの作品はその独自性から、H.R.ギーガーに似せたデザインはH.R.ギーガーと殆ど同じ個性を持ってしまうことはダライアスⅡのゾーンQやグラディウスⅡの二面、沙羅曼蛇2のラストシーンを見れば一目瞭然である。

画像2

R-TYPEの造形は、
H.R.ギーガーの作品ほど蛇腹があしらわれていないのは確かである。

さらに、ギーガーのデザインはバイドに当てはまらない要素を含んでいるのだが、この話は以降の項目で述べるとしよう。
以上の点から、H.R.ギーガーの作品からはコンセプトのみ反映されていると私は考える。
では、バイドらしさを二十分に秘めた、決定打となる要素とは、いったい何なのだろうか…?

節足動物

生命体と機械の融合、H.R.ギーガーの影響以外に『バイドっぽい造形』必要かつ最重要な要素とは何か。
それについて昆虫好きの私が挙げる要素、それが『節足動物』である。
節足動物について超雑に説明すると、体の表面は外骨格で覆われ、節が繋がるように構成されている生物のことを指す。昆虫とか蟹とかである。

節足動物の特徴を、殆どの生物的バイドが持っていると言っても過言ではない。

節のように繋がる外骨格をまとった身体、海老の頭部や昆虫の足を思わせるような棘、光沢感ある単眼、そして外骨格があることによる骨ばった身体つき。それらを寄せ集め、機械さえも取り込んだ魑魅魍魎…それがバイドのデザインにおける個性だと私は考える。
この要素に関しては、R-TYPEの設定が再構成され始めたR-TYPEⅢの頃に最も色濃く表れていると感じる。

画像3

更には節足動物にならって設定されたバイドの習性が幾つか見受けられる。インスルー(頭部が節状)とゴマンダー(こちらは節足動物ぽくない)の共生関係はそのままヤドカリ(節足動物)とイソギンチャク(無脊椎動物)の関係と全く一致するし、"バイドの切れ端"ことフォースの成長過程は甲殻類のそれを連想させる。
バイドの詳細な設定が確立されていくと同時に洗礼され、剥き出しになった特徴の正体、それが『節足動物』だと考える。

画像4

バイドらしくない要素

ここまでバイドらしい要素を探ってきたが、では逆にどのような要素が混ざるとバイドらしさが薄れてしまうのだろうか。三つ挙げたいと思う。
まず一つ目は『人体のパーツ』である。グロテスクなデザインのSTGは、人間の手や足などの目に見える部分、そして心臓や脳などの体内の臓器及び粘膜、骨格をほぼそのままの形であしらった物が多く見受けられる。
例を出せばキリがないので出さないが、画面の前の読者は生物的なグラフィックを持ったSTGを何かしら想像してみてほしい。そのすべてとは言わないが、作中の何処かで人間の顔、脳ミソ、あばら骨などのパーツが出てくるのではないだろうか。
一方R-TYPEはというと、人体のパーツそのままの造形は殆ど登場しない。
強いて挙げるとすればH.R.ギーガーの項目で述べた性器モチーフの面子や初代最終面の雑魚敵ミックンとラスボスだろうか。人体のパーツが殆ど見受けられないデザインをしている中で、インパクト絶大な部位をモチーフにしてきたり、親玉が人間らしいフォルムをしているのは、造形のアクセントとしてR-TYPEを引き立たせているのではないだろうか。

話は変わってもう一つ。現存する生物そのままの外見をした造形もバイドらしくない要素と言えよう。例を挙げるとApidyaやクライング亜生命戦争とかである。後者は奇想天外な外見をした例外な敵キャラもいるが、昆虫や海洋生物が多く登場する。バイドのデザインは自然動物が元になってはいるが、ストレートにそのまま出すことはしてこなかったはずだ。

そして、私の思うバイドらしくない要素はもう一つ有るのだが、このnoteの構成的にこれは次の項目で述べるとしよう。

バイドらしくないバイド

もう一つのバイドらしからぬ要素とはずばり『肉塊』である。
しかしながら、R-TYPEにもバイドらしい要素を持たず、バイドらしからぬ要素しかないバイドがごく少数だが居たりする。
R-TYPEⅢ2面のミートボール(仮称)とR-TYPE⊿5面のブヨである。(画像はここにきて集める気力がなくなってしまった。申し訳ない)

バイドらしさである外骨格とメカの外装をまとった中身でもあり本質でもある、要するに素体と呼べる部分が、“バイドらしさ”を持たない肉塊なのは、人造の生ける悪夢の、興味深い構造ではないだろうか。

まとめ

結論としてバイドらしい要素、R-TYPEみたいな造形とは
・H.R.ギーガーから影響を受けた、生物と機械が融合したデザイン
・節足動物の特徴を多く持っていること
・人体のパーツがあしらわれていない

・現存する生物そのままの外見をしていない
この4つの要素を満たしていることが私の見解である。
あくまで個人的な解決ではあるが、一度答えをビシッと出してみたかった。
画面の前の読者がこのnoteを読んだ後にSTGをプレイしたとき、何か違ったものが視えてくる……かもしれない。

あとがき

いやーーーーーーーーーー4月4日までに書き終えれた!やった!!!!
前のR-TYPE PART1,2の話からめっちゃ期間空いた。3か月くらい?気力と体力との戦いでした…wその影響で後半失速気味かもしれないすまぬ。あ、あと4月4日という大きな節目ともね。Vtuberとしての活動が2周年を迎えます。長いようで短かったッッ!!(←ソレ楽しい証拠)
おめでとう自分!そしてこのnoteを読んで何らかの外的刺激が脳内に侵害してきた画面の前の読者さん!そうあなたです!!読んでくれてありがとうございましたッッッ!!!
ではまた。ノシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?