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データ分析チームを1年半運営してきたので取り組みを振り返ってみた

このnoteでは私が1年間データ分析チームのリーダーとして、データ分析に関わる中で分かってきたことや課題などをまとめました。
データ分析については素人ながら徐々に分かってきたこともあるので、もし「これからデータ分析をやっていきたい」「プロジェクトの進め方が知りたい」と考えている方はぜひ見ていってください。

自己紹介

データ分析の話をする前にまずは私について簡単に自己紹介したいと思います。
私はBizRobo!というRPAソフトウェアの会社でカスタマーサクセスと人事をやっています。
大学は文系だったのですが、ボードゲームやポーカーといった頭脳ゲームが好きが講じて確率などを少し勉強していました。
ちなみに数学は高校2年生ぐらいの知識で止まっています。。。

データ分析プロジェクトの発足

元々データ分析チームが社内にあったわけではなく、社内から有志のメンバーを募ってプロジェクトとして発足しました。
当初メンバーは私とエンジニア1名とインターン生1名の3名でした。

プロジェクトを発足したとはいえ、私もエンジニアもデータ分析については素人だったので何から始めればいいかさっぱりな状況でした。

データの在りかを可視化する

そんな中で、まずは社内のどのシステムにどういった情報があるかを把握しようということでExcelで簡単にシステムの一覧とそのシステムが持っているデータを可視化し始めました。

データを可視化していく中で、「あるシステムのデータがどういったデータなのか分からない」「誰がメンテナンスしているかが分からない」「そもそも使っていない」といった課題が出てきました。
例えば営業部門で使われている商談管理システムで、以前はAというアプリが使われていたけど今はBというアプリが使われているという感じです。

こういった課題に対しては各部門の担当者に一つ一つ確認しつつ、徐々にデータの仕様やオペレーションに関するナレッジをプロジェクト内に蓄積することで解決していきました。
部門間の分断がある組織ではなかったので幸いスムーズに進みましたが、各システムの担当者がバラバラなので時間は結構かかりました。

データ統合(名寄せ問題)

データがどこにあるかが分かったところで、次は各システム間のデータを統合して分析していくフェーズに入りました。
具体的な話は口述しますが、ここが最も労力がかかり、今なお完全には解決していないフェーズになります。。。

データを分析する際に様々な軸がありますが、我々の場合はBtoBなのでまずは「企業」という軸でデータを統合していこうという話になりました。
ただ、統合しようとすると各システム間のデータが3割ほどしか連結できません。
よく見てみると、顧客向けサービスサイト、サポート管理システム、顧客管理システムの企業名が微妙に異なっていました。
とはいえ一つ一つ手で結合させていくのは時間がかかりすぎますし、今後のオペレーションを考えると辛いものがあります。
そこで、企業名ではなく企業ごとの法人番号で紐づけようと考えました。

オペレーション変更

企業ごとの法人番号で情報を紐づけるために各システムに法人番号のフィールドを作成してもらい、入力できる状態になりました。

そこで各部門と調整しながら法人番号が必ず入力されるようにオペレーションを変更していったのですが、やはり一朝一夕では上手くいきませんでした。
原因は業務がデータ管理を意識して設計されていないため、ほぼ一から再構築する必要があるためでした。
ある程度規模が大きくなってくるとをデータ管理を意識してオペレーション作っていく必要があるとそこで実感しました。

こういった反省を踏まえて、現在はデータ管理を意識して全体オペレーション改善に取り組んでいます。

データ統合(結合テーブル作成)

オペレーション改善にはかなりの時間がかかるので、それを待っていてはいつまでたっても分析ができません。
そこで各システム間の顧客データを統合するための結合用テーブルを作成しました。
メンテナンスコストはかかりますが、データを統合することができたのでようやく可視化・分析に入っていきます。
ちなみにテーブルのメンテナンスのために、各システムからBizRobo!を使ってAPI経由で情報を取得することでかなり工数は削減できています。

データマネジメントチームの発足

上記のデータ分析の基盤構築に約1年ほど時間がかかりました。
プロジェクト的に有志でやっていたこともあり、私含む各担当者の工数が捻出できなかったことが原因だと思います。
1年目の取り組みが会社で少し認められ、2年目からはデータマネジメントチームとして事業部の1チームとして活動していくことになりました。
メンバーとしては大きく変更はないですが新たに機械学習エンジニアが1名加わり、インターン生含めた4名体制になりました。

データ分析チームのKPI設計

有志のプロジェクトではなく、事業部の1チームとなったのでしっかりKPIを立ててチームの進捗を管理していこうとなりました。
ただ分析チームのKPIを立てるのは非常に難しく、私の中でもいまだに答えが出ていないです。
下記記事を参考にしながら、このチームでは下記3点をKPIに置くことにしました。
①仮説検証回数
②新施策・オペレーション改善提案回数
③ダッシュボード作成数

上記KPI立てた理由として、データ分析の特徴が関係しています。
ウォーターフォール型の開発ではなく何度も仮説検証を繰り返して答えに近づいていくものなので、何回仮説検証サイクルを回したかをKPIと置いています。
やはり分析しただけでは意味がないので分析した結果得られた考察を営業やカスタマーサクセスへ伝えて、新規施策を一緒に考えたりオペレーションを改善の提案を行うことをKPIに組み込みました。
KPIに関しては試行錯誤中なので、ぜひ「こうしたほうがいいよ!」という方はコメントいただけると嬉しいです。

データ分析の流れ

このnoteでは詳細説明は省きますが、まず各事業部や会社全体のKPIを把握して現状を把握することから始めて分析のスコープを決めると進めやすいと感じています。
②~⑤はサイクルを回しながら進めていきます。
①KPI把握
営業部は新規受注○○件、カスタマーサクセスはチャーンレート○○%など
②各数値構成可視化
地域、製品別の売上構成比把握など
③課題仮説洗い出し
可視化されたデータを元に各部門メンバーと仮説洗い出し、優先順位付けを行う。
④仮説検証
⑤検証結果考察まとめ
⑥各部門への報告、ネクストアクション決め

今後の展望

徐々に分析基盤やチーム体制が整ってきたので、まずはここをしっかりやっていきたいと考えています。
将来的にやりたいことはいくつかありますが、AIの活用と分析基盤構築、データ分析の民主化はやっていきたいと考えています。
特にAIについては解約予測やアップセル予測といった予測モデル構築に興味があるので、プロジェクト組成してやっていこうと思います!

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