『予想どおりに不合理』(前編) ダン・アリエリー

少し前に流行った、行動経済学の知見を一般向けに書いた本の一つである。非常に多くの知見が得られたので、3回に分ける予定である。

1章は相対性(もちろん物理学ではない)について。人は選択肢を与えられるとその中から選ぼうとしてしまう。しかもその選択を多少操作することもできるようだ。なんでも相対的に考えるのではなく、自分の中でなんらかの絶対的な基準を持つといいだろう。

2章は、需要と供給の均衡という幻について。供給を意図的に減らせば需要を高めることができる場合がある。人に何かを欲しがらせるには、それが簡単には手に入らないようにするだけである。
知見:同じモノを売る場合、競合他社の真似をするのではなく、新しい体験として売り出せば良い。なぜならその新しさにより競合他社と比較しにくくなることですんなりと受け入れられることがあるからだ。

3章は、タダという魔力について。考えたこと:例えばラーメン屋さんでウーロン茶が無料のところがある。ウーロン茶なんて1杯数円だろうが、濃厚豚骨なラーメンにちょうどよくてめちゃめちゃうれしい。これを応用して、同じくラーメン屋さんにおいて、夏場はかき氷1つサービスとかはどうだろう。かき氷なんてほぼタダで作れるが、うまいラーメンを食べてしかも冷たいかき氷を食えるなんて、繁盛しないはずがない。お店の回転率が落ちてしまうのでは?と思ったかもしれないが、かき氷を容器に入れて持ち帰るようにしてもらえば解消するだろう。

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